AI時代を迎えて人はどう働けばいいのか、ホリエモンと落合陽一が予測 『10年後の仕事図鑑』

『10年後の仕事図鑑』

『10年後の仕事図鑑』

両氏が解説する「なくなる仕事・変わる仕事」を見てみると、「管理職」「秘書」をはじめ、「経営者」でさえ、管理だけならAIの方が得意なので、コミュニケーションが得意で人をやる気にさせられる人が生き残るという。

「事務職」は真っ先に減る仕事だし、そのほか「警備員」「コンビニのレジ打ち」、「運送業」も変わる。「公務員」の仕事(窓口業務)はほとんどいらないとしているし、「銀行員」「教員」「研究者」「エンジニア」「翻訳」、「弁護士」などの法務関係や「会計士」など、それを目指して勉強している人にはつらい予測が展開されている。

注目は人手不足の「介護職」や「農業」、「医師」で、もちろん無くなりはしないが、テクノロジーの進歩によって業務は減り、「人がやるべき仕事だけになる」とプラス思考だ。

ただ、コストの関係で現状ではできないとしているものも多いが、ほとんどがスマホを持つ人ばかりの世を前提としており、その職業にある人たちが見ると「分かってない」と怒られそうな持論が展開されている。

「一億総クリエイター時代」になり、チャンスも増えている?

一方で、本書は「生まれる仕事・伸びる仕事」についても語っている。テクノロジーの進歩によって、これまでもたくさんの仕事がなくなり、生まれてきた。言われるまでもなく、それは人間を嫌な仕事から解放し、楽にすることでもあったのだ。

「志のある個人経営店」「イケてる職人」「ドローンに携わる人」のほか、人間にしかできない仕事として「ショービジネス」などが上げられている。また、「一億総クリエイター時代」を迎え、好きなことを突き詰めて発信していたら仕事になった人は増えていると示唆。代表例が「YouTuber」で、プラットフォームはいくらでもあると説く。そして何より、AI時代になると分かっているのなら、「AIに携わる人」になればいいという。

AIは自分で何かをしたいと思うことは「今のところ」ないので、人間社会が何を実現すべきかという技術トレンドを読める人物は重宝されるという指摘には納得だ。

「未来予測など意味がない」と言っているが……

これらは基本的に断片のイメージで、その職業を綿密に調べて反証しているわけではなさそうだった。しかし、結局両氏はそれで構わないという態度を隠してはいない。

そもそも堀江氏は「未来予測など意味がない」と冒頭でかましているし、落合氏にしても「オズボーンのリストなど趣味リストのようなもので、気にすることはまったくない」旨を説いている。

ではなぜ、「10年後の仕事図鑑」などと、そのまま未来予測ですよというタイトルの本なのだという話になるが、これぞ彼らの推奨する生き方である「自分に付加価値をつけるための手法」なのだと思う。