「ネットバンキングの送金先を勝手に変更」「スマホを盗撮装置に」 最新のサイバー犯罪事情に震撼!

現在、日本ではコンピュータやネットワークへの不正侵入、データの搾取と改ざんが行われているという状況は、決して珍しいことではなくなっているという。

その手段として最もポピュラーなものが、サイバー攻撃を行う者がメールを被害者に送り、開封させてウイルスに感染させるという手口だ。番組は、ITセキュリティリサーチ・チーム、FFRI最高技術責任者、金居良治氏が登場。金居氏によると、既にサイバー攻撃対策は、あらゆる企業にとっては不可欠なものになっているという。

「最近はもうウイルス開発キットみたいな、ウイルスを作るためのインフラが整備されてしまって攻撃をしやすくなっている」(金居氏)

以前はサイバー攻撃を仕掛けるにもスキルが必要だったが、このところは素人が簡単にウイルスを作成できるようになった。従来のようなハッカー集団だけが脅威ではなくなり、その辺にいるアマチュアが、簡単にサイバー攻撃者になることも可能な時代になったなんて、恐ろしい話だ。

恐怖!スマホの中身が勝手に暗号化され「データの身代金」を要求される

また同じくFFRIの基礎技術研究室長、松木隆宏氏が、実際にウイルスに侵されているスマートフォンを手にして警鐘を鳴らす。まず、スマートフォンをウイルスによって乗っ取り、遠隔操作。様々な個人情報を盗む手口を実演する。

なんと、ウイルスに感染したスマートフォンが、画面に一切の変化を見せず、勝手にカメラを起動し、撮影を行う。撮影データはパソコンに吸い上げられ、盗撮のためのツールとして機能した。知らない間に自分の端末が、盗撮のための道具にされてしまうとは……。

さらには、勝手に感染した端末のデータを暗号化し、閲覧できない状態にするウイルスまで登場する。感染すると、端末の中のデータが一切使えなくなる上に、サイバー攻撃を行った者から「データの身代金」を要求するメッセージまで送られてくる。送金先も添付されているが、仮に支払ったところで、暗号のまま放置されるというのだから怖ろしい。

仮に企業や団体が管理する情報が満載となったパソコンがこんなウイルスに感染したら、とてつもないダメージを被ることになるのは必至である。

新種のウイルスを未然に防御する「先読み」テクノロジーも登場

ところで、僕たちが特に恐れてしまうのが、不正送金ウイルスではないだろうか。ネットで買い物する際に、あらかじめ登録しておくことも多い個人情報。中でもインターネットバンキングを経由してお金の管理をしている人も随分増えてきた。

この仕組みに目を付けたハッカーが、不正送金ウイルスをばら撒いている。送金先を勝手に自分の口座に書き換え、さらには送金額も任意で変更し、一気にインターネットバンキング利用者の財産を奪う手口が増えているのだ。

警察庁の発表によると、2014年度の不正送金被害額は、発覚しただけでも約30億円に達するという。お金に関する問題は、人生そのものに甚大な悪影響をもたらす。昨年6月には、よりによって日本年金機構がウイルス対策を怠り、その結果125万人分の個人情報を流出させたことが発覚し、大いにバッシングされている。

個人、法人問わず、サイバー攻撃は現実的に私たちの未来にも暗い影を落としているのだ。今や従来型のウイルス探知システムでは、全てのサイバー攻撃に対応できなくなっている。しかし、セキュリティ会社もそれぞれに対策を練っている。

FFRIでは現在「ヒューリスティック(先読み技術)」なるウイルス対策に力を入れているという。端末に侵入しようとするウイルスの不審な動きを迅速に探知し、新種や未知のウイルスから守るバリアーのようなものだ。

既にヒューリスティックは、前述の日本年金機構を狙った攻撃と同様のウイルスも検出できるという実績を出している。官公庁はもちろん、様々な企業がヒューリスティック・セキュリティソフトを導入すれば、未曾有の大規模サイバー攻撃にも対応できる時代が来るということか。

調べてみたらFFRIは既に個人用のヒューリスティック技術を搭載したソフトを販売していた。宣伝になっちゃうのが癪なので価格は明示しないけど、まあ、安全面を考えれば安すぎるぐらいに安い額。まずはあなたのパソコンから、ウイルス対策してみてはいかがだろうか。

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