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日立という大企業を使いこなせ!支えがあるからこそできる“背伸び”した挑戦

モノづくりを志望し、2016年に株式会社日立製作所(以下、日立)に新卒で入社したエンジニアの中西 裕太。困難とも思うことに“背伸び”をして挑んできたことが、自身の成長につながったと振り返ります。これまでのキャリアと、彼の挑戦を支えた日立の文化に迫ります。【talentbookで読む】

日立のV字回復劇に共感──ITで社会を変える大きな仕事がしたい

中西がエンジニアを志すこととなった原点は、小学生時代にまでさかのぼります。

中西 「車がなければどこにも行けないような田舎で生まれ育った私にとって、娯楽といえば本を読むことでした。好奇心が強くてたくさんの本を読んでいたのですが、あるときパソコンの技術本に出会い、興味を持ったんです」

パソコンに対する好奇心はITへと広がり、本やインターネットでスキルを学び、実践する日々を過ごした中西。大学に進み研究を行う中でも自然とITを仕事にしたいと考えるようになりました。就職活動でベンチャー企業か大企業に行くか迷っていた中で、選択のきっかけとなったのは大学時代にカナダへ留学したことでした。

中西 「海外の人と話をする中で、いかに自分が日本のことを知らないのかに気づかされたんです。日本人としてのアイデンティティを意識するようになり、自分が得意なITを使って日本の社会に貢献できるような大きな仕事、そこから、さらに日本初のイノベーションにつながるような仕事がしたいと思うようになりました」

就職活動のテーマとしたのは、「社会に影響を及ぼすような大きな仕事ができること」と「成長できる環境があること」のふたつでした。

中西 「複数あるITベンダーの中でどの会社を志望するか迷っていましたが、あるとき『ザ・ラストマン』という本を読み、日立がリーマンショック後の経営危機から大きな決断をしてV字回復を遂げたことを知りました。大企業でありながら変革と挑戦を恐れない日立の文化に惹かれ、ここなら自分も大きく成長できる機会があると確信したんです」

晴れて日立に入社した中西は、まず研修体制の充実ぶりに驚いたと言います。

中西 「最初の半年は多様性に富んだ同期とともにITの基礎やロジカルシンキング、プログラミングなどをじっくり学びました。また、新規事業を検討する『志チャレンジ』というコンペなどもあり、ビジネス開発のスキームを学ぶ助けになりました」

中西にとって最も大きな学びになったのは、研修後の「モノづくり実習」。半年にわたって、ベテランのエンジニアのもとで実際に開発を行う実地研修です。

中西 「配属先の大阪の部署に、まさに凄腕と言える開発者がいて、エンジニアとしての考え方や技術を学びました。特に今でも意識するふたつの学びがあります。ひとつはエンジニアは自ら学習し続けることで成長するということ。職場の学びだけで勝手にエンジニアになれるのではなく、自己学習することで自分にとって新たなチャンスにつながることを学びました。

もうひとつは、エンジニアは技術と知識があってこそ尊敬と信頼を得られ、プロジェクトやチームをリードすることができるということ。その方は、プロジェクトメンバーの誰からも一目置かれる存在でした」

研修・実習を通じてエンジニアとしての基礎を身につけた中西ですが、最初の配属先として希望したのは開発部門ではなく、お客さまとの接点が持てるフロント部門でした。

中西 「これからエンジニアとしてキャリアを築いていく上で、自分の仕事が誰の役に立っているのかを体感として知っておきたいと思ったんです。希望がかなって岡山の支社に配属になり、銀行の営業店のシステムをリプレイスするプロジェクトに参加。要件定義や環境設定などを担当しました。お客さまに直に接するチームであり、成果物や製品の最終関門でもあることから、成果物に対する責任を学びました。その一方で、提供している製品の中身を十分に理解できていないジレンマがあり、技術的な知識不足を補う必要性も感じました」

エンジニアとしての成長をめざし、最前線に身を投じる

あらためてエンジニアとしてスキルを伸ばしたいと考えた中西は、2019年1月に金融ビジネスユニット 金融第一システム事業部 全国金融システム本部 チャネル第一部に異動します。

メガバンク向けのバックエンド開発に携わりますが、大学時代や研修で身につけた技術や知識だけでは太刀打ちできず、異動当初は帰宅後も懸命に勉強したと言います。

中西 「最初の3カ月は本当に大変でした。乗り越えられたのは、自分からモノづくりがしたいと言って異動したからこその負けん気と、周囲のサポートがあったからです。自分が身につけたい知識に関して、社内でもトップレベルの先輩に質問リストを作って会いに行ったり、課長には週報で日々の悩みや苦労に対するアドバイスをもらったり。プロジェクトの進行をサポートしてもらえたこともありがたかったです」

