パチンコで20代にして借金1000万円 悲惨な状況から立ち直ることができた理由 | キャリコネニュース - Page 2
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パチンコで20代にして借金1000万円 悲惨な状況から立ち直ることができた理由

僕の“掛け違え”のトリガーは、挫折でした。野球選手になる夢を追いかけ、勉強をして強豪大学の野球部に入りましたが、圧倒的な実力の差に大学2年生の時に挫折。「お前が悪い」と言われればそれまでですが、予想外のことが起きると何かに依存したくなるのが人間です。僕はそれがギャンブルだったわけです。

何も考えず、誰とも付き合うことなく、時に大金を手にすることがある(と言っても効率はものすごく悪いし、期待値も低く、負け続けるとさらに悩むわけですが……)。そんなものにハマるのに時間はかかりませんでした。

タバコやお酒、人、ドラッグにハマり出すのも同じようなものだと思います。人間、楽な方に流れるのは早いもので、あっという間にのめり込んでいきました。ギャンブルがきっかけで転落し、どんなことが起きたかというと、

1.借金を背負った
2.家族や知人、友人と疎遠になった
3.生きる気力がなくなり心身ともにボロボロになった
4.毎日虚無感に襲われた
5.バイトやギャンブルで時間がなくなった

と、人生がボロボロになりました。ギャンブルをする人全員がこうなるわけではありませんが、当てはまる人も多いのではないでしょうか。でも、僕は抜け出しました。死ねなかったし、どうせなら死ぬ気でなにかをやってみようと思ったからです。

苦しくなるたびに「もう一度パチンコを」と思ったけど……

何から始めたかというと、とても単純なことですが「いままでの行い(選択)でこうなっているのだから、いままでと違う選択をすればいいのでは」と考えました。例えば、

1.「ありがとう」を言えるような人間を目指した

それまでは「ありがとう」さえ言えないような人間でしたが、これを心がけたら人が離れていっていたのが集まってきたり、周りに“いい人”が増えたり、人間関係が劇的に変化しました。

2.ギャンブルに投資していたお金・時間を、自分の価値を上げるために使った

消費や浪費がなくなった分、旅や勉強などにまわすようになりました。本を読んでも最初はわからなかったのが理解出来るようになり、失敗を減らしたりリスク管理ができたりコミュニケーションが上がったりしました。

3.夢をもう一度死ぬ気で追いかけてみた

どん底にいた時、実は見ていた漫画やテレビが全部野球でした。「本当はもう一度やりたいんだ」と気づき、納得できるまでやってみようとプロ野球選手を死ぬ気で目指しました。結果、プロテスト最終までクリア。その後、独立リーグまでいくことができました。

4.サボった勉強をもう一度やった

本を1000冊くらい読みました。自己啓発本やビジネス書から、面白そうだと思ったら、宗教や武術、経済や政治、とにかく小説以外でいろんなジャンルの本を読みました。

5.体を鍛え直した

一切ボールもバットも握らず運動もせず、タバコは吸っていたし、パチンコパチスロとバイトか麻雀や遊びの繰り返しだったのが、1日7食、ランニング、ジム、素振りを日課にしました。運動することで健康を取り戻しました。

当たり前にできる人にとっては当たり前かもしれませんが、一度甘い蜜を吸った人間にとって“生活習慣を変える”ことほどきついものはありません。最初はパチンコ屋に行ってしまうこともありました。

周りの幸せそうな人を肯定することが苦しくて、その度に「もう一度パチンコを」と思いました。しかし、そこで「反対のことをする」ことだけに集中しました。そこから少しずつですが人生が劇的に変化しました。

他人のことを否定したり批判したりしていたのを、肯定したり見習ったりすることで、周囲に人が集まるようになり、いい人、応援してくれる人が増えました。いい情報も集まるようになり、お金も減りづらくなって、モテるようになったんです。

自分の人生に憤りを感じているのなら、誰でも変われる

そして今、40歳の年を迎えて妻、子ども3人と幸せに暮らしています。年に数回、家族で旅行に行けることは、毎日のようにギャンブルに費やしていた頃には想像もできませんでした。

「若いうちに気づいたからいいけど、もう歳なんだよ! 余生を楽しませろ」という人もいるかもしれません。もちろん日々が充実していて後ろめたさを感じなければ、それは素晴らしい人生です。パチンコやパチスロも適度に遊べば楽しいですしね。

でも、適度を超えているのなら、自分の人生に憤りを感じているのなら、誰でも変われると思います。いつからでも遅くないと思います。僕も変われました。お金に対する価値観も、人との付き合い方も変わりました。選択を変えたら人生が劇的に変化した話。あなたにとって何かのきっかけになったら嬉しいです。

著者近影

著者近影

【筆者プロフィール】ちばつかさ

合同会社komichi代表。柔道整復師、こころと体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で”野球を教えない野球レッスン”を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。現在、心理学を学ぶため、アラフォーで大学在学中。【公式サイト】

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