日本人が生命保険に支払う額は年間38万円 本当にそんなに加入する必要ある? | キャリコネニュース - Page 2
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日本人が生命保険に支払う額は年間38万円 本当にそんなに加入する必要ある?

「生活が苦しい」「好きなことに使うお金がない」と言っている人に限って、必要以上の保険に入っているものです。しかし、それは「安心感」を買っているに過ぎず、実際何かが起きた時に「安心」というわけではありません。私のお客様の中には、保険の見直しで月々の保険料を3万円から2万円に減らし、浮いた1万円を積立型の投資に回して老後資金を蓄えることに成功した方もいます。

「保険」というと、みなさんにとって馴染み深いのは生命保険ではないでしょうか。生命保険は定期的に保険料(掛金)を支払っていれば、病気になった時や死亡した時に保険料がおりる仕組みになっています。

2018年度「生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)によると、生命保険の世帯加入率は88.7%、加入世帯が年間に払う保険料の総額は平均38万2000円です。

生命保険に入らなくても保障は得られる

年間38万2000円という数字の捉え方は人によって違うと思いますが、日本の平均世帯年収が552万円ということを考慮すると、かなり高いと言えます。また、私たちには社会保険をはじめとするセーフティネットが用意されており、生命保険に入っていなくても受給条件を満たしていれば、不測の事態が起きた時に保障が得られることも知っておきたいところです。

病気やケガが原因で働けなくなった時に適用される「雇用保険」
病気やケガが原因で働けなくなった時に適用される「傷病手当金」
給与等を得る機会が、離職・廃業と同程度になっている場合に適用される「住居確保給付金」
障害を負ってしまった時に適用される「障害年金」
働き手が亡くなった際に適用される「遺族年金」
最後の砦、「生活保護」

こうした保障は他にも調べればたくさんあります。また、住宅ローンを借りている方は「団体信用生命保険」という保険に加入しています。これは住宅ローンの債務者が障害などを負った場合、残りの支払いの一部もしくは全てが免除されるという制度です。毎月のローンの支払いがなくなるので、経済的な負担はかなり減ります。

保険以外のやり方で不測の事態に備えることも可能です。たとえば、日本人が生命保険に支払っている「年間38万円」という金額のうち半分でも資産運用に回せば、貯金や資産収入が増え、保険に頼る必要はなくなるかもしれません。

こうしたやり方があると知った上で、それでは賄えない分を保険でカバーするのが望ましいです。

掛金の安い「共済」に加入する手もある

どうしても保険に入りたいのであれば、「共済」を検討するのも一つの手段です。現在はJA(農協)、生協、こくみん共済coop、労働組合やJF(漁協)、都道府県民共済などが共済事業を行っています。

これら共済は、加入者やその家族に病気や事故などが生じた場合、「共済金」(保険でいう保険金)を支払って経済的な損失を補う仕組みです。「組合員」と呼ばれる加入者はあらかじめ一定の「共済掛金」(保険でいう「保険料」)を拠出することになります。仕組みは保険と似ていますが、保障が小さいぶん、掛け金が安くなります。また、共済によっては事業で利益が多く出た場合、「割戻金」という形で掛け金を返してくれる場合があります。

以上のとおり、不測の事態に備える方法は保険の他にもたくさんあります。様々な制度を知り、保険への加入は必要最低限に留めてみてはいかがでしょうか。

【プロフィール】佐藤祐一

投資家・ファイナンシャルプランナー・社会福祉士。2019年から投資で月収を半年で3倍、1年間で5倍にした経験を活かし、人々の金融リテラシーを高めて、夢を叶えるための資産形成のサポートを実施。取り組んでいる投資は株式投資、不動産投資、FX投資、暗号通貨のマイニング、事業投資など。東京、大阪、京都、愛知など日本各地でお金に関する相談やコンサルティング、株式投資のコンサルなどを平均週6名実施し、年間50名を担当。どの投資にも肩入れせずに、お金の考え方を身に着け、良い投資と悪い投資の見極めをできるようにすることを重視している。現在、タイムチケットで相談を受け付けている。

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