男性は、「1か月以内には概要をまとめて、了解を得る手続きを開始しないと間に合わない」と感じていた。他の準備を進めつつ待っていたものの、リーダーは課長命令から2週間経っても動かず、「全く」考えていない様子だった。心配になり、やんわりとミーティングで聞いてみたという。すると
「『なにそれ?』という感じの返答があり、『これはやばい話になりかねない』と感じて、範疇外とは思いつつも、スケジュールややり方などを作り始めました」
見かねた男性は自主的に資料を作成し、リーダーに提出。ところが反応はなく、テスト結果を提出しても無視され、時間だけが刻々と過ぎていった。そして本番稼働の2週間前、課長から「稼働直前になっても何も言ってこないのはどういうことだ?」と、リーダーと男性が一緒に叱責されてしまう。
嘘つき呼ばわりされ、「だったら全部やってみろ」
男性は、これまでの経緯を資料と共に課長へ説明した。するとリーダーは、
「お前のやったことは嘘っぽい」
と、信じられない一言を放ったのだ。この侮辱が、男性の堪忍袋の緒を切った。
「『テメエは、今まで何してた? 調整もせず、資料出しても見もせず、手順を示しても無視、最後には嘘つき呼ばわりか? 嘘つきだって言うってことは全部わかっているんだよな?だったら、その結果を出してみろ、それで全部やってみろ』と言い放ってしまいました」
部長や他のメンバーも含め、その場にいた約100人は凍り付き、誰も一言も発しなかったという。男性はその日、そのまま退社した。
後日談によれば、男性の退社後、リーダーは課長から説明を求められたが、当然何も答えられなかった。翌日、リーダーは男性に教えを乞いに来たが、謝罪もなかったため「嘘つきの言ってることを参考にしてもしょうがないでしょ」と一蹴したという。とは言え、男性は自分の仕事は全うした。
「仕事としては、改めてテスト結果などを確認して実施しましたが、リーダーの質問は完全に無視。大人気ないかとも思いましたが、当然のことをしたと今でも思っています」
確かに、大勢の前で冷静さを失ってしまった男性だが、それほどまでに追い詰めたのはリーダーだ。その後、行われた人事部や役員からの事情聴取でも、男性に非はなかったと明らかになったようだ。一方でリーダーは、
「この事件の後2か月後に配置転換されました」
という。ノープランなリーダーに振り回されていた部下たちは、さぞかし安堵したに違いない。
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