社会全体のDXに貢献するインフォコム 時代を切り拓くのは「事業領域すらも超えた発想で殻を破る人」 | キャリコネニュース - Page 2
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社会全体のDXに貢献するインフォコム 時代を切り拓くのは「事業領域すらも超えた発想で殻を破る人」

企業や医療機関などにITサービスを、一般消費者に電子コミック配信サービスを提供するインフォコム株式会社。日本社会のDX推進に貢献する同社は、長年にわたり培ってきた技術力やビジネス創造力でより付加価値の高いサービスを創出してきた。

昨今のコロナ禍によるデジタル化の加速や世界的な技術革新を背景に、今後のインフォコムを担う人材とはどのような人物像なのか。人事室人財開発チーム上級主任の齊藤太一さん、大竹真由さんに伺った。

ビジネスサイドの人材を増やし自社サービスを強化

インフォコム株式会社 人事室人財開発チーム 上級主任 新卒採用リーダー齊藤太一さん(右)と人事室人財開発チーム 新卒採用担当 大竹真由さん(左)

――従前より社会全体でDXを促進する流れは強くありましたが、新型コロナウイルス感染症の蔓延によってデジタル化のスピード感は非常に高まったのではないかと想像します。こうした昨今の潮流は、ITサービスや電子コミックを提供する御社にどのように影響していますか。

齊藤さん:当社が受けたコロナ禍の影響にはいい面も悪い面もありました。まず成長ドライバーである電子コミック事業は、外出自粛による巣篭もり需要で非常に伸びました。一方でITサービスのうち、主力のヘルスケア部門においては大きく影響しました。

我々のお客様は病院ですので、2020年初頭は特に感染症対応にかかりきりでした。我々が伺ったところで、営業をさせていただけない、そうした時期がしばらく続きました。その代わりにシステムの刷新やメンテナンスを中心に対応させていただくことで、事業を維持して結果を出していました。

2021年に入ると、今度はそこに半導体不足の影響が重なりました。我々はシステムを納入したいわけですが、ハードウェアがなければそのシステムは使えません。お客様のところにハードウェアが納品できない状況もありましたが、システム導入とハードの納品をうまく調整しながら現在も走っているという状況です。

――コロナ禍に加え半導体不足は深刻ですね。グループの成長に向けた取り組みを進めるにあたって人材採用の要件にも変化はありましたか。

齊藤さん:コロナ禍に関わらず会社の方針としては、システムインテグレーションよりも自社のサービスを強化していこうと動いています。これまでのITエンジニア中心の採用だけではなく、例えばUXデザインやマーケティング等の、ビジネスサイドの人材の要望は高まっています。実際の採用状況としては例年新卒採用が20名前後、キャリア採用が15から20名ほどで継続しています。その内訳のほとんどはITエンジニアですが、ビジネスサイドの人員も徐々に増えている状況です。

――御社の新卒採用では、学生の絶対数の減少やIT人材の需要の高まりから人材獲得競争が激化している分野かと思います。まず、新卒採用の採用体制について教えていただけますか。

大竹さん:新卒採用は「コース別採用」という形を取っていまして、大きく3つのコースに分けています。「システムエンジニアコース」はお客様と近い距離でコミュニケーションをとりながらエンジニアとしてお仕事をしていきたいという人に向けたもの。「ソフトウェアエンジニアコース」では、ものづくりや技術に特化した仕事やデータサイエンティスト、AIエンジニアとして仕事をしたいという人に向けたコースです。そして「ビジネスコース」は営業やマーケティング、コーポレート側の仕事につきたいという人に向けたコースとなっています。

コース選択をすることが完全に部署や仕事を確定させてしまうものではなく、実際の配属については入社後に各事業部署と新卒社員が相談し、希望や適性を考慮して決定します。

ウェブでの情報発信とダイレクトリクルーティングでマッチング度を高める

インフォコムグループの事業セグメント

――コロナ禍に入り従来の採用活動ができない環境になりましたが、求める人材を獲得するために採用活動で工夫していることはありますか。

齊藤さん:コロナ禍に入ってからは採用活動を対面で行えなくなりました。例えば4、5年前なら大学に赴いて説明会を開催すると、一度に多くの学生さんとお会いし当社に興味を持っていただくことが出来ました。やはりオンラインでの実施となると、知っている企業のものにしか参加しない、そもそもイベントに参加しないという学生さんも多いと感じます。

そこで工夫している点ですが、まず自社の採用ホームページをはじめとしたウェブ上の情報を充実させることです。アクセス解析をして、どこからアクセスいただいているのか、ホームページ内をどのように見ていただいているのかというところに注意して、コンテンツの質を高める努力をしています。

また候補者にリーチする方法としてダイレクトリクルーティングを活用しています。ただ、当社は一般的な知名度がありませんので無作為にオファーを出すわけではなく、人材の要件とプロフィールを照らし合わせてマッチする可能性が高い学生さんの方一人ひとりに、心を込めてオファー文をしたためています。他社と比べて気を衒うほど変わったことをしているわけではありませんが、コツコツと地道に行っています。

