会社を、社会を支える“縁の下の力持ち”に──終わりなき道をゆく経理担当の道標 | キャリコネニュース
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会社を、社会を支える“縁の下の力持ち”に──終わりなき道をゆく経理担当の道標

OKIの経理部に所属する安部 優貴。会社を経営観点から支える、いわば“縁の下の力持ち”ともいえる部署で、自分の仕事に誇りを持ちつつ日々意欲的に働いています。ところが、就活時には「経理の仕事は全く考えていなかった」という安部。そんな彼女の心を動かし、視野を広げさせたものとは──【talentbookで読む】

オーケストラ部の縁の下の力持ちから、“社会”の縁の下の力持ちへ

大学時代はオーケストラ部に所属し、演奏するだけでなく部の運営にも力を発揮してきた安部。卒業後、就職先に求めたのも、そうした自分の適性や能力を活かせる環境でした。

安部 「たとえば、部活で外部講師に指導いただく際、お呼びするためのやりとりを任されるなど、運営面で貢献できたと感じていました。そんな経験から、就職活動時には社会全体の“縁の下の力持ち”のような会社に就職したいと思っていて。出版や教育分野の企業も視野に入れて就活を進める中、情報通信機器を通して企業や社会を支えているOKIと出会って、自分との親和性がとても高い会社だと感じたんです」

また、OKIの面接官から受けた印象も入社の決め手になったという安部。採用面接時にかけられたある言葉が、その後のキャリアを大きく左右することになったと話します。

安部 「事務系総合職の枠で応募していて、なんとなく営業職に就くイメージでいました。ところが、面接を担当してくださった方が『経理に興味はありませんか』とおっしゃって。私の性格や面接時にお話しした経験などから適性を判断し、提案してくださったんです。

経理職はまったく視野に入っていなかったんですが、その一言で見聞が広がったというか……。その後、自分でも経理について調べてみて、『確かにそうかもしれない』と腑に落ちて。気づきを与えてもらったことだけでなく、私のことをよく見てくださっているなと感じたことが、入社の決め手になりました」

また、国際社会学部出身でイギリスなどに短期滞在した経験もあった安部。OKIでは、海外トレーニー制もあり、経理職として語学力を活かせる環境があることも背中を押しました。

経理担当としてひとつ上のステージへ。地方への転勤をきっかけに大きく成長

2017年に入社して以来、これまで経理畑一筋でキャリアを積み上げてきた安部。2022年5月現在は計画チームに所属しています。

安部 「経理業務は、一般に財務会計と管理会計とに業務が分かれますが、計画チームは管理会計のほうをメインで担当しています。過去の実績を記録・集計しながら、これからの見込みや計画、予算など、経営管理の指標になる数字を取り扱っています」

各部署の担当者が出してきた内容に妥当性があるか確認したり、取りまとめたりと、入社6年目を迎え、責任あるポジションを任されている安部。仕事をする上で大事にしているのは、各担当者の話にきちんと耳を傾けることだといいます。

安部 「各部署が販管費の使用予定などを変更するというとき、必ず理由があるはずだと思うので、こちらからの見え方だけで簡単に判断することはできません。判断するのに時間がかかりすぎて、自分でも要領が悪いなと思う場面もありますが、背景や根拠をちゃんと聞いてから結論を出すように心がけています」

そんな安部にとって、入社後、大きなターニングポイントとなる出来事がありました。入社3年目の春、静岡県(沼津)への転勤となったのです。

安部 「沼津にある工場の経理担当として、原価に関わるチームに異動になって……。正直、『せっかく上京したのに、また地方に行かなきゃいけないのか』という思いがありました。沼津工場での仕事内容をまったく理解していなかったので、その不安も大きかったですね」

その後、沼津で2年間を過ごした安部。現地で多くを学び、経理担当として大きく成長するきっかけになったと振り返ります。

安部 「結果的に、キャリア形成という視点でいうと、とても勉強になりました。入社後すぐに担当した財務会計は、簿記の知識があれば、会計基準を調べながらなんとか乗り越えられる部分がありました。ですが原価管理や管理会計にかかる業務では、社内の決まり事や過去事例をより考慮する必要がある場面が多く、経験が求められる感覚が大きかったです。

