世の中に大きなインパクトを与える製品作りを目指し、チームの責任者として成長し続ける | キャリコネニュース
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世の中に大きなインパクトを与える製品作りを目指し、チームの責任者として成長し続ける

スモールビジネスに向き合うfreeeのミッションに感銘して入社し、もうすぐ6年目を迎える高山 湧気。エンジニアリングマネージャーとしてチームを率いる中で、これまでさまざまな葛藤を乗り越えてきました。この記事では高山が追い求める理想のチーム運営と、その先に掲げるビジョンについて紹介します。【talentbookで読む】

ミッションに惹かれfreeeに転職、1年経たずにプロジェクトのリーダーへ

大企業向けソフトウェアハウスからfreeeに入社した高山。その理由を次のように語ります。

高山 「新卒で大企業向けのソフトウェアベンダーに入社し、2年在職しました。人事給与会計(ERP)を作っているという点ではfreeeに似ていますが、ターゲットが大企業という点でまったく異なります。

400人ほどの同期とともに1年弱の研修を受けた後、勤怠のモジュールに配属されエンジニアとして、勤怠アプリの開発に携わりました。半年から1年ほど旧製品を、その後に新規の製品を1年ほど担当し、保守・運用や新規製品のコンセプト作り、どんなお客様にどんな体験をどんな課題に対し提供すると良いかなどを含めて、エンジニア兼プロダクトマネージャー兼デザイナーと幅広い役割を果たしていました」

仕事を続けるうちに、高山は転職を考え始めます。

高山 「担当していた新規製品の開発生産性に疑問を持ち、他社のノウハウを知りたいと思ったのが、転職活動を始めたきっかけです。自分の人生やキャリアについてもどうあるべきか、起業を含めて考えるようになりました。

転職エージェントを通じてfreeeの存在を知り、『スモールビジネスを、世界の主役に。』というミッションに感銘を受けました。また、1日に何回も本番反映するなど開発生産性が非常に高そうだと感じ、入社を決めたんです」

高山が入社したのは「freee申告」リリース直前のタイミングでした。高山も「freee申告」のチームに加わり、前職との大きな違いに驚きを覚えたと言います。

高山 「前職はオンプレのサービスを展開していたので、ユーザーが自分で使うバージョンを選んで、ユーザーごとの環境にインストールして使います。それに対してfreeeはSaaS型のサービスなので、すべてのユーザーが同じ環境を見ている。自分が書いたコードが、次の日にはもうお客様のお手元に届いているということに、非常に感動しましたね」

高山は「freee申告」に年末調整の機能を付加する際、エンジニアリーダーとして大きなプレッシャーと戦いました。

高山 「当時はリリースまで一人でやったことがない上に、freeeの技術もきちんと理解できていなかったので、不安との戦いでした。しかも年末調整は期限があるため、カウントダウンしながらプレッシャーと闘う毎日でしたね。

期限に間に合うかわからない不安を抱えながら『今できることを最大限やろう』『目の前にあるものをとにかく死に物狂いでやるしかない』と自分に言い聞かせていました」

マネジメントのレイヤーが上がるほど、周りの「腹落ち」が重要になる

年末調整機能のプロジェクトを終えた高山は、税理士向けの申請届出サービスを作る際に、ジャーマネ(※)のポジションにつくことになります。

※マネージャーのこと。freeeでは単にメンバーの上に立つ者のことではなく、“タレント”であるfreeeのメンバーを叱咤激励し、成長・活躍をサポートする役割だと考え、ジャーマネと呼んでいる

高山 「入社して1年ほどしか経っていなかったので、わりと思い切ったアサインだったのではないかと思います。ここではAJM(アソシエイトジャーマネ)という、少人数のチームの責任者となり、プレイングマネージャーとして業務にあたりました。

その上でとくに大切にしていたのは、自分自身が腹落ちした上で作っていくこと。このフェーズでは、自分がしっかりと理解してから、メンバーに言語化して伝えることに必死でした」

さらにレイヤーが上のジャーマネとなり、チームのメンバーが増えると、また異なるテクニックが必要になったと言います。

高山 「この段階では、僕以外のメンバーが腹落ちしていることが重要でした。大前提として、仕事を任せている以上はメンバーが良いものを作ってくれるという信頼感はあります。ただ、一人でやりきれないこともたくさん出てくると思うので、そこを僕がサポートする。ある物事に対しなぜそう思うのか、ひたすら質問を繰り返して掘り下げていき、本人が言語化するのを助けてあげるということですね。

個々の領域においては各々に委ねる一方で、大きな方向性や重要なポイントについて認識がバラバラだと良いものは作れません。だから、共通の価値観や方向性はしっかりと全メンバーに伝えていく。同じ方向を見ながら、それぞれにひたすら質問を投げかけていく、と言えるかもしれませんね」

