「楽」で「幸せ」な管理職ライフを送るために必要なこと | キャリコネニュース
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「楽」で「幸せ」な管理職ライフを送るために必要なこと

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「管理職は忙しい…」
「管理職になるべきではなかった…」
「業績のプレッシャーが凄いです…」
「部下との面談が苦痛です…」
「部下が言うことを聞きません…」

私が実施している管理職の方向け研修の中で、このような声が毎回聞かれます。日本の課長級の約9割はプレイングマネージャーのため、大勢がプレイング業務とマネジメント業務に忙殺されているのです。今回は、そんな状況から抜け出し、管理職として幸せなキャリアを描いていく方法についてご紹介します。(文:働きがい創造研究所社長 田岡英明)

管理職になれただけでは、モチベーションが上がるとは限らない

2021年にリクルートワークス研究所が報告した全国就業実態パネル調査の中で、「昨年1年間の、あなたの仕事に関する以下の項目について、どれくらいあてはまりますか?」と言った質問をしています。結果として「仕事そのものに満足していた」という項目に、「あてはまる」「どちらかというとあてはまる」と答えた人の割合は、20歳から60歳までのどの年代でも50%を切るという悲惨な結果になっています。満足の底は50歳で、なんと35.9%という驚くべき数字でした。

ということは、頑張って働いて管理職になったのに、それ以降も満足するどころか、どんどん仕事への不満を溜めている人も少なからずいるということでしょう。このような状況にならないために、どのような対策をしていけばいいのでしょうか?

幸せの「4つの因子」

私は研修をするとき、管理職の仕事について「部下一人ひとりの適性を踏まえて役割を与え、育て上げ、共通の目的に向かう組織の力を高め、個人では達成できない結果を導き出すことである」とお伝えしております。

この目的を達成しながら、管理職自身が幸せな人生キャリアを描くためには、言葉は悪いですが、「自分が楽になるまで、徹底的に部下を育成する」といったスタンスが必要です。つまり、プレイング業務は部下の育成のために任せ、成長を支援していくのです。管理職自身の幸せな人生キャリアは、その流れの中で作っていきましょう。

人生キャリアや組織マネジメントの中での「幸せ」や「well-being」と言った言葉が頻繁に使われるようになってきています。自分自身を含めた人と組織に「幸せ」を育んでいくことが求められます。その際には、慶應大学の前野隆司氏が提唱している幸せの「4つの因子」を意識していくといいかと思います。

(1)「やってみよう!」因子(自己実現と成長の因子)
(2)「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)
(3)「なんとかなる!」因子(前向きさと楽観の因子)
(4)「あなたらしく!」因子(独立とマイペースの因子)

これを管理職がマネジメントの中で達成していくためには、次のような関わりがお薦めです。

(1)「やってみよう!」因子
→常に仕事の目的や意義を語り仕事を任せ、成長実感を促す経験学習サイクルを回させていくための面談を繰り返す。

(2)「ありがとう!」因子
→仕事の目標に向けた組織内コミュニケーションを活性化し、朝礼や夕礼等を活用しながら、感謝し合う風土を醸成する。

(3)「なんとかなる!」因子
→管理職自身が行動は緻密に計画していきながらも、楽観的な姿勢を持ち、常に組織の未来にワクワクしている姿を見せる。

(4)「あなたらしく!」因子
→強みのマネジメントと言われる“ダイバーシティマネジメント”を実践するために、部下一人一人の強みを把握し、活かしていく。

以上のようなマネジメントを実践しながら、自身としても常に成長実感を感じ、感謝を言いながらも感謝され、楽観的に様々なことにチャレンジをし、自分らしいマネジメントスタイルを確立していきましょう。部下が成長すればするほど、管理職自身も幸せになれるものです。調査結果とは反対の「満足度が上がっていく職場」を作っていってください。

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