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デジタルとリアル両輪の採用マーケティングで、就職活動の当たり前を変える

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綜合キャリアグループの新卒採用支援領域を担う(株)学生就業支援センター(以下、学セン)。目まぐるしく変化する新卒採用市場で新たな価値を提供する“インタツアー”についてCOO安田 里英とCMO安達 翼、2名の対談形式で振り返ります。【talentbookで読む】

求人難で手詰まり感のある採用市場に一石を投じる

インタツアーというサービスは、学生が企業訪問しインタビューした感想を活用して、学生目線で学生に企業の魅力を届ける採用マーケティング手法です。一般的な匿名性ある口コミとは違い、実際に訪問した学生が顔と学校、学部を明かしているところに透明性があります。

既存サービスと一線を画しているのは、リアルでの学生接触とデジタルでのWebマーケティングを連携させ継続的に行う点です。その特異性が奏功し、リリースから2年で、利用企業数1,000社、利用者数10,000人を突破しました。

就活ルールが廃止され、多様化し早期化する採用手法。しかし、その流れについていけるのは大手企業などリソースが豊富な企業に限られています。そして早期にアプローチできない企業は採用における認知度も上がらず、学生から見つけられることも少なくなり採用が困難になっていくのです。

安田 「採用担当者様から感じるのは、採用における手詰まり感ですね。各企業の魅力を早期からさまざまな形で宣伝し、認知を高める採用マーケティングはとても重要なことです。多くの採用担当者様に必要性を感じ取っていただいております。

しかし、積極的になれないのは、ふたつの大きな課題──人事のリソース不足と長期スパンからくる効果測定の困難さがあるからです。そこをカバーする形で、インタツアーのサービスは構築されています」

東京と大阪で200名以上の所属学生ネットワークがいる国内最大級のインターンシップと、最先端のデジタル技術を活用すること。インタツアーサービスの目指すところは、多くの企業が力を入れられていなかった採用マーケティングを浸透させ、より効果的な採用活動にしていくことにありました。

ひとりでいくつもの役割を担うからこそできるマーケットインの発想

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まだまだ発展途上のサービスをつくりながら、提案・導入していく過程でふたりは感じることがあるといいます。

安達 「一番感じるところは、サービスの進化の速さですね。営業メンバーが開発アイデアを挙げたり、開発メンバーが営業同行をしたりと、複数の役割を担っているメンバーがほとんどです。仕方がないというよりかは、その方が顧客に沿ったサービスをつくりあげられるからなんですね」

机上の空論だけでも、熱量ある営業だけでもサービス導入にはいたりません。そもそも最初から完成されたサービスは存在しないので、いかに顧客にとっての満足度を高めつつ、サービスで実現したい理念を実現するか。その両輪を回すことが不可欠なのです。

安田 「とはいえ、顧客の言いなりになるのは、違います。それはニーズを無視するというのではなく、新しい価値づくりから逃げてしまう思考だからです」

インタツアーは学生が企業へ訪問するという特性上、多くのプレイヤーがいる新卒紹介サービスやイベントサービスと比較されやすい傾向がありました。そのため、多くの顧客から紹介サービスプランやイベントプランの要望をいただきました。しかし、プロダクトマネージャーの安田はその要望に応えることはしなかったのです。

安田 「というのも、目の前の売上を追うことは簡単でしたが、そうすることによって、つくりあげたいインタツアーのブランドが崩れてしまうことが想定されたんです。

ブランドが崩れると先に展開している他社サービスに勝つために時間がかかります。そこでわれわれが狙うのは、既存サービスの効果を高めるマーケットであると認識しました」

プロダクトマネージャーである安田は、今でもトップセールスである。プロダクトがまだまだ発展途上であるにもかかわらず、多くの顧客から信頼を集めることができるのは、開発も同時に担っているからでしょう。

安達 「当社の強みを生かして今、最も顧客に喜ばれている“採用ストレージ”のプロダクト構想もマーケットインの考えから生まれました。他社が真似できないインタツアーならではのテクノロジーもそこに集約されています」

