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「60歳以上でも十分活躍できる業務がある」 定年後の継続雇用制度を選択した企業は74%

制度発足当初は55歳だった厚生年金の支給開始年齢は、現在は65歳に向けて引き上げられ、更に遅くすることも議論されている。無収入の期間をなくし老後の資金を確保すべく、できることなら長く働きたいと考える高年齢者も少なくない。

「コスト的、コンプライアンス的に負担ではあるが、高齢化社会に向かっている以上は、シニア世代の知識、経験を活用する場を模索、創出することは企業の責務」

などとして65歳以上の定年引き上げに踏み切る企業もあったが、その割合は9%と多くない。「法的な制限をクリアするため」といった消極的な理由を含めて、定年後の継続雇用制度を選択した企業が多かったようだ。

継続雇用者の年収は定年到達時を100とした場合、「61~80%」が44%と最も多く、「81~100%」という回答(25%)と合わせると7割近くにのぼった。その一方で「21~40%」という企業も25%あった。

「定年制の廃止」に踏み切った企業は、2%だが存在した。回答者は「元気で働ける状態であれば、いつまでも頑張ってもらいます」と答えている。

「世代交代の停滞」や「モチベーション確保」に課題

高年齢者雇用の目的(複数回答)について尋ねたところ、「経験や知識の活用」(74%)と「スキルやノウハウの伝承」(56%)が上位に。

「ベストマッチのスキル保有技術者をチーム(平均年齢61歳)で稼働できた」
「高齢者の経験に基づく判断と若手とのコンビにより成果を上げるとの狙いから、意図的に(チームを)結成させている」

といった成功例も寄せられている。「中高年社員のモチベーションアップ」(16%)、「低賃金の労働力確保」(14%)をあげる企業もあった。

一方、高齢者雇用の課題(複数回答)としては、「世代交代の停滞」(43%)、「高齢者の戦力化やモチベーションの持たせ方」(42%)、「処遇制度や評価制度の設計が難しい」(39%)といった項目が上位を占めている。

今後の展望については、若年層の採用が年々難しくなる状況を踏まえ「高年齢者が活躍できる職場機会の創出が重要になる」と捉える企業がある一方で、人によって老後の生活の考えが異なるため、法を守りながら「できる範囲で対応していきます」とする回答もあった。

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