工場の経理を担当したことでひとつステージが上がったというか、知識が格段に増えました。業務を覚える過程で日商簿記2級を取得するなど、大きくスキルアップしたと思っています」

経理だからこそ身につく俯瞰的な視点。会社を支えられる存在を目指して

沼津に着任した当初、右も左もわからず「ゼロから始める感覚だった」という安部。そんな彼女を支えたのは、現地のチームメンバーでした。

安部 「わからないことを先輩社員に聞いて教えてもらう毎日でした。中には昔の資料を引っ張り出してきて、じっくり付き合ってくれる人もいて。とてもありがたかったです」

約2年間の沼津工場勤務を終えて本社に戻った安部。コロナ禍となった今も、面倒見の良い先輩社員に恵まれ、コミュニケーションロスは感じていないといいます。

安部 「たしかにコミュニケーションは取りにくくなりましたが、『今いいですか』のような感じで、何かあればすぐにチャットで聞くようにしています。先輩社員の皆さんは、『基本、いつでもOK』というオープンなスタンス。忙しいときはそういってもらえるので、甘えさせてもらっています。

振り返れば、入社後すぐに配属された部署でも、新入社員に対して“聞けば教えてくれる”という接し方でしたね。OKIにはそういう社風があると思います」

そんな風通しの良い職場で、のびのびと成長を続ける安部。

安部 「計画チームは、全社のお金の流れを見渡せるポジションです。グループ全体の数字が集まってくるため、会社の動向やトレンドの流れを読み取ったり、データを抽出・分析したりできるところにおもしろさを感じています。そうやって経営者視点を日々の業務に取り入れながら、会社を支えられるような存在になれればうれしいですね」

“学ぶ姿勢”と“視野を広く持つ“が合言葉。経理のプロを目指して

入社してこれまで、経理の仕事と一途に向き合ってきた安部。あらためて、その魅力を次のように話します。

安部 「専門性の高い仕事であることから、誇りを持って取り組める点が大きいと思います。また、仕事を通じて得た専門的な知識やスキルは、どの会社でも活用することが可能です。プロフェッショナルとして、広く社会に通用する存在になれる点も経理の魅力だと思っています」

そんな安部が、就活中の学生や、これから共に働くことになる新入社員に伝えたいのは、学び続けることの大切さです。

安部 「社会人にとって、常に学ぶ姿勢を崩さないことがいちばん大事だと思います。業務に関係することだけでなく、なんにでも興味を持って、勉強を習慣化してほしいですね。私自身も先輩からそう指導を受けました。良き伝統として、同じように受け継いでいきたいと思っています」

また、OKIの採用面接で気づきを得て以来、視野を広く持つことも心がけてきました。

安部 「たとえば、営業職を志望する中で、『経理はどうか』とすすめられたとき、その意見を『いいえ』と答えるのは簡単だったと思います。でも、他人の助言をいったん飲み込んでから、自分なりに調べたり考えたりしてみると、それまで見えなかったことが見えてくることがあると思っていて。自分とは違う意見や考え方をしている方々の話を聞くことをこれからも大事にしたいと思っています」

そんな安部が今、成し遂げたいと思っていることがあります。

安部 「今の経理部は、チームによりますが、自分の入社時より中堅層が少なめで、ベテランと若手多めというチームが多いように感じます。それは若い層にとって発言できるチャンスがあるということ。

上の方たちも、下から意見が出るのを待っているはず。実際、『今、発言が求められているかな』と思う場面は少なくありません。そんなとき、尻込みせず自主的に動ける体制をこれから入ってくる皆さんと一緒に作っていけたらなと思います」

会社を、そして社会を陰で支える、“縁の下の力持ち”にーー安部が歩む経理のプロフェッショナルへの道に、ゴールはありません。

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