さらに高山は、ジャーマネをマネジメントする立場へと進みました。

高山 「こうなると、マネージャーが作るチームのやり方や仕組みを、マネージャー自身に腹落ちさせることが大切です。僕がジャーマネだったときのメンバーもいるのですが、僕が当時やっていたやり方をそのまま踏襲しても変化に弱く、前提条件が変わってきたときに適応できません。

僕がいなくなっても自分たちで気づいて自分たちで変わっていける、自立した組織になってもらうことを意識していますね」

高山は、このような組織運営のノウハウを、社内の他のジャーマネたちを参考にしながら実践しました。

高山 「ずっと一緒にやっているジャーマネたちのやり方を見ながら、『なぜこうやっているのだろう?』と理由を考えました。たくさん影響を受けたと思います。

あとは書籍などでいろいろと学びました。車輪の再発明をしていないところがfreeeの強みなので、外部の一般的な知識をそのまま適用しやすいんですよね。これは最近のベンチャーの特徴かもしれません。

技術も組織運営も含めて言えることですが、コアの大切なところは独自で定義している反面、全部を自分たちでゼロから作っているわけではないですから。使えるものは使っていけるところが、強みだと思います」

メンバーから想像を超えるアウトプットが出てくる。それがマネージャーの醍醐味

高山にとって、コンセプト作りから関わった年末調整の電子申告機能など、自分でゼロから作り上げた機能がリリースされ、多くのユーザーに使われていることが最高の喜びでした。

高山 「Twitterで反響があると、本当に嬉しかったですね」

その上で、エンジニアとしての喜びとジャーマネとしての喜びはまったく異なる、と語ります。

高山 「チームのメンバーが自分の発想を超えたものを出してきたときは、やはり一番嬉しいですね。どんなメンバーも、新しい環境に入ったときは迷うことが多いはず。彼ら、彼女らがまずその迷いの殻を破って役割を再定義し、freeeのカルチャーや製品、強みなどを学んだ後に、自分なりのアウトプットを出していくというプロセスを経て、初めてメンバーから僕の想像を超えた発想が生まれてきます。

だから僕の仕事としては、とにかく自分で主体的に考えることが大事だという雰囲気を作ること、メンバーが自分の考えを形にしやすい環境を用意することが大切だと思って取り組んでいます」

そんな高山も、ジャーマネとして働くことには葛藤があります。

高山 「そもそも僕は、やりたくてジャーマネをやっているわけではないんです。願わくばマネジメントする立場から降りて、プレーヤーでいたいという気持ちもあります。

ただ、マネジメントは僕が将来的にやりたいこと、成し遂げたいことを実現して将来大きなインパクトを出すために必要なスキルだと思うんです。freee社内においても最もインパクトを出せる方法の一つだと考えて、前向きに捉えています」

ジャーマネならではの醍醐味も感じていると高山は言います。

高山 「ジャーマネの難しさは、いろいろな人を巻き込むことで、増えていくであろうコントロールできない領域を前提として戦略を考えなければならない。一方で、コントロールできないからこそ、自分の期待値を大きく超えたインパクトが出ることもある。

そこにジャーマネとしてのやりがいやおもしろさを感じます」

自分が成長する環境を自分で作れるのが、ジャーマネになるベネフィット

高山は大きなキャリアビジョンを持っています。

高山 「3?5年後に目指す姿(グロースビジョン)として、『freeeの子会社もしくはスタートアップのCEOとしてスモールビジネスの当事者となり、プロダクト・事業の両面から世の中に対して強いインパクトを創出している状態』を掲げています。

社会的な意義のあるもの、難しい社会課題を解決できるような製品を作っていきたいと考えているんです。解決すべき課題が難しければ難しいほどいい。一種のソーシャルビジネスを目指していると言えるかもしれません」

高山はグロースビジョン達成のためにエンジニア組織やプロダクト作りで成功事例を作ることを主軸にしつつ、開発以外の事業面などでもインパクトを出せるように取り組んでいます。

高山 「直近のアクションとしては、自分から事業に関わる企画を立案して実行すること、事業部とのディスカッションするテーマを設計して提案を行うことを目指しています。個人やスモールビジネスの領域で、OKRやプロダクトのロードマップ作りに対するフィードバックを提供する環境づくりも始めています。

また、チームのジャーマネと一緒に、新しく自分のチームに入ってきたエンジニアがどんどん活躍できる仕組みを作っています」

高山は自らの経験を踏まえ、社会で次期マネージャーになる人にエールを送ります。

高山 「マネージャーになると良くも悪くもコントロールができないことが増えるので、大変な想いもすると思います。でも、その分予想もできなかった成果や学びがたくさんありますし、何よりやりがいのあるポジションですから、それを信じて頑張ってほしいですね。

またfreeeでジャーマネになってから、エンジニアとして技術的に成長した感覚もあります。俯瞰的な視点が求められるので、今までにない引き出しが必要になるし、それがなぜ必要なのか自問自答するスキルが身につきます。エンジニアにとっても、自分の技術力を磨き、幅を広げる選択肢になるはずです」

freee株式会社

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