パチンコで借金1000万円抱えた男がパチンコに救われた話「明日までに20万円返さなきゃ」と打ちに行くと…

今は規制も厳しくなりハイリスクハイリターンの台はなくなりましたが、僕がハマっていた2000年前後は一晩で数十万を稼ぐことなんかザラで、勝ち続けた友人の財布には100万円の束が入っていることもあったくらいです。

僕自身も、打ち始めた一発目の一玉がチャッカーに入りそれが大当たり。一玉(金額は1000円ですが)が23万円になったり、メダル100枚2000円が27万円になったりと大勝ちすることはありました。

もちろんリスクも多く、10万単位で負けることなんか当たり前にありました。僕はデータもとらなかったし、当時は情報も今みたいにスマホで簡単にみることができたわけでもなかった。ただただお金を注ぎ込む”運まかせ”の戦いをしていたので、負けることが多かった。そうなるとお金も足りなくなって借金苦、とクズまっしぐらでした。

借金を背負うと「早く取り返したい」という心理が働いて、より博打に走りやすい傾向があります。例外なく僕もハマってしまって、当時は今みたいにお金を借りることも厳しくなかったから借金もあっという間に増えていきました。

「明日までに20万用意しなきゃいけない」みたいな日はざらで、いつも困っていました。ギャンブル依存症者はそんな状態でもギャンブルに行こうとするし、ギャンブルでなんとかしようとするのです。

僕もそんな時があって「これは打ちにいくしかない」と冷や汗をかきながら行くと、夕方5時から打ち始めて20万オーバー勝ち。何度かそんなミラクルを起こしたことがあります。

またある時、借金苦で病んでいた僕は仕事を休んで秋田県の祖父の家に行ったことがあります。お金はギリギリの交通費しかもっていません。祖父の家に泊まらせてもらおうと向かいましたが、電話もせず行ったため、そんな日に限って祖父が旅行でいませんでした。

食事をして帰るお金もあまりなく、僕はパチンコに駆け込みました。でもそこでも大勝ちし、ホテルに宿泊して祖父に会わずに帰宅しました。なにをやっているのか意味がわかりませんよね。

アホらしい行動とミラクルが合わさったよくわからない経験なのですが、ギャンブルをしていると時としてこのような奇跡が起こります。ただその奇跡にハマると、ギャンブル依存になるのでご注意を。

今苦しいのであればそこから抜け出そうとすることは損ではないかも

僕がギャンブルをやめたきっかけは、ある日「奇跡はその時だけで終わってしまい、翌日に持ち越せない」ということに気づいたから。投機行為は何も返ってこないしなんの得にもならないことに気づいたからです。

ただ、今こうして記事を書いているということは、ある意味投資になっていたとも言えます。どんなクズのような人生を歩んできたとしても、過去に執着せずに今を楽しめると過去はすべてそれへの軌跡になるんですよね。

心理学者のマーティン・セリグマンは「過去は幸福を決めない」と言っています。振り返ると本当に情けないくらいの人生でしたが、そこから脱出して方向性を変えたからこそあの頃の体験が今は強みに変わって生活することができる。

ギャンブルの奇跡や大敗に一喜一憂することも楽しいかもしれません。でも今苦しいのであればそこから抜け出そうとすることは損ではないかもしれませんね。少なからず行動を起こすことができた僕は、今が充実しています。だからあのミラクル経験の軌跡が今に続いていると思える。

僕の情けなすぎるギャンブルの奇跡体験が、誰かの何かのきっかけになったら嬉しいですが……。ならないですかね。

※キャリコネニュースでは「パチンコなどギャンブルがやめられない人」に関するアンケートを募集しています。

著者近影

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【筆者プロフィール】ちばつかさ

合同会社komichi代表。柔道整復師、こころと体のコーディネーター、元プロ野球独立リーグ選手。東京と福井で投げ銭制の接骨院を運営しのべ10万人近くの心と体に向き合ってきた。野球経験とコーチングの経験を活かし都内で”野球を教えない野球レッスン”を運営。レッスン卒業生がU12侍ジャパンの代表に選出された。現在、心理学を学ぶため、アラフォーで大学在学中。【公式サイト】