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「男:女=49:1くらいがいい」と感じる女性社員 派閥のイザコザなく「大人しくしておけば生きるのは楽」

スレ主の女性は男30人、女2人の職場に勤務。男性上司が部下に「じゃれ合い感覚」でプロレス技をかけているような体育会系の雰囲気だ。

男性社員から「これだから女は」と言われたり、セクハラされたりすることもあって「ノーストレスっていう訳ではない」としつつ、男女どちらかに性別が統一された職場や女多数に男数人といった職場よりも、男性が圧倒的に多い現状は働きやすいのだという。

「男:女=49:1くらいがいいと感じるな」
「今の状態がなんとなく一番効率がいいと思ってる」

その理由について、男性多数の職場は「女同士の派閥争いが無いから本当に楽」と説明。女性多数の職場で、よほど苦労させられた経験があるのだろうか。

職場には男の派閥が全くないわけではない。しかし基本的に個人同士のぶつかりあいなのでイザコザの規模は小さく、「前日にかなり口論しても、翌日には笑顔で話してる精神力ってすごいわ」と感心している。そして自分のポジションについて、

「普段は私は使えないけど、いないと職場の雰囲気がギスギスして駄目らしい」

と分析している。少数でも女性がいる価値を自ら感じているようだ。そのうえで「大人しくしておけば男社会で生きるのは楽だね~」と他のユーザーたちを挑発している。

男女半々だと収益性は上がり、従業員満足度は下がる?

この書き込みはタイトルで「私女だけど」と断っていることもあり、男性によるなりすましと推測する人もいる。その一方で、ここに書かれているような職場は実在すると認める人もいる。

「鉄鋼関連かな。まぁこのレベルは孫会社レベルだろうけど、あるっちゃある」
「自衛隊こんな感じだよ」

書き込みを読む限りお世辞にもフェアな雰囲気の職場とはいえないが、この女性が「男:女=49:1くらいがいい」と感じていることは確かだ。古い偏見にも見えるが、この感覚の正しさを裏付ける調査結果もある。

米MITの調査結果によると、職場を全員男性または女性から、男女半々くらいに転換し「多様化」を図ったところ、収益が41%向上。その一方で職場で働く従業員の満足度は低くなったという。調査では同質性の高い職場ほど「協力」「信頼」「職場における楽しさ」といった社会関係資本のレベルが高いと結論づけている。

立命館大学教授のルディー和子氏は、この調査結果を引用したコラムで「多くの女性上司は『女性の部下は男性上司のほうが格上だと考えて、女性上司の下で働くことをいやがる』と嘆いている」という別の調査とあわせ、満足度が下がる背景に伝統的な性別役割意識の影響があることを示唆している。

識者も指摘「男性の輝き度がさらに落ちないことが肝心」

ルディー氏は男女雇用均等法が日本より20年早く導入された米国でこのような調査結果が出ていることについて「多様性のある職場で働くことの難しさ」を指摘したうえで、こう提言している。

「女性の輝く社会を促進するなかで、男性の輝き度がさらに落ちないことが肝心だ。女性がいくら輝いても、男性も輝かなければ多様性が職場の生産性をもたらすことにはつながらない」

安倍政権は「すべての女性が輝く社会づくり」を掲げ、昨年11月には女性管理職の中途採用がしやすくなる指針の改正も行われた。しかし女性優先を追求するあまり、現状の男性の輝きが奪い取られてしまうようでは、国全体の成長にはつながらない。

「男は家族の大黒柱」という考えが残る社会で、重要なポストが女性に追いやられてしまえば、メンツを失う男性を増やすことになりかねない。

冒頭のような職場は決して「女性が活躍しやすい職場」とはいえないし、体力重視の男性有利の働き方を改善する必要もある。しかし「男:女=49:1」のアンバランスの中で男女が共生していける職場が、一部で残っていてもいいのかもしれない。

あわせてよみたい:「マタハラ」に過敏になる人たち

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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