「子どもに期待するのをやめたら楽になった」中学生の母に賛否 「お互い楽になる」「期待しちゃいけないの?」 | キャリコネニュース - Page 2
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「子どもに期待するのをやめたら楽になった」中学生の母に賛否 「お互い楽になる」「期待しちゃいけないの?」

「あきらめは心の養生」という言葉もある通り、執着心を捨てると気持ちは楽になります。トピックの返信コメントは

「期待しないほうがお互い気が楽になる」
「自分が出来なかった事しなかった事を期待するのだけは止めよう」
「学歴つけさせたかったけど、本人にやる気がなさすぎて諦めたよ。塾だって金ドブ。なんの意味もなかった」

といった共感の言葉が多数寄せられました。

なかには、「母親に、百点取れないなら死ね!お前の考えてることなんかどうでも良い!って教育虐待されて育ちました」とか、夫が母親から大きな期待をかけられ、自分がやりたいことをさせてもらえずに育ち、結婚後に反抗期になっていると書く人も。続けて

「子どもには親の期待を押し付けずに、自分で考えて生きる力をつけて欲しいと思っています」

と主張しています。中学生の子どもをもつ筆者も同感です。

一方で、親の複雑な心情がわかる様々な反論も上がっています。

「それ、子供は敏感に感じ取ってると思う。傷つくと思うよ」
「期待しちゃいけないの?過激な期待はストレスになるけど人から期待されるって悪い事ばかりじゃないよね」

など、「あきらめる」を「放置・突き放し」と捉えて批判する人や、「親だからこそ、我が子に幸せな人生を送って欲しいと期待する」といった声もあり、これも確かによく理解できます。子どもに対して「幸せになってほしいから」と様々な教育機会を与えることは、決して悪いことではないだけに、さじ加減の難しさを感じます。

「子どもに期待すること」ではなく「親が追い詰められること」が問題

そもそも、問題は「期待すること」ではなく、「あきらめたら気が楽になった」と思わず漏らすところまで、親自身が追い詰められていることではないでしょうか。教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏の著書、『ルポ「教育虐待」 毒親と追いつめられる子どもたち』(ディスカバー・トゥエンティワン)には、現代の親が抱える大きなプレッシャーが指摘されています。

いまの世の中、「学歴は役に立たない」などと言われますが、学歴が必要なくなったわけではなく、高学歴は大前提で、英語やプログラミングができなければいけない、プレゼン能力も必要と言われます。それが、子どものうちからしっかり教育しなければ……という親への重圧となり、「行き過ぎたしつけや教育=教育虐待」に繋がる一因となってしまうのでしょう。

本書の中でおおた氏は、

「子どもは親の思った通りには育たないが、それなりのものには必ず育つ。親がよほど余計なことをしなければ」

と親を諭しています。これには筆者も、肩の力が抜けて楽になった気がしました。過度な期待で子どもを追い詰めるくらいなら、「あきらめる」というより一旦落ち着いて、子ども自身の力や意思を尊重することを肝に銘じたいものです。

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