「文化の違い」も「未経験」も成長の機会。インドネシアと日本をつなぐ架け橋になる | キャリコネニュース
おかげさまで9周年 メルマガ読者数
65万人以上!

「文化の違い」も「未経験」も成長の機会。インドネシアと日本をつなぐ架け橋になる

▲技能実習生の研修の様子。前で説明を行っているのが本人

大和ライフネクスト株式会社のインドネシア駐在メンバーとしてキャリアをスタートした髙越 咲希。「困難を全部楽しむ」精神のもと、未経験のことに怯まず挑戦し、成長し続けています。現地法人PT.DAIWA LIFE NEXT INDONESIAの取り組みや、異国の地で奮闘する熱い想いを髙越が語ります。【talentbookで読む】

一つひとつ乗り越える「外国人技能実習生の派遣事業」立ち上げ

私は2020年の4月に大和ライフネクスト株式会社(以下、大和ライフネクスト)に入社し、同年11月に子会社兼インドネシア現地法人でもあるPT. DAIWA LIFE NEXT INDONESIAへ出向しました。

初年度、私がメインで取り組んだのは、インドネシアから日本のホテルに清掃スタッフとして外国人技能実習生を派遣する新規事業です。現地の日本人は上司(ダイレクター)と私の2人で、現地スタッフは3人。私はマーケティングマネージャーとして動いています。この春には、経理財務部から日本人がもう1人加わりました。

大和ライフネクストでは3年前から外国人技能実習生の受け入れを行っていますが、その研修や派遣プロセスは外部機関に委託していました。今回、インドネシアに現地法人ができたことをきっかけに、派遣までの過程を内製化して「企業単独型」にする取り組みが始まったんです。

当社としても初めての取り組みで、日本語学校や政府機関との交渉、契約書の作成、労務・税務問題の確認など、わからないことだらけのスタートでした。政府機関との手続きや調整がなかなかスムーズに進まない中、体制作りと同時並行で技能実習生採用のための面接も行わなければならず、ギリギリのスケジュールの中で取り組んできましたね。

2021年4月現在は、なんとか面接を終え、20人ずつ2校に分かれて日本語の勉強が始まっています。3ヵ月後には第1陣の技能実習生が日本に出発する予定です。また、第2陣の50人についても動き出しており、こちらはスムーズに進んでいるところです。

インドネシアが好き。だからこそ日本基準のサービスを届けたい

▲2021年3月、SAKURA GARDEN CITYの分譲マンション上棟式にて。左が本人

学生時代にインドネシアの首都ジャカルタでインターンとして記者の仕事を経験し、当地の文化や暮らしが大好きになりました。その後、古都ジョグジャカルタの大学に留学して、卒業後も現地の経済ニュース配信会社で、記者として取材や記事の執筆を行っていました。

転職の際は「新しい職種に挑戦したい」という気持ちがあったと同時に、「まだこの国で自分にやれることがあるのではないか」と考え、インドネシアへの出向を前提とした人材を募集していた大和ライフネクストに入社しました。

前職とは業務内容も進め方もまったく違いますが、言葉や文化、人脈、現地の人との関わり方については知識や経験が生きていると思います。英語でやり取りするよりも、インドネシア語の方が相手も気を許してくれ、もう一歩踏み込んだ会話ができているように感じます。

特に、政府機関の職員とのやりとりでは話が複雑に進むことも多いので、相手の文化に寄り添った話し方や言葉の選び方も重要なポイントになっていると思います。

もうひとつの大きな取り組みとして、大和ハウス工業が現地のデベロッパーとともに参画している大規模複合都市開発事業「SAKURA GARDEN CITY」があります。オフィスやマンション、ショッピングモールなどの開発を行うもので、私たちがそれらの管理を受託していく予定です。

現時点で完成している販売用のマーケティングギャラリーについて、インドネシア人のエリアマネージャーと一緒に、清掃や警備を中心とした総合コンサルティング業務を行っています。分譲マンションの建設も進み、今年3月には1棟目の上棟式が行われました。

最近は週に1回程度現地に行き、スタッフと一緒に点検やレポート作成などをしています。

ただ文化の違いもあって、インドネシアでは日本ほど、経営側も顧客側も勤務態度に厳しくないことが多いようです。お店でも従業員が客の目の前で休憩をとる、雑談をする、という光景をしばしば目にします。プライバシーの意識やメディアリテラシーも決して高いとは言えないような状況です。

しかし私たちは「ジャパンクオリティ」を掲げる以上、現地スタッフにも日本と変わらない水準を求めています。現地スタッフや協力会社様と密にコミュニケーションをとり、丁寧に誠意をもってお話ししながら、粘り強く、日々改善を目指して奮闘しています。

