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「社員とチームメイトのような関係でいたい」と話す 二代目副社長にとっての“いい会社”とは?

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●プロフィール:
日本の最西端に位置(*1)し、海や山、離島、史跡など、どこをとっても美しい風景が広がる長崎県平戸市。そんな自然豊かな土地で、さまざまなものを腐食や有害物質から守るフッ素樹脂加工を駆使した「表面加工処理事業」で成長を続けてきたのが有限会社一六(イチロク)技研だ。1989年の創業以来、化学プラント用のタンクや配管をはじめ、食品関係、半導体、一般産業機器などのフッ素樹脂加工を展開。特殊で高度なスキルが必要とされる業界でありながら、未経験者を積極的に採用し、着実に成長を続けている。世界最大手のメーカーであるAGCとは、樹脂素材について相互に意見交換しながら、ビジネスパートナーとして長年にわたりお付き合いを続けてきた。そんな同社の副社長である福田将三(ふくだしょうぞう)さん(写真中央)に、ものづくりの魅力や仕事に対する想いを伺った。

(*1 離島を除く陸路のみの場合)

●この記事のチェックポイントはココ!
・UIターンも検討したい!長崎県平戸市の魅力とは?
・ものづくり独自の魅力や面白さ
・あえて未経験者採用をする理由
・二代目が語る!いい仕事観とは?
・今後の仕事について考える方へのメッセージ

経験×チャレンジ精神。難しいから面白い。そう感じられるかはその人次第

“平戸が地元の私から言わせると、海・山に囲まれた田舎です。一般的に言えば、自然豊かな土地と言えるんでしょうかねぇ(笑)。海が近いので、ブリ、ヒラマサ、ヒラメ、クエなど、一年中美味しい魚は食べられます。あとは、高級和牛肉の『平戸牛』も有名ですね。ふるさと納税で1位になったこともあります。食以外だと、ウィンドサーフィンや釣りとか、自然ならではの楽しみは沢山ある土地ですよ。”

会社の周辺環境を伺ったところ、「とても風通しの良い環境で、夏場は涼しく冬も雪が一度降るかどうか」と、その温暖な気候について教えて下さった。社員は現在29名。Uターンで移住してきた人もいる。

取り扱いが非常に難しいといわれるフッ素樹脂。一六技研はそんな難易度の高いフッ素樹脂加工事業をメインで展開している。現会長である福田さんの父親が創業し、今年で32年目を迎える。耐熱性や耐薬品性といった優れた特徴を兼ね備えており、身近なところでは「焦げ付かないフライパン」といった調理器具にもその技術が使われている。実は私たちの身近な存在だ。加工の難易度に反して、最先端の半導体や宇宙機器に使われるなど、様々な分野においてニーズは高く、今後も成長が期待されている。

そんなフッ素樹脂加工分野で高い技術を誇り、業界における優位性を確立してきた同社。コーティング事業の面白さや成長を続ける秘訣は一体どこにあるのだろうか?

“コーティングは、樹脂が持っている性能やグレードが上がると、加工の難易度も上がるといった側面があります。困っているお客さまの要望レベルは高く、「他ではどうにもならなかった」とご相談を頂くことも少なくありません。だからこそ、困っているお客さまの課題を解決するにはどうすれば良いか?を常に考え、「もっといい方法があるのではないか」と常に議論しながら、何度も何度も試行錯誤を繰り返してきました。こういったチャレンジが会社としての成長にもつながると信じています。これは、コーティングの面白さというより、ものづくりの面白さとも言えますかね。”

お客さまから相談を受けたら、これまでの経験とチャレンジ精神を掛け合わせて挑む。そこには、成長を楽しみながら進化していく面白さがある。難しいから面白い。ただし、そう感じられるかはその人次第だという。

“お客さまから頂いた課題に対して、もう一段踏み込んで、お客さまがどう使っているかを掘り下げてヒアリングする。そこで「もっとこうしたほうがいいのでは?」を提案できる人は、この仕事を面白いと感じられる人でしょうね。”

いい物を作ってお客さまに納め、対価としてお金を頂く。目に見える物を介した取り引きだからこそ、とても「シンプル」。そこがものづくりの魅力の一つだという。そして、ものづくりの仕事に携わっていると私生活にも良い影響があると言う。

“私の父はなんでも作ってしまおうと考える人なんです。その考え方が一六技研には継承されていて、根付いていると感じます。社員には「ここで働くようになってから、“ないものは自分で作ろう”という発想を持つようになった」、「“自分で考えて作る”という事を意識するようになった」と言われますね。当たり前を覆す感覚でしょうか。”
社員一人ひとりに自らの知見をインプットする機会も多い

社員一人ひとりに自らの知見をインプットする機会も多い

「わからない」を武器にしてほしい。未経験者採用は、当たり前を見直すきっかけにも

一六技研では未経験者を積極的に採用している。

“幼い頃から父の姿を見てきたものの、私も入社したときはイチからスタートしました。だからこそ言えるのですが、未経験で飛び込んでこられる方は、「分からない」を武器にして欲しい。というのも、成長において「慣れ」は非常に怖いことだと思うんです。ルーティンに慣れてしまって、非効率な作業をずっと続けているという事は往々にしてあります。だからこそ、フレッシュな視点を取り入れ、自分の当たり前を見直すきっかけを作っていきたいと思っています。誰でも原石。光る可能性があると信じています。”

もともと人に教えることが好きで、分からない事を聞かれた際は調べてでも教えてあげるタイプだったという福田さん。副社長となった現在も、自ら社員の指導にあたっているという。そんな福田さんが社員教育において大切にされている事とは?

