勝間和代が密着取材のドタキャン経験を語る 「テレビ制作者が欲しかったのは、発達障害の人がパニックになっている映像だった」 | キャリコネニュース
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勝間和代が密着取材のドタキャン経験を語る 「テレビ制作者が欲しかったのは、発達障害の人がパニックになっている映像だった」

10月22日放送の「バラいろダンディ」(TOKYOMX)で、経済評論家の勝間和代さんが自らのドタキャン経験を明かした。

番組では、沢田研二さんがさいたまスーパーアリーナでの公演を「空席が目立つ」などとドタキャン、謝罪したニュースを紹介。その際「ドタキャンの経験」を問われた勝間さんは、テレビ制作の取材をドタキャンした経験を語った。自身がADHDという発達障害の一種を抱えているため、その理解を深めるための活動をしていた中での出来事だったという。(文:okei)

「わざとパニックを起こすように仕掛けてきたり、やらせを仕向けられ……」

「バラいろダンディ」公式サイト

「バラいろダンディ」公式サイト

「私、ADHDという、不注意とか多動性の障害がありまして、それを皆に知ってもらう活動をやっていたんですよ」と語る勝間さん。周知活動の一環で、30分ぐらいのドキュメンタリーを作ることになったという。

密着取材で何日も勝間さんと一緒にいたというテレビスタッフは、発達障害を正しく伝えることよりも、「テレビ的においしい」場面が欲しかったようだ。勝間さんは、「発達障害というのはいろんな種類があるんですけど、私の障害をもっと、パニックを起こすという障害にしたかったんです」と、テレビ制作側の意図を語った。

「何日やっても私がパニックを起こさないので、わざとパニックを起こすように仕掛けたり、あるいはそういうやらせをしようとしたんで、さすがにちょっとそれはひどいと」

勝間さんは何度もADHDについて説明したが、分かってもらえなかったという。

「こういう画像が欲しいんですよっていうのが、他の番組がやっている発達障害の方の『パニックになっている映像』だったんです。それで、やめてしまいました」

「ADHDはパニックを起こすもの」という間違った概念を広める恐れ

勝間さんが言うように、発達障害にはADHDの他にも「自閉症」や「アスペルガー障害」、「限局性学習症」など様々な種類がある。

テレビでADD(注意欠陥障害)を告白した栗原類さんも、発達障害は”脳のクセ”であり、「人によって障害内容は異なりますが、早期に気が付き、環境を整え、正しく対処をすれば、ある程度の訓練で変わることができます」と自著『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』(KADOKAWA)で説いている。

こうして、まずはどういうものか一般に理解を広めることが、偏見をなくすことにつながるだろう。しかし、前述のテレビスタッフのやり方では、「ADHDはパニックを起こすもの」という間違った概念を広めかねない。話を聞いた他の出演者たちは、「酷いですねえ」と憤り、「それはやめていい」と結論づけていた。

司会の蝶野正洋さんも、テレビでは似たような経験をしたと語る。蝶野さんを恐妻家に仕立てたかったらしく、試合でケガをしたのに奥さんにやられたことにされた。幸い放送前に止めることができたが、新聞の告知欄はその部分だけ空欄になったという。これも、ドタキャンして正解の場面だろう。

沢田研二さんのドタキャンに関しても、自身のプライドのため、間違っていると感じることには直前だろうがなんだろうが、NOを突きつけるところは共通しているかもしれない。

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