このほかにも現在、倉庫や商業施設、オフィスビルなど、新規管理案件の受注に向けて、まさにお客様や協力会社様とさまざまな協議を行っているところです。次々と新しい課題が出てくる毎日ですが、一歩一歩前に進んでいる実感があり、とても楽しみに感じています。

新しい経験はスキルアップのチャンス。自分の頭で考えて一歩を踏み出す

▲コンサル会社と法令の確認をしている様子。左から2番目が本人

外国人技能実習生の取り組みについては、大和ライフネクストのホテルサポート部と共同で、社内の新規事業提案制度(Next Create & Challenge)にもエントリーしました。インドネシアの現地法人を使って技能実習生をホテルの客室清掃スタッフとして受け入れる仕組みづくりと、そこから技能実習生を人手不足の協力会社に派遣する仕組みづくり。このふたつの取り組みをまとめて提案し、銀賞を受賞しました。

しかし目の前の業務に関しては、これまでの自分には未経験のことが多く、全てが苦労の連続です。インドネシア特有の課題もたくさんあったので、現地スタッフたちと相談して、「どうしたら解決できるか」と一緒に頭を悩ませながら進めていきました。

やり方をイチからすべて教えてもらうという形ではありませんでしたね。そもそも完全に新規の取り組みだというのもありますが「経験がなくても自分で考えて自分なりの答えを出し、行動することが大切」という上司の考えがあったからです。

例えば何か問題が起きたときも「事実を報告するだけでなく、自分なりにどうしたらいいかを考えて、提案までするのが『本当の報告』だ」と上司に教わりました。それは上司ひとりの考えではなく、大和ライフネクストに「自分なりに考えて発信する」ことを求める風土があるのだと思います。もちろん間違った方向に行かないようにきちんとフォローはしてもらえるので、安心感がありました。

そのおかげで、経験がないなりにもまずは自分の頭で考える癖がつき、思考力を鍛えられたと感じます。

自分で判断して実行できるという経験は、仕事の醍醐味だと思います。20代のうちに新しいことにチャレンジしてスキルアップしたいという思いから、転職を経て現在に至ったわけですが、予想以上のチャレンジとスキルアップの機会をいただけた、と感謝しています。

転ぶなら前へ。ひるまずチャレンジし続けることが自分の糧になる

私は「ひるまずに新しいことに挑戦し続けることが大切だ」と考えています。実は大和ライフネクストの採用面接の際にも、海外事業の担当役員から「困難も全部楽しんで仕事をしろ」と言われました。今でも忘れられません。

技能実習生事業に関わるさまざまな調整の中でも、低姿勢でお話しして反応を見たり、ときには毅然とした態度を崩さないようにしたりと、状況に応じていろいろな方法を試してきました。そんな中で少しずつ要領がつかめてきて、時間はかかったものの、ようやく理想に近い形での事業の実現が可能となりました。

こういったスキルは、政府関係者とのやり取りに限らず、お客様や協力会社様との間の調整においても生きてくる、非常に重要なものだと感じています。頭を抱えたことも多々ありましたが、精いっぱい取り組んで本当に良かったと感じます。今後も、皆様の要望を最大限汲んだ提案ができるよう、精進していきたいと思います。

次々と新しいことに対応していくのは難易度が高く、もちろん不安や緊張も大きいです。ただ、成果がでたときの達成感や、何より「自分の糧になった」という実感はそれを上回るものがあります。もともと新しいことを始めるのが好きというのもあって、楽しく充実しています。

社風としてチャレンジしやすい土壌があるので、難しい案件も任せてもらえて非常にやりがいがあります。やっと技能実習の案件が少し落ち着いてきたので、これからは協力会社さんの新規開拓や、商業施設やサービスアパートなど管理案件の発掘に力を入れていく予定です。これも私にとっては未経験の仕事へのチャレンジですね。

これからも私はインドネシアに滞在して、さまざまな形でインドネシア社会に貢献したいと考えています。

今後、技能実習生としてスキルを身につけた人材が日本でもインドネシアでも活躍して、インドネシアの管理業界がレベルアップしていけたら非常にうれしいですね。大和ライフネクストとインドネシアがwin-winの関係になれたらな、と考えています。

勢いよく成長しているインドネシアで、公共交通なども含めて「暮らしの在り様」がどのように変化していくのか。これからの成長に、とてもワクワクします。

未経験でも、困難なことでも、せっかく経験できるなら自分の糧にしたい。成長の機会として、自分のレベルを上げていきたいです。これからも、今まで通りひるまずにどんどんチャレンジしていきたいと思います。

大和ライフネクスト株式会社

この会社にアクションする

アーカイブ