注目されるUGCメディアの中でも重要視する信頼性と差別化

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インタツアーの特徴はリアルとデジタルの両輪を活用した採用マーケティング。リアルは学生が直接訪問するという点であり、デジタルはUGCである「ビジコミ」とSNSやGEOなどのターゲティング広告です。そのうちの「ビジコミ」は多くある口コミサイトとの違いをつくる必要性がありました。

安田 「消費者がモノやサービスを享受する際、当たり前に検索する口コミサイトはあります。そして、その内容をいかに信頼性高いものにするのか?を重要視していました。

そのために、『ビジコミ』を投稿する学生の顔と所属を公開することにしたんです。誰が書いたのかがわかることで、閲覧者と同じ境遇の人が共感しやすいコンテンツになると考えました」

既存の口コミサイトはほとんどが退職者や社会人の書き込みであり、匿名です。だからこそ本音で企業内部のリアルな情報が提供されているということ特徴があります。しかし、学生たちが知りたいことはネガティブな情報だけではなく、同じ目線の学生がどう感じたのか?という共感できる情報でした。

安達 「閲覧者と同じ目線の学生が、本音で感想を投稿する『ビジコミ』は2019年にグッドデザイン賞を受賞しました。今までなかった共感性を訴求するコンテンツへのこだわりが受賞の要因になったと思います」

安田 「訪問して、ビジコミを作成する学生たちにも活動のメリットがあります。さまざまな企業へ訪問できるだけでなく、基本的なビジネスマナーやアウトプット力などを高めると同時に、社会人からの客観的なアウトプットも集約しているんですよ」

インタツアーの重要なファクターである学生メンバーの満足度を高める工夫は、事業を持続成長させるために不可欠です。そのサービスの開発にも力を入れています。

安田 「学生たちには、できるだけ、短期的なテクニックに依存しない就職活動にしてもらいたいと思っています。大学1年生からインタツアーを始めたとすると、週1日くらいで活動を続けていけば、3年生の4月には100社ほどの訪問を体験することができます。

100社からの評価と、企業訪問経験が積み重なっている状態であると、就職活動への取り組み方が大きく変化することは間違いありません。そして、基礎的なビジネスマナーなどは就職してからも活用することができるものです」

一斉に就職活動がスタートし、まずは知っている企業から始めるというスタートラインよりもはるかに、自分自身にマッチした企業を選択できることは間違いありません。インタツアーは企業にとっても、学生にとっても価値ある就活プラットフォームであるのです。

企業の採用ブランディングを自働化する採用活動の当たり前へ

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これからインタツアーが目指すものは、採用と就職活動のプラットフォーム化です。そのためには企業と学生双方のさらなる利便性向上がカギになります。

安達 「企業にとっては、通年採用で学生との接点が早期化し多岐化する中で、継続的に学生を自社のファンであり続けさせるMAツールのようなしくみを構築しています。

企業は学生に自社での仕事を公開し、学生がリアルな訪問を通して具体的な仕事を理解する。そして感じた魅力をシェアすることでさらなるブランディングとファン獲得につながる。そのファンは、将来的に中途採用にも生きてきます」

採用活動でつくった認知やファンが資産化され、長期的に活用できるプラットフォームを構築することで、新たな採用活動のカタチをつくりあげていきます。

安田 「 『インタツアーを世の中の当たり前に』というのが私たちの合言葉です。多くの企業が自社の魅力を発信し、学生が直接触れることができる、そんな採用市場をつくりあげていきたいと思っています」

企業向けのプロダクト開発、学生向けのユーザビリティ向上の両面で進化を続けるインタツアー。今後は、サービスのブランディング強化に力を入れていきます。

安田 「大手の新聞メディアや動画を活用したSNSマーケティング、WebCMなど複数のプロジェクトが同時進行しています。そのため、インタツアーにとって、今年は飛躍する年です。多くの利用データを集め、さらなるクオリティ向上につなげていきます」

「世の中の“当たり前”をつくること、そして、価値ある就職活動のしくみをつくる」その大きなビジョンを達成する道のりはまだ始まったばかりです。

綜合キャリアグループ

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