「うれしいのは社員の‟笑顔”が増えたこと」エスエムアイが推進した、業務改善とこれから | キャリコネニュース - Page 2
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「うれしいのは社員の‟笑顔”が増えたこと」エスエムアイが推進した、業務改善とこれから

代表取締役 高田

2019年8月、株式会社エスエムアイが「ホワイト企業認定」を取得した(ホワイト財団/一般財団法人日本次世代企業普及機構 主催)。

同社は「永続的な企業価値の向上を目指し、会社にかかわるすべての人を幸せにすること」を目標に掲げている。そのうえで、従業員一人ひとりの強みを活かし、最大限に能力を発揮できる環境を整えることが重要だと考えた。

自社をホワイト化することで従業員に誇りをもって気持ちよく働いてもらい、その結果として、お客様に‟良いシナジー”をもたらすことを期待して、継続的な改善に取り組んでいる。今回はその具体的な内容についてお話を聞いた。

エスエムアイの働き方改革の要「二本柱」とは?

――ホワイト企業認定の取得に至った具体的な取り組み内容を教えてください。

【就労移行支援への貢献】

精神疾患や障害のある方の社会参加をサポート就労移行支援に協力する目的で2017年より『医療法人福智会』及び『社会福祉法人名古屋ライトハウス』と検査業務の委託契約を締結いたしました。委託業務を通じて一般企業への就職を目指す方を対象に就職に必要な知識やスキル向上のためのサポートを行っております。

【リフレッシュ休暇導入】

プライベートの充実が仕事の充実につながるという考え方のもとに、従来の土日祝日、有給休暇とは別に「リフレッシュ休暇」を取得できるよう制度を整備しました。具体的には入社満5年以上の従業員は連続して3日間、入社満10年以上の従業員は連続して5日間のリフレッシュ休暇を付与し、期内で必ず消化するよう就業規則に追加しました。

メンタルトレーニングセミナーの様子

メンタルトレーニングセミナーの様子

残業減! 社員同士が「笑顔」でコミュニケーションをとるように

――こうした取り組みを行ったことで、実際にどのような影響があったのでしょうか。

【就労移行支援への貢献】

検査業務を委託することで、必要検査業務を定時内に終了することができ、残業することが減りました。作業者の方へ作業内容をわかりやすく正確に指示するため、マニュアルの整備や検査工程の見直しが進み作業性が向上しました。作業者の方とのコミュニケーションを積極的にとることで、はじめは無口だった作業者の方も次第に笑顔でコミュニケーションが取れるようになってきていると感じます。また、今年から作業者の中からインターンを受け入れることも決まっています。

【リフレッシュ休暇】

休暇を取得した従業員の身体的・精神的なリフレッシュはもちろん、休暇中にも業務が滞ることのないよう、抱えている仕事のオープン化が進み、情報共有や引継ぎ等がスムーズにミスなく行えるようになりました。お互いの仕事をフォローし合うことで従業員同士の関係性もよくなり、導入前よりコミュニケーションが増え、社内の雰囲気が明るくなりました。

検査の様子

検査の様子

――これまでの取り組みのなかで、苦労した部分もあったのでしょうか。

【就労移行支援への貢献】

これまではマニュアルがない作業も多く、作業者が慣れていない場合ミスにつながりやすくお客様に迷惑をかけてしまった事もありました。作業についても作業者によってやり方が違う作業もありマニュアル整備にかなり苦労しました。

【リフレッシュ休暇】

導入初期は「長期間休むことへの不安」や「引継ぎの負荷」を理由に不満の声も上がりました。また、引継ぎの連係ミス等で実際に顧客クレームに発展してしまった事例もありました。対策としてクラウド上で顧客情報や案件進捗状況を管理・共有することを徹底し、担当者しか把握していない情報や仕事の進め方をなるべく少なくすることに成功しました。

多様な社員が能力を発揮し、‟働きがい”を感じられる職場へ

――ホワイト企業認定されたことで、メリットに感じていることはありますか。

従業員からは入社してよかったといわれる機会が増えました。全員が満足して気持ちよく働ける環境は新しいことを始める時に積極的に関わる姿勢にもつながっています。

業務の進め方や社内ルールについても改善案が積極的に出るようになり、全員で働きやすい環境づくりを進められていると感じています。

ホワイト化に取り組んでから、顧客のCSR調査を受ける機会がありましたが取り組み内容や成果について報告したところ取引先としての信頼度が高くなったとおっしゃっていただくことができました。

ミーティングの様子

ミーティングの様子

――今後の課題と感じている部分や、目標を教えてください。

今後日本はさらに「人口減少」+「少子高齢化」が進み超高齢化社会を迎えるといわれています。人口構造が大きく変化する環境の中で多くの企業が深刻な人材不足問題を抱えることになると予測します。

こうした背景において、弊社の事業戦略の実現と企業存続のためには、多様なバックグラウンドを持つ人財の活用と柔軟な働き方が必要不可欠だと考えます。今後は更なる生産性と組織力向上を目指し『ダイバーシティ』と『ワークライフバランス』の二つの課題に積極的に取り組んでまいります。

特に、女性従業員が個性と能力を十分に発揮できる、働き甲斐のある職場環境をつくることは優先的に取り組みたいと考えています。今年度から「女性活躍推進法」に基づいた一般事業主行動計画を策定し女性従業員に対する、活躍の推進に関する取り組みを強化してまいります。

※本記事は、認定当時のインタビューをもとに作成しています
 ホワイト財団のインタビューページ

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