“教える際は、相手が「分からない状態である」という事を念頭に置き、理解度に応じて対応するようにしています。「こんな事も分からないのか」というような質問を受けても、その人が知っているだろうと思われる言葉で噛み砕いて話すよう心掛けています。”

二代目がゆえ、若い頃から様々な年代の人と話すことが多かったという福田さん。難しい話題や聞いたことのない単語を聞いても、「分からない」と言えない、そんな経験を福田さん自身もしてきたという。それゆえ「 質問することが恥ずかしい」「怖い」と思われないよう気を付けているという。

“質問をしてくる時は、自分なりの考えを持っていることが多い。その考えをやさしく引き出しつつ、本質的な答えに導くという事を意識しています。”

まるで父親のような存在にも思えるが、福田さんにとって社員はどのような存在なのだろうか。

“家族というよりは、チームメイトですね。自分は監督兼キャプテンといったところでしょうか。高校時代に三年間ラグビーをやっていたので、仕事観にとても影響していると感じます。理想は「ワンチーム」。一人が手を抜くと、チームに影響してしまいます。友達のように馴れ合うのでもなく、補い合い高め合う関係でいたいと考えています。”
プライベートでは二児の父。いつもはカメラマン担当とのこと

プライベートでは二児の父。いつもはカメラマン担当とのこと

いいものを作るのは手段にすぎない。父から受け継いだ「いい仕事観」とは?

お客さまの相談内容によっては、他社製品を勧めることもあるという同社。

「お客さまに喜んでもらう」とはどういうことか?良い仕事とはどういうものだろうか?

“いいものをつくる、というのは手段。解決するのが目的です。”

「問題解決において役に立てた」ということがいい仕事だと考える福田さん。時には畑違いな相談を受けることもあるというが、それは人として信頼されている証。このような仕事に対する考え方は、創業者である父の影響を大きく受けているという。

“父は良い意味で経営者っぽくありません。一日中動いていないと気が済まない、純粋にものづくりが好きな技術者です。自分たちの製品が高すぎると「自分だったら買わないな」と、言ってしまうような人です。正直言って、商売上手とは言えませんね(笑)。”

決してノーと言わない、どうにかして解決したい、なんでもやってみよう、そんな挑戦的かつ受け身な生産体制で一人ひとりのお客さまと向き合ってきた。それゆえ、どうしても多品種少量生産となってしまうという。

“利益重視であれば簡単な仕事を安定的に受けていけばよいと思います。しかし、「割に合わないな」と思う仕事にも挑んでいかないと技術は育ちません。”

営業職に関しても、売り上げノルマなどはないものの、受注生産型のためクライアントごとにニーズや商品が異なり、ルーティンではうまくいかないことは多い。そんな環境を「楽しい」と捉えられる心意気が、技術や提案力の向上につながっているという。

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「社員の成長=会社の成長」お金をもらいながら勉強ができる環境に喜びを

現在は創業者である父が会長を、母が社長を務めており、福田さんが社長となる日も遠くはない。創業32年と脂がのった時期でもあり、福田さん自身も、変革期を迎えていると感じているという。

「父の想いが会社の理念。風土として残してくれたことが一番の財産です」と語る福田さん。かけがえのない財産を受け継ぎ、二代目として抱く今後の展望について伺った。

“32年前に3人で会社をスタートし、人が少ないうちは「社長の能力=会社の能力」という感じが強かったように感じている。現在、社員も10倍に増え、これからは「社員の能力=会社の能力」だと考えている。一人の突出したリーダーやプレーヤーに頼るのではなく、みんなで成長していく。みんなで会社を守っていくという風にしたい。”

そんな社風づくりに欠かせないのが、“人づくり”だという。幸いにも、父の姿勢を見て育った社員が自走してくれるような環境になってきている。お客さまの希望に対して、誠実にチャレンジを続け、一つずつステップアップしてきた結果、スケールの大きい相談も受けられるようになっている。最近は、海外との仕事も増えてきている状況だ。「社員みんなご飯が食べられる状態であればいんですけど」と謙虚に笑いながらも、今後は海外進出へのお声がけにも対応していきたいという。

さらに今後は、アナログで行っていたこともデジタルへ移行し、長年の慣習を変えていきたい。工数削減をすることで「 人間にはもっと大事な部分で頭や手を使って欲しい」と考えているという。

最後に、今後の働き方を考える方へメッセージを頂いた。

“普通は何かスキルを得ようとすると、お金が必要です。しかし、仕事ではお金をもらいながら勉強することができます。“人生一生勉強”と考えれば、勉強しながらお金をもらえるのは幸せなことです。個人的には、ものづくりに携わると生活を豊かにすることが可能だと信じています。皆さんにも是非、仕事を通じて人生を豊かにしていって頂ければ…と思います。そして、社会への貢献を通じて喜びを感じて頂ければ幸いです。”
自然豊かな立地にある同社の本社風景

自然豊かな立地にある同社の本社風景

■編集後記:
幼少期から相手がどう感じるかを常に意識されていたという福田さん。編集者である私が誤ってメールを送信してしまった際も、「夏休みの宿題は最後にやる派です。まだメールは開いていませんのでご安心下さい」と、ウィットに富んだご返信で、ミスした私の気持ちをほぐして下さいました。一取引先である企業に対しても、寛容さを忘れず、一つひとつの事柄に誠実に向き合う姿勢が一六技研様の魅力の所以(ゆえん)なのだと感じました。

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