各畜種の新しい知見をつくり、生産者に貢献したい。日清丸紅飼料で研究職として働くやりがい | キャリコネニュース
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各畜種の新しい知見をつくり、生産者に貢献したい。日清丸紅飼料で研究職として働くやりがい

2020年4月、日清丸紅飼料株式会社に新卒入社した河合 渉吾。同年8月からは総合研究所のブロイラーチームに配属され、お客様の課題を解決するための飼料の研究に励んでいます。大学では動物栄養学を研究していた河合が、当社を選んだ理由や大学での研究とのギャップ、研究職のやりがいなどについて語ります。【talentbookで読む】

ブロイラーチームの研究職に従事。大切なのは膨大なデータ処理する正確さとひらめき

私が所属している総合研究所では、飼料研究のための動物を飼育・管理し、そこで得られた試験のデータを研究成果としてまとめ、製品開発などに活かしていきます。総合研究所は検査グループと開発グループに分かれ、開発グループはさらに牛チーム、豚チーム、ブロイラーチーム、レイヤーチームの4つの研究領域に分かれています。

私はブロイラーチームの研究職として、お客様のニーズや課題を解決できるような飼料をつくるための試験研究に携わっています。また、研究用のブロイラーをひなから入手し、出荷できる状態まで育てることも大事な仕事。具体的には、ひなの体重や食べたエサの量を測定したり、飼育舎の温度管理をしたり、得られたデータをまとめて日増体量や飼料要求率を算出しています。

研究職においては、得られる試験データの量が膨大になるため、データを正しく処理して結果をまとめることが最も重要です。一方で、研究職は発想やひらめきも大事なため、日常の中でもアンテナを張って、ブロイラーの飼育に応用できそうなものを探すよう心がけています。

開発グループに所属しているのは派遣社員の方々を含めると30名で、そのうちブロイラーチームは全部で9名。研究職は4名いますが、私が一番の若手です。リーダーをはじめとして、チームには頼りになる方がたくさんいるので、安心して研究に取り組むことができています。自分もいつかは先輩方と肩を並べられるような存在になっていきたいですね。

部署間の密な連携が強み。お客様に寄り添える会社だと感じたことが入社の決め手に

小さいころから動物が好きで親しむ機会も多かったことから、大学時代は応用生物学部で動物栄養学を学びました。動物栄養学は、各種栄養分が動物体内においてどのように消化、吸収、代謝されるのかについて学ぶ学問。農業副産物をはじめとする、普段は使われずに捨てられてしまうようなものを飼料として有効活用できないかを調べていました。

研究ではかなりのデータが得られるので、それらを正確に処理することはもちろん、データからなんらかのメカニズムを探り出したり、応用するための方法を考察したりする部分に時間をかけていました。大学の研究と比べると、いまの仕事では一つひとつの試験にかけられる時間が短く、また実現性が問われます。ただ、データを正確に処理して研究成果を解釈して考察する点で両者は共通しているので、大学時代の経験がいまの仕事に活かせている部分は多いと思います。

就職活動では「動物に携われる仕事かどうか」を軸とし、飼料会社や牧場などを中心にエントリーしました。その中でも日清丸紅飼料を選んだ理由は、ホームページを見たときに開発力が圧倒的に高いと感じたこと。また、研究職だけではなく、営業部や技術サポート部など、さまざまな部署が連携してお客様をサポートしていると知り、生産者のニーズに寄り添い、貢献できる体制が整っていると感じたことも大きかったですね。

実際に入社したいまも、就活時に感じた印象とのギャップはありません。福利厚生も充実していますし、一緒に働いている人たちも良い方ばかり。非常に働きやすい環境だと感じています。

2020年4月に入社した後は、7月まで研修を受け、ブロイラーチームに配属されたのは8月。配属後はブロイラーの飼養管理をメインに担当し、ブロイラーのことがある程度つかめてきた12月ころから自分が発案した試験を始めたという流れです。

