転勤族の夫を持つ「転妻」たちの悩み 「夫は昇進するのに自分は仕事を辞めなければならない」

転妻も楽じゃない

転妻も楽じゃない

夫の転勤に備えて、東京で16年務めた会社を退職した玲子さんは、最初に兵庫で長女を出産。その4年後に福岡へ転勤します。知人も親戚も全くいない土地で1週間入院したときは、転勤族の大変さを痛感しました。毎回慣れるまで大変で、せめて仕事で新しいつながりを増やしたいと思っても「(夫が)転勤族」と言うと、なかなか長期の仕事が見つからないのが悩みです。

筆者にも転妻の友人がいますが、子どもも母親も地域に根差して生活するため、やっと友人知人ができ、慣れたころに別れなくてなりません。6年付き合いのあった彼女は「また一からやり直しだよ~」とウンザリした調子で話していました。

こうした悩みを、全国1200人の転勤族の妻たちが共有し、支え合う「転勤族協会 TKT48」(Ten Kinzoku Tsuma 48都道府県)」というコミュニティがあります。代表の奥田美和さんは、転妻たちの気持ちをこう語ります。

「『私って、なんだろう』。夫の転勤についてきたのはいいけど『私は何のためにここにいるんだろう』と(いう気持ち)。『転勤族の妻』=『専業主婦で良い』という感じではなくなっている」

TKT48の集まりに参加したある転妻は、胸の内をこう語ります。

「夫はキャリアアップとか昇進していくのに、私は1回仕事を辞めて、したいことができなくなるのが、すごくやっぱり苦痛なんだなと思います」

覚悟していたこととはいえ、自分の気持ちを押し殺していたことに気付いた、というような口調でした。

転妻も色々「新しい土地での生活とか楽しめばいいのに」という声も

話は逸れますが、番組を見た転妻たちからのツイッターの反応をみると、

「引っ越し作業大変だけど、新しい土地での生活とか楽しめばいいのに。パートなら仕事できるし。ネガティブすぎ」

など、転居に前向きな意見もありました。

中には、引っ越すたびに新しい土地の図書館に行っていたら、その市の財政状況がわかるようになったといい、「私の経験だと図書館の豪華さと市の財政は比例している」と、転妻ならではのウンチクを披露してくれる人もいます。

とはいえ、番組に登場した転妻のように「働くのが好き」「経験を活かしたい」という女性は多くいます。番組では、そんな転妻たちが全国にネットワークを持つ企業で活き活きと働く様子も紹介しました。全国64の地方銀行が連携して始めた「地銀人材バンク」は、行員が銀行の枠を超えて転勤先の地銀に正社員として就職できる制度です。銀行側も即戦力が活かせるので、お互いにとってプラスだといいます。

これは転勤だけでなく、親の介護で地元に帰りたい男性も利用できるとのこと。多様な働き方が求められている今、こうした動きが注目されています。

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