「元気な男の子、優しい女の子」は古い男女観なのか? 滋賀県の子育てチラシが住民訴訟に発展 | キャリコネニュース - Page 2
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「元気な男の子、優しい女の子」は古い男女観なのか? 滋賀県の子育てチラシが住民訴訟に発展

確かに現代社会の現実には、元気で社会的な女の子や、優しく家庭的な男の子もいる。しかし、このチラシが問題かどうかについては疑問、という声も多い。

10月3日の「5時に夢中!」(TOKYO MX)では、街の人に実際のチラシを見てもらい、問題に気づくかどうかを調査したところ、なぜ訴えられているのか気づいた人は30人中ゼロ。問題視されている理由を明かしたところ、

「そんなに深く考えないです」「過敏過ぎますよね」「訴えるのはやり過ぎ」
「問題あるという人は声が大きいだけの少数派、ノイジーマイノリティ。少数派がうるさいから話題になっているだけ」

と、ほとんどの人が過敏だと感じていた。「このチラシはよくない」とする少数派の声としては「男の子とか女の子とか関係なく育ってほしい。自分のようなかんじで」(By女装男性)というものがあった。

早川氏「誰かが問題提起しなければ、この構造は変わらない」

そこで番組は、訴えを起こした早川氏に街の声を伝えることに。チラシのどこに問題があるか気づいた人は誰ひとりいなかったということを告げると、

「問題に気づかないことが問題。ジェンダーに対して敏感な感性を持っていればおかしいと気づくのに、当たり前だと思っている」

と答えた。また早川氏はチラシの子ども13人中10人が男の子であることを指摘。さらに、男の子と女の子のイラストに書かれている文言だけでなく、男女に主従関係があると思わせる父親と母親のイラストにも問題があるとする。

「いちいち目くじら立てなくてもいいじゃないかと言われたらその通り。ただ、誰かが問題提起しなければこの構造は変わらない」

子どもに古い男女観を植えつけてしまうと、たとえば将来のオリンピック選手のような活発な女の子の芽を摘む恐れがあると懸念する。

マツコは早川氏の主張に理解「意図がある」

街中では「訴訟はやり過ぎ」という声が多かったが、VTRを静かに見ていたコメンテーターのマツコ・デラックスは早川氏をフォロー。

「全部が全部、本気で目くじら立ててるワケじゃなくて、こういうことをやらないとそこに気づいてもらえないっていう意図があると思うんだよね」

さらに、チラシの中の男の子のイラストに「自分を大切に」、女の子のイラストには「人を大切に」と書かれていることには「やっぱりちょっと……」と違和感を持ったようだ。「だったら両方いれとけよ、とは思うね」と話していた。

「男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしく」。筆者はこのテの言葉をよく聞かされて育ってきた。「女の子なんだからお手伝いぐらいしなさい」と言われていた私、「男の子なんだから泣かない」と言われていた兄。それらは家庭以外でも、どこにでもありふれる「当たり前」な言葉だったけど……。今の子どもにはソレもNGなのだろうか? 

あわせてよみたい:教員の悲惨な労働環境

 

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