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中国バブル崩壊で「爆買い」は失速? そんな懸念をよそに新たな需要を掘り起こす動きも

ラオックスといえば家電というイメージだが、新しい売場に占める割合は4分の1しかない。羅社長は「より幅広い品揃えでバランスを考えました」と紹介。特にキッチン家電の売場を減らし、それに代わる初の試みを展開している。

一番力を入れたのが、7階のファッションフロアだ。大手アパレルメーカーのオンワードと「オンワード・ジェイ・ブリッジ」というブランドを立ち上げ。京友禅の着物の図案で作ったストール(約3万4000円)など日本の伝統をウリにした新商品もある。

ここ1年で2~3倍に売り上げが伸びている理美容家電の売り場も、体験コーナーなどを充実させて女性客を呼び込む。さっそく来店していた中国人観光客の女性は、「個人で来た。自由に動けるから」と話していた。

爆買いの定番だった炊飯器などのキッチン家電は、売上比率が4割まで減少。背景には中国からの「個人旅行客」の増加がある。SNSへの投稿から消費の動きを分析するトレンドExpressの四家章裕氏は、日本に来た中国人の不満ボイントをこう明かす。

「ツアーでは時間が足りない。中国人が多くいる場所は避けたい。二度目以降の訪日は、個人旅行という意向が強いですね」

リピーターが増えたことにより、去年は1割未満だった個人旅行の割合が3割超になっており、年内には半数を超える勢いだ。ツアーだと買い物時間が非常に短いが、個人旅行ならじっくり選んでモノが買える。

消費の分散はあるが「リピーターの需要」は伸びる

消費動向にも変化が出ており、「春節で買いたい物」ランキングでは、今年は女性の関心が高い「服飾」や「健康食品」が大きく順位を上げている。四家氏は企業戦略について次のように指摘した。

「今まで爆買いで恩恵を受けてきたメーカーも、消費の分散によって爆買いの売上が落ちたと感じることもあるかもしれません。リピーターの需要に即した展開をとることが重要になってきます」

「中国の景気が減速しているから」などと売れない言い訳をするのは、一般人の発想。真の商売人は、新たな鉱脈を探そうと必死だ。むしろ個人で何度も海外旅行する人の方が購買力が高いと分かり、春節需要はまだまだ期待できそうだ。(ライター:okei)

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