OJTを通じて基本的なスキルを身につけた後は、個々のプロジェクトを成長の機会と捉えてチャレンジしてきました。とくに印象に残っているのは、スマートフォンを使って本人確認を行うeKYC支援サービスの開発です。

中西 「それまでバックエンドの開発に携わっていたのに対し、eKYCはユーザーが直接手に触れるフロントエンドかつネイティブアプリの開発です。興味はあったのですが、部署にはこの領域の経験者がいませんでした。今までのようなサポートや決められた解決策もありません。そんな中、担当エンジニアとして自ら必要な知識を国内外から収集し、最終的にはリードエンジニアとなり、チームでアイデアを出し合いながらやり切ったことは、自身のスキルをぐっと伸ばす契機になったと思います」

また、2021年の6月からは、新規プロダクトの開発リーダーを任されています。金融機関の各サービスをインターネットやアプリ上で提供するための基盤となる「Branch in Mobile」の開発です。

中西 「このプロジェクトには、マーケティングやコンセプトメイキングから携わっています。例えば、開発予算の少ない銀行でも低コストで追加開発ができるようにローコードツールの導入を検討するなど、多様な観点でスコープを設計していきました。ゼロイチで生み出すことに難しさを感じながらも、念願だった大きな仕事ができている実感がありますね」

また、同プロジェクトでは開発作業管理も担当し、外注先のパートナー選定も中西の仕事。オフショア開発も実践しているため、海外のメンバーを英語でマネジメントするなどさらなる挑戦を続けています。

“背伸び”をした挑戦が成長の鍵。周囲がそれをバックアップしてくれる

自らが成長できる環境として日立を選んだ中西。キャリアを振り返ると、まさに“変革と挑戦”の連続だったと話します。

中西 「本当に自分がやり切れるのかと自問するほど困難なプロジェクトばかりでした(笑)。実際、毎日のように新しい課題に直面しています。どうやったらできるのか、すごくすごく考えて、それでも失敗をして、少しずつ改善していく。その先にプロダクトが形になって、『ああ、やり切った!』と思えるタイミングが来るんです。その瞬間は、何ごとにも代えがたいやりがいを感じますね。リリースされたツールをメンバーと触りながら喜び合っています(笑)」

中西は自らの成長体験を通じて、個人の成長を促す日立の環境に、ひとつのキーワードを見出しました。

中西 「“背伸び”をした挑戦ができることが日立の魅力だと思います。大企業としての品質管理や業務管理のプロセスなどのセーフティネットがしっかりしているため、自分の実力を超えた無謀とも言える挑戦に安心して飛び込むことができる。チャレンジしようとする人に、年齢に関係なく機会を与える風潮も感じます。

加えて、技術系企業として長年のノウハウや知見が蓄積されており、日立ならではのリソースをフルに使いこなす意識が、成長速度を高めるためには大事でしょう」

変革の起爆剤となるのは、社員の多様性が生み出すシナジー

“変革と挑戦”の日立にあこがれて入社した中西。実際に身を置き、会社の未来を担う一員としての自覚を強めることで、成長の礎となる日立の環境を享受するばかりではなく、自らがつくっていきたいと考えるようになりました。

中西 「つくるもの・求められるものが明確な時代が終わり、お客さまと試行錯誤しながらモノづくりをしていく必要性がますます高まっています。日立も変わり続けていかないと、ビジネスがどんどん縮小していってしまう。一社員として挑戦を続け、新しいスタンダードをつくっていく大切さを日々実感するんです」

変革の起爆剤として中西が期待し、実践するのがシナジーの創出です。

中西 「個々の能力を最大限に発揮することで、1×1が5や10のエネルギーに変わる瞬間をこれまでのプロジェクトで目の当たりにしてきました。かけあわせるメンバーに多様性が生まれることで、シナジーの創出はより加速すると思うんです」

実際、中西が取り組んでいるプロジェクトには、経験者採用の社員や他部署から異動してきたメンバーが大勢加わっています。

中西 「とくに経験者採用で入社して来られた方には、働くことややりたいことに対する意思の強さを感じます。能動的に動き、自己学習を続ける前向きさがある。そうした方と一緒にプロジェクトを推進することで、新たな刺激を受け、組織全体に良い影響がもたらされます。多様な人財がシナジーを生み出す体制とノウハウを蓄積することで、世界を舞台に価値あるプロダクトを送り出していきたいですね」

自らのためだけでなく、会社のため、社会のために、中西はさらなる“背伸び”をして挑戦し続けます。

株式会社日立製作所

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