会議で誰も発言しない…どうすればいい? 席替えや”否定タイム”を入れ緊張をほぐしていこう | キャリコネニュース - Page 2
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会議で誰も発言しない…どうすればいい? 席替えや”否定タイム”を入れ緊張をほぐしていこう

働き方改革が進む中、業務の見直しを迫られることも少なくありません。特に日本の企業は会議に多くの時間を割いているのが現状です。皆さんも、「うちの会社は会議が多いな~」といった思いがあるのではないでしょうか。

会議自体の種類としては以下のようなものがあります。

・情報共有型(報告中心)
・利害調整型
・効果・査定型
・問題解決型
・意思決定型
・アイデア収集型

これまで日本企業の会議の多くは報告中心の情報共有型会議でした。しかし世の中の変化が激しい今、求められる会議は問題解決型やアイデア収集型のような新しいものを生み出すものにシフトしてきています。

今後、これまでの報告中心の会議は必要最低限のものになります。アイデアを抽出するような会議の運営力が管理職には求められているのです。

脳の疲れと緊張状態が意見の扉を閉める どうすればこじ開けられる?

管理職に求められるのは、意見を出し合いながら新しい物事を決め、遂行していくといったファシリテーション能力です。ファシリテーションとは「会議招集メンバーの持っている能力や知見、考えを引き出し、人と人との間の知的相互作用を促進しチームの力を最大化すること」。

これを実行する中で、冒頭のような”行き詰まり状態”をたびたび経験するわけです。この行き詰まりの原因はいろいろありますが、素を探っていくと「脳の疲れ」と「緊張状態」が意見の扉を閉めているようです。

ジェームス・W・ヤングの名著『アイデアのつくり方』によると、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」とも言われていますので、上記の要素が過去の記憶へのアクセスを弱めていると思われます。

では、意見の扉を再び開けるためにはどすればいのでしょうか。一般的にはリフレッシュのための休憩や深呼吸、チョコレートなどの糖分補給などが挙げられますが、緊張を解きながら目線を変えるその他の方法をいくつかご紹介します。

1.SCAMPER法

「ブレーンストーミング」の名付け親でもあるアレックス・オズボーンによって開発され、創造性開発の研究家ボブ・エバールが最終的にまとめあげたものです。以下の質問で、視点を変えていきます。

Substitute:入れ替えたら?(部分・人・場所・方法…)
Combine:統合したら?
Adapt:応用したら?何かを(全部/一部)加えたら?
Modify:何かを(全部/一部)修正したら?
Put to other uses:使い道を変えたら?
Eliminate:取り除いたら?
Rearrange/Reverse:並び変えたら?/逆にしたら?

2.知覚位置を変える

これは何をするかと言うと、席替えです。人間には知覚位置といったものがあります。見える景色が変われば、思考も変わっていくといったことが人間の脳には起こります。

3.否定タイムを設ける

例えば職場のコミュニケーションを良好にしていくための意見出しに行き詰ったら、「職場のコミュニケーションを更に悪くするためにできる事は何でしょうか?」と逆の発想を聞いていきます。逆の発想で意見を出し合うと、それを解決するための意見が再度出はじめることがよくあります。

以上、今回はますます大事になってくる会議において、行き詰った際にどのようにファシリテーションをしていくのかについてお伝えしました。場の状況を観察しながら柔軟な対応の出来る管理職になっていってくださいね!

筆者近影

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【著者プロフィール】田岡 英明

働きがい創造研究所 取締役社長/Feel Works エグゼクティブコンサルタント

1968年、東京都出身。1992年に山之内製薬(現在のアステラス製薬)入社。全社最年少のリーダーとして年上から女性まで多様な部下のマネジメントに携わる。傾聴面談を主体としたマネジメント手法により、組織の成果拡大を達成する。2014年に株式会社FeelWorks入社し、企業の管理職向けのマネジメント研修や、若手・中堅向けのマインドアップ研修などに携わる。2017年に株式会社働きがい創造研究所を設立し、取締役社長に就任。

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