――採用選考を進めていく上ではいかがですか。

齊藤さん:採用選考のプロセスはオンライン中心なっていますが、最終面接だけは本社で直接お会いしています。やはりオンラインだけでは人柄までは分かりにくいです。書類選考にしても、エントリーシートや履歴書はこちらの都合で用意している書類なので、それだけでは不完全だと認識しています。書類の上だけでは学生さんが本当にアピールしたいことが表現できていない可能性があると思います。

そこで、最終面接では学生さんが好きなようにプレゼンテーションをしていただいています。学生さんがアピールしたいところと当社が評価しているところがうまくマッチすればお互いリスクは少ないですし、学生さんにとっても自分を表現しきった、出し切ったという達成感が感じられるのではないかと考えています。

内定から入社までの間は人事だけではなく事業部の社員と個別で面談をしたりオンラインで飲み会を開催してざっくばらんに話せる機会を作っています。内定者を集めた小規模な飲み会を開催したりと、コミュニケーションを闊達に行っています。

――最終面接に学生が表現する機会があるというのは他にない個性的な取り組みですね。一方で中途採用の場合はいかがですか。

齊藤さん:中途採用においても採用活動のほとんどをオンラインで実施しており、ITエンジニアが7割、ビジネスサイドが3割ほどの割合で採用しています。事業部の方とも議論しながら、人材要件にマッチする方にオファーをさせていただいています。

中途採用の候補者は現職に何かしら不満がある場合も多いと思いますので、採用選考では業務内容以外に会社に求めることがあるかどうかにも気を配っています。社会経験が少ない新卒と比べると会社にフィットすることが難しい場合もありますので、経験だけではなく他に大切にしている価値観といったところも大事にしています。

――ここ数年の採用活動のほとんどがオンライン化されていると思いますが、課題感や見直しが必要だと感じることはありますか。

齊藤さん:選考を進める中で直接会うタイミングをもう少し増やしたいです。初期段階の説明会やインターンシップなどはオンラインの良さを活かし、沢山の方に当社を知っていただくことは継続したいです。ただ、面接など個別に候補者の方とコミュニケーションをとる場面では直接会うことが大事だと思っています。

型破りな人が活躍する

オフィス内の様子

――コロナ禍をきっかけに、社会全体で働き方に対する認識も多様化してきています。御社ではオフィスとテレワークのハイブリット勤務を実施されているとのことですが、どのような体制なのでしょうか。

齊藤さん:当社は働き方改革の一環で2021年11月に本社オフィスを移転し、それまでのフロアより6割ほどの広さになりました。新たなオフィスは毎日社員全員が出社する前提でフロアを設計していません。出社は必要に応じて可能な環境で、新幹線通勤もOK
です。実際に家庭の都合で地方に住んでいて、月に1回ほど新幹線で出社している社員もいます。

ただ、部署によってテレワークで基本的に問題ない社員と、外出が必要な社員と、事情は大きく違います。物理的な出社が不要でも、オンラインのみではチーム内でのコミュニケーションに課題認識が生まれるリスクもあります。そういう場合にはチーム単位でたまには顔を合わせようとか、そういったことを組織の中でルール付けする組織もあります。
グループ内で全ての足並みを揃えてというわけではありませんが、チーム単位で工夫をしながら、最適な形で業務を遂行しています。

――時代に即した柔軟な働き方は御社の魅力の一つですね。変化の激しい時代ですが、今後御社が求める人材を採用していくにあたり、どのような人材戦略が必要だとお考えでしょうか。

齊藤さん:現在は個人のスキルや希望に応じて適材適所の配置をしていくこと、突き詰めて「どのような人が活躍するのか」を議論することの必要性が高まっています。たくさん採用すればいいというのではなく、必要な人を必要なタイミングでしっかり採っていけるような仕組みを作っていくこと、データに基づいた採用にもチャレンジしています。

――最後に、今後の御社の成長を担う人とはどのような人物像なのか、教えていただけますか。

齊藤さん:ITエンジニアリングの部分では、新卒・中途に関わらず自分の担当領域からはみ出ることができる人に期待をしていますね。技術そのものが好きで、「勝手に勉強をしてしまう人」。技術に尖りがあって、出る杭になれる人、といいますか。自分の業務には関係ないプロジェクトに首を突っ込んで何かしらの助言をしたり、いつの間にか関わってしまっていたり。そういう、型破りな人が当社で活躍している印象があります。

当社の仕事は医療機関もあれば官公庁もあります。一般の企業に出入りもできれば、SDGsにも関われるし、コミックもあります。いろんなことができる会社なので、技術だけではなく事業領域すらも突き破っていってほしいなと思っています。

【プロフィール】
齊藤 太一(さいとう・たいち)
人事室人財開発チーム 上級主任 新卒採用リーダー
2006年入社、システムエンジニアとして入社し、大手企業の基幹システム運用・保守を担う。人事室に異動後は、ITを熟知した人事担当者として後輩の指導と共にアクティブな行動力で人財採用に尽力。

大竹 真由(おおたけ・まゆ)
人事室人財開発チーム 新卒採用担当
2020年入社、学生向けの会社説明会や面接の対応に加えて、新卒採用ウェブサイトの運営を担当。アクセス解析などを駆使しZ世代の目線で同サイトの魅力づくりに貢献。

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