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アクセンチュアのテクノロジーコンサルティング本部社員が語る「入社後に活躍できるのはこんな人」

シニア・マネジャーとして活躍する現役社員に聞いた(写真はイメージ)

シニア・マネジャーとして活躍する現役社員に聞いた(写真はイメージ)

「戦略から実行まで」を幅広く担う、総合系コンサルティング会社のアクセンチュア。中でもテクノロジー案件を先導し、即戦力の採用を積極的に行っている組織が「テクノロジーコンサルティング本部」だ。

仕事内容や入社後に活躍できる人物像は、どのようなものなのか。現役のシニア・マネジャーに、社員ならではの実感を伴った内情を語ってもらった。(構成:キャリコネニュース編集部)

転職志望者の多くは「より上流工程をやりたい」

テクノロジーコンサルティング本部の職位と給与レンジ

テクノロジーコンサルティング本部の職位と給与レンジ

――先日取材したアクセンチュアのストラテジー系出身の現役社員は「30代シニア・マネジャーの年収は2500万円」と言っていました。テクノロジーコンサルティング本部とはどんな違いがあるでしょうか。

ストラテジー系は社内でも少し特殊で、年収や期待値などの水準がざっくり2割くらい高く、ハイスピードでの成長が不可欠です。これと比べると、テクノロジーコンサルティング本部(以下テクノロジー)は他部門並みで、それぞれが得意な領域やデマンド(需要)の大きい領域を見つけ、腕前が確かになったときに昇格していくカルチャーです。

テクノロジーには(昇格スピードの速い)ラピッドラインに乗る人もいれば、時間をかけてじっくり腕を磨く人もいて、成長パスにバリエーションがあります。マネジメント志向の人だけでなく、技術のスペシャリティを極める人が年齢に関係なく働ける環境があるのも特徴です。

――各職位について詳しく教えていただけますか。

SE(システム・エンジニア)として入社して、数年でチームリーダーになります。さらにテクノロジー系組織は、マネジャーの手前にアソシエイト・マネジャーという職位があり、デリバリー(開発・運用)体制の中で、各チームリーダーとして当たることも多い重要な役割を担っていきます。

マネジャーになると、サブPM(プロジェクト・マネジャー)のようなポジションで、案件管理やファイナンスなども見るようになり、シニア・マネジャーになると、20~30人規模のプロジェクトなら実質トップとして、提案からデリバリーまでを統率するようになります。

――最近、アクセンチュアのテクノロジーコンサルティング本部の求人をよく見ますが、どういう方が採用されているのでしょうか。

一番多いのは、SIerにいる人がより上流工程をやりたいというモチベーションで応募してくるパターンです。事業会社でITをやってきた人が、立場の低さに不満を抱いてコンサルとして他の事業会社でダイナミックな動きがしたいとか、DXやデジタルマーケティング、IoTなど興味のあるテクノロジーを追求したいといったケースもあります。

また、パッケージベンダー出身で、自社の売り物が決まっている中で活躍してきた人が、もうちょっと上流で売ってみたいと応募してくる人も多いです。彼らはテクノロジーの詳しい話もできるところが強みだと思います。

活躍できるのは「解決策を自力で見極められる人」

――そういう人たちがアクセンチュアに採用されやすいのでしょうか。

そうとは限りません。アクセンチュアは自社製品を持たない「ソリューション・フリー」(最適な解決策を自由に選べる会社)ですので、決まったモノを売る仕事ではない。お客さまの課題を、どんなパッケージを使って、どう解決すればいいのかというところを、お客さまが求めているように応えることは簡単ではありません。

事業会社出身の人でも、受け身というか「それはできません」と簡単に言ったり、何かを実現するときにはSIerに発注するのが当たり前のような基本的なマインドセットが、なかなか抜けなかったりする。

