「仕事が楽しい」と言えなかった私が、未経験でコンサルタントに転職してみた話 | キャリコネニュース
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「仕事が楽しい」と言えなかった私が、未経験でコンサルタントに転職してみた話

▲MBAの授業のいち場面。大学院では親友が数名できました(みんな国籍が違う)

イグニション・ポイントのコンサルティング事業本部ストラテジーユニットで活躍する遠藤。30代でキャリアチェンジし、業界未経験でシニアコンサルタントになりました。「この記事が、読んだ女性の方々に自分らしく、ゆたかな人生のために立ち上がる勇気を与える一助となