態度の悪い後輩は殴られても仕方ない? 日馬富士の貴ノ岩暴行事件を巡る報道への疑問 | キャリコネニュース - Page 2
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態度の悪い後輩は殴られても仕方ない? 日馬富士の貴ノ岩暴行事件を巡る報道への疑問

渦中の貴ノ岩(画像は日本相撲協会のサイトより)

渦中の貴ノ岩(画像は日本相撲協会のサイトより)

日刊スポーツは19日に「日馬富士の貴ノ岩暴行問題、始まりは錦糸町での口論」との記事を掲載。貴ノ岩が10月に東京・錦糸町の飲食店で、モンゴル出身の若い衆らに声を荒げて説教していたことや、白鵬の友人らに対し「俺は白鵬に勝った」「あなたたちの時代は終わった」「これからは俺たちの時代」などと豪語していたと報じた。

20日には、産経スポーツが「日馬暴行の発端、白鵬の説教だった…貴ノ岩の非礼な振る舞いに激怒か」のタイトルで、白鵬が貴ノ岩を注意している最中、貴ノ岩が「知り合いから連絡が来たとしてスマホを操作しようとした」ことや、日馬富士が「その態度に怒り、暴行に及んだ」ことを伝えている。

また、同日の日刊スポーツによるとこの知り合いは貴ノ岩の交際相手だったそうで、「誰とだ?」「彼女です」とのやりとり後に日馬富士が手を上げたとも明かされていた。どれも、暴行を受けた貴ノ岩の態度の悪さを槍玉に上げる内容だ。

19日のスポーツ報知は、貴ノ岩が今年の夏の巡業中、モンゴル人力士を殴っていたと報道。「今回の日馬富士の暴行事件の背景には、思い上がった後輩の態度を許せないと判断した横綱の”制裁”の意味もあったと指摘する声もある」と、日馬富士の行為を正当化するようにも読める内容だった。

こうした報道が増えるにつれ「日馬富士擁護論」も聞かれるようになった。横柄な態度を取った貴ノ岩が悪く、日馬富士は暴力をふるってもある程度許されるという論調だ。

「暴力は絶対にだめ(ただし事情があれば許す)」は成立しない

こうした報道にネット上では疑問の声が出ている。19日の日刊スポーツの記事には「『暴行される側も悪い』って、いじめの論理そのものやん」「生意気だからって、暴行するのはダメだろ」と指摘するコメントが多数寄せられた。

暴力をふるっても相応の理由があれば許されるといった空気は、今年の夏にも産まれていた。8月にトランペット奏者の日野皓正氏が舞台上で中学生を往復ビンタしたとして非難を浴びた件だ。被害に遭った中学生の振る舞いが知れ渡るにつれ、矛先は中学生に向くようになっていった。

マスコミは普段、「暴力は絶対にだめ」と言っておきながら、渦中の人物が大物だったりすると、「やられる方も悪い」と手のひらを返したり、制裁やしつけの意味があれば大目に見ても良い、と取られる報じ方をしていないか。ツイッターでは、

「相撲の暴行事件だけど、貴ノ岩の発言や態度が悪かったからとか言うけど、だからって暴行していいわけない。態度悪いから殴っていいとかないでしょ」
「貴ノ岩の態度が悪いから殴られてもしょうがないよねって雰囲気出てない?それは違うよね。ビール瓶だろうが素手だろうが手を出してしまった日馬富士の方がダメでしょ」

などの声も聞こえている。

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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