お客さまに求められているものを、自分で見極めなければいけないという開かれた状態に置かれた瞬間に、手が止まってしまう人がいるんですね。そこにちゃんと上がれる人がアクセンチュアには求められるし、活躍できます。

――応募者と採用される人や活躍できる人との間に、ギャップがあるんですね。

漠然と「上流の仕事がやりたい」といっても、仕事はたくさんあるんですが、お客さまにフィーを払ってもらうためには、そういう動きをする必要があるということです。

そういうポテンシャルがあるかどうかは、採用面接でも見極めるのが意外と難しい。でも入った後には、それがある人とない人では大きな違いになります。私が採用面接をするときには、そのことをきちんと伝えるようにしています。

――これ、かなりぶっちゃけた話ですが、どこまで書いていいでしょうか。

これは正直隠すことじゃなくて、アクセンチュアのコアコンピタンスでもあると思っています。お客さまに求められることでもありますし、採用面接をするときにもそういう人に入ってきてほしい。むしろ積極的に言ってもいいんじゃないかな、と思っています。

コンサルというのは、目の前のお客さまの課題を、理屈抜きに自分ごととして考え抜いて、「こういうシステムをやりたいんですよね?」と提言できるマインドにチェンジしないとできない仕事だと思います。

テクノロジーでもストラテジーでも一緒ですけど、他人のことでも自分ごととして真剣に向き合うことが、技術の腕前以上に重要視されるかなと思っています。

もちろん、本当に技術で勝負できる人もウェルカムですし、スペシャリストが活躍できる居場所もあるので門戸を狭めるつもりはありません。ただ、漠然と入ってくる人で、そこのギャップのある人が多いということですね。

目の前のお客さまのために他部署とも力を合わせる

2020年10月に改編されたアクセンチュアの組織体制

2020年10月に改編されたアクセンチュアの組織体制

――アクセンチュアのテクノロジーコンサルティング本部には、技術的な専門グループの他に「産業別グループ」があります。と同時に、クライアント・グループとして「金融サービス本部」や「製造・流通本部」といった産業別の組織もあります。名称が似ているのですが、どういう役割分担の違いがあるのでしょうか。

産業別グループとクライアント・グループは、どちらも一緒にお客さまに付いて動いていますが、振る舞いは若干異なります。クライアント・グループは、いわゆるアカウント・エグゼクティブ的にお客さまの予算を見ていて、社長やCIOなどのキーマンとなる人にもぴったりとくっついています。

一方、産業別グループは(案件の機会を探る)オポチュニティベースで、SI案件がどこにあるだろうという視点で会社を見ていますし、アプローチするときも課題に合った専門技術チームと一緒に話をしにいきます。

プロジェクトを立ち上げるときにも一緒に動いていますが、クライアント・グループは案件を獲得する作戦づくりに長けていて、「これはもっと上のレイヤーでエンドース(承認)してもらおう」とか、そういう提案をしてくれます。

私たちテクノロジー側が「デリバリーするにはこのくらいの人をこれだけアサインする必要がある」といったリスクの視点で提案すると、できるだけ安く売りたい彼らと、どうプライシングするかについて意見がぶつかることもあります。

しかし、お互いの立場が分かったうえでの提案なので、日本の事業会社によくある「事業部間の軋轢」みたいなものは全くなく、本当に一緒に力を合わせて仕事をしています。

――そういうカラッとしたところは、アクセンチュアで働く魅力かもしれませんね。

外資系というのもありますけど、先ほどのお話と同じように「目の前にお客さまがいるから」ということなんだと思います。野球の日本代表を見ていても、普段の所属チーム関係なしに、目の前の相手に勝つために力を合わせるじゃないですか。

製造業やライセンスビジネスでしたら、値付けやコスト配賦にチャレンジがありそうですが、我々は目の前にいるお客さまからフィーをもらっているという事実を、常に肌で感じながらいるのが違うのかもしれません。

どこから着手すべきか「目利き」が問われる

コンサルティング会社のタイプ。アクセンチュアは「総合系」

コンサルティング会社のタイプ。アクセンチュアは「総合系」

――アクセンチュアの強みの源泉は、どのあたりにあると感じますか。

手前味噌ですが、私は「テクノロジーコンサルティング」の部分が、競合に対して差別化できていると自負していますね(笑)。お客さまがやりたいことを、デジタルでどう実現できるかを提案できる力が強いと思います。クライアントの事業への影響力も大きいし、提供している価値とフィーとのバランスも取れていて、会社業績への貢献も大きい。

デリバリーの幅の広さも強みで、かなり大規模なSIerの案件でもグローバルのデリバリーセンターを使ってさばけるし、例えば米国のSaaSが持っているマイナーなソリューションでも米国の拠点と連携して対応することができます。

――テクノロジーコンサルは、具体的にどういうものが多いのでしょうか。

お客さまの基幹系のシステムについて、漠然と「どうしたらいいだろう?」と相談されることが多いですね。それに対して私たちは、類似の企業がどういうアーキテクチャーにしているかなどを調査し、現状のシステムとのギャップを整理して、「ここから正していくべきです」といった提言をします。

やることが決まってからデリバリーに落とし込んでいくのはSIerの世界です。でも、遅いとか古いとかUIがイケてないとか、本当は直さなければいけない問題が山ほどある中で、時間やコストの制約を踏まえ、どこから手を付けるべきかを目利きして、ソリューションを変えるロードマップを引くといったあたりが、テクノロジーコンサルティングの重要なポイントです。

単に「いろいろ選択肢があります」だけでは物事は進まないので、産業別グループのメンバーは「ここからでもやっていきませんか?」と提言し、違うと言われたら「別の方法を考えましょう」と答えます。ただし同じ本部内でも、プラットフォームの専門グループは、例えば「SAPの導入が決まったら俺に任せておけ」といった意識の違いはあるかもしれません。

40代、50代でも技術に関われる環境が魅力

――この他に「これが強みだ」というものはありますか。

社内には、臨場感を持ってハラハラしながら仕事をしている雰囲気がありますね。プロジェクトにアサインされないと勤怠の付け先がないですし、「サボれてラッキー」とはならない。アサインされても「ベンチ入りはしているけどスタメンじゃない」感のあるときには、これじゃいけないな、という意識を持ちながら仕事をしています。

それはやっぱり「目の前にお客さまがいる」ところから来ているのかもしれないし、社風かもしれません。そういうタイプの人じゃないと、アクセンチュアでは長続きしない。そういう雰囲気が意識の底上げになって、筋肉質の組織ができているのかなと思います。

――外資系コンサルは「競争」とか「すぐにクビ」とかいうイメージもありますが。

それはないです。出世欲はなくても、技術にとてもこだわりがあって、仕事をバリバリしている人もたくさんいます。40代、50代でも、年齢不詳で若者たちに混じって汗かきながらやっている人たちが普通にいますよ。

日本企業だと、ある程度の年齢になると上がってしまって、定年までおとなしくしているのかもしれませんが。もともと年功序列ではまったくないので、技術を持っている人で定年後に再雇用されている人もいますし、仕事もアサインされています。そういう人は「窓際感」が全然ないですね。

――ご自身でも転職を考えることはありますか。

いまはあまり考えていません。怠けていなければ、これまでと同じように働ける手応えはありますし、仕事も給料も満足しているので、ここで慌てずにしっかり仕事をやっていくというのが私のキャリアと考えています。

ただ、同業他社の方がアクセンチュアに転職することも含めて、即戦力の方が職場を移ることは悪いことではないと思います。特にいまはコンサルタント需要が高まっていて、転職のタイミングでキャリアアップするケースも多いです。いまはキラキラな仕事ができていない人でも、転職でチャンスに恵まれることもあると思いますよ。

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