自分で考えた試験をするようになってからは、自ら立てた仮説通りの結果が出ないことがあり、苦労しました。仮説とは真逆の結果が出たときは、関連する論文を調べたりメカニズムを探したり、その理由を考えるのにかなりの時間を費やすんです。

ただ、それでもわからないこともあって……。そんなときは、経験年数の長い頼りになる先輩社員の方からもらった意見を参考に考察を深め、次の試験計画につなげるようにしています。

自由なひらめきや発想から、研究畜種の知識の蓄積に貢献できる

これまでの仕事でとくに印象に残っているのは、自分で回した試験が成果につながり、製品の品質向上やコストダウンにつながったことです。いまも実際にお客様の養鶏場で活用いただいていて、お客様のニーズに応えられたことがうれしい記憶として残っています。

それから、ひとりでもブロイラーの管理がある程度できるようになったときも、大きな喜びを感じました。ブロイラーの管理は皆さんが想像する以上に繊細な作業。たとえば、鶏が余計なエネルギーを使わずに済むよう、暑くも寒くもない快適な環境づくりを徹底しなければなりません。

また、変動要因が多くなればなるほど、純粋にエサによる効果なのかどうかが判断しづらくなります。そのため、鶏舎内を温める機械の火力を調整するだけでなく、空気の流れ方や床の状態、給餌器の餌が詰まっていないかなど、実にさまざまなところに目を向ける必要があるんです。それらの作業がひと通りできるようになったことは、自分自身が成長できた証だと思っています。

研究職の魅力は、自分がその畜種に関して新しい知見をつくれる立場にいられること。ビタミンをはじめとする成分を調整することで、少しでも効率よく育てられないかなど、自分の自由なひらめきや発想を試しながら、知識の蓄積に貢献できる──そこに、この仕事の魅力があると感じています。

たとえば、失敗する可能性があることを考えると、お客様の養鶏場に突飛なエサを持っていって試すことはできません。実用性を考慮しつつも可能性に賭けられる「研究所」という場で働けることは、研究者にとって願ってもないことだと考えています。

ブロイラーを極め、一人前の研究者になることを目指して

研究者として自分の研究成果の落とし込みがまだ十分にできていないので、今後は実際にお客様の役に立てるような良い飼料をつくっていけたらと思っています。具体的には、お客様の課題を迅速に解決へと導いていくことがいまの目標。さまざまな飼料会社がありますが、その中でも日清丸紅飼料が最も信頼される会社であり続けたいですし、その一員として貢献したいですね。

2022年で入社して3年目。ブロイラーの世界は奥が深く、いまはまだその入り口に立ったばかりです。チームのひとりとしてブロイラーの飼育に関する知識を極め、一日も早く一人前の研究者になりたいと思っています。

採用候補者の方にお伝えしたいのは、コミュニケーション能力を培うことの大切さです。研究職といっても、ひとりでこもって作業するわけではなく、営業部や技術サポート部、工場など、いろいろな方に協力をお願いしながら試験を進めています。他部署の方とのコミュニケーションがうまく取れれば、それだけ仕事がスムーズに進められるはずです。

とはいえ、そういう私も、もともと人づきあいが決して得意なほうではありませんが、入社してからは周りの方と丁寧に誠実にお話しすることを心がけてきました。当社には優しく温かい方が多いので、コミュニケーションに苦手意識がある方でもきっと克服できると思います。

そして、良い飼料をつくるためには、新しく入社した方にもどんどん議論に参加してもらい、自分なりの考えを提案していくことが大事だと思っています。原料は手に入るのか、本当にうちの工場で作れるか、などは一旦考えなくていいので、まずは思ったままのアイデアを提案してみてほしいですね。

もちろん最優先すべきはお客様の課題解決ですが、そうしたアイデアや議論の蓄積が、いつか思わぬ形でお客様の役に立つこともあるし、それを実現するにはどうすればいいか、一緒に考えてくれる仲間がたくさんいます。挑戦意欲がある方とともに、畜産業界を一緒に盛り上げていきたいですね。

日清丸紅飼料株式会社

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