30代男性(医療・介護)は、かつて勤務していた銀行のずさんな仕事ぶりをこう明かす。
「引き継ぎはしてもらえないけど、自分が異動、退職の際は膨大な引き継ぎ書を提出させられる。『やったらわかる』というスタンスなので、みんな我流の仕事をする。そんな銀行だったので、辞めてから勉強して基礎知識を持って転職しました。とくに総務なども我流なので給与や賞与もめちゃくちゃで退職金も年金に回すように依頼したが、間違えて一時金として支払い、訂正もしない」
男性は労災隠しをされそうになったことをきっかけに辞めてから労基署で手続きをした。結果として「入院費などを取り返しました」と成果を報告している。
10年働いたのに「退職金は8年分しか出ません」と言われ…
一方、労基署に相談する前に、会社に「労基署に相談する」と口にしただけで退職金の支払いを受けられた人の声も寄せられた。
介護の仕事を続けている60代女性は
「ケアマネは全員名ばかり副所長で年俸制。夜間休日の急な出勤も年俸制のため残業とは認めない。24時間365日携帯を持ち歩き、電話や訪問等で対応をしていたが、手当もなし。10年働いて年俸で1年1万円しか上がらなかった」
とブラックな労働経験を明かす。退職する際には「入職後2年以内の退職は退職金が出ないので、あなたも8年分しか出ません」と言われたという。2年以内に退職する人に退職金が出ないのならまだわかるが、10年続けた人から2年分の退職金を差し引くなど納得いくはずがない。女性は
「『労基署に相談する』と言ったら慌てて10年分払ってくれた」
と顛末を綴っていた。