もはや人事は不要? 「AI面接官」が人間に代わって学生を面接、セクハラ防止の効果も

AI面接官のイメージ

AI面接官のイメージ

『AI面接官』は、候補者が各企業にエントリーした後、メールに記載されているURLからアプリをスマホにダウンロードすることで利用できる。

音声で質問が流れてくるので、面接を受けるときと同じように受け答えをしていけばアプリが認識してくれる。24時間いつでも都合のよいときに面接を受けることができるうえ、自宅などどこでも面接を受けることができるため、地方に住む学生も選考を受けやすくなる。

面接終了後、学生が回答した音声からキーワードを拾うなどしたうえで、面接の結果を「バイタリティ」や「イニシアティブ」などの項目別に点数化する。その点数を基に、企業は合否を決定する。同社の開発担当者は次のように語る。

「『AI面接官』が行うのは点数化のところまでです。学生によって、全ての項目で点数が高い人や、一部の項目は突出しているが、一部の項目は平均を下回るような人もいるかもしれません。点数のデータを基に、誰を採用するかは企業が判断することです」

ソフトバンクの「Pepper」と連携させる計画も

この『AI面接官』を導入すると、企業には様々なメリットがある。なんといっても、AIが面接を肩代わりしてくれるため、いまよりもかなり多くの学生に面接を実施することができる。

そのうえ、1人の候補者に割く時間も長くすることができる。現状では10分~15分程度しか割くことができなくても、『AI面接官』では90分と十分な時間を割くことができる。

採用面接官ごとに評価がばらつくということもない。統一した採用基準に基づいた選考が可能となり、面接官の個人的な好みや印象、経験則などに依拠しない採用ができる。

こうした結果、適材適所への人材の配置や離職率の低下を実現することができるという。

「採用効率を重視すると、候補者の適性を十分に見極めることができなかったり、離職率が高くなったりする危険があります。しかし『AI面接官』なら、1人に十分な時間を掛け、なおかつ統一した基準で学生を評価することができるのです。また面接の現場では、面接官が学生を食事に誘うなどセクハラ紛いのことも起きています。こうした不適切な関係も防止できます」

今後は、『AI面接官』と人型ロボット「Pepper」を連携させ、特設会場に設置された「Pepper」で採用面接を行えるよう開発を進めているという。

また採用面接のデータは蓄積され、どのような資質を持った学生がどのような職種にふさわしいかといった分析にも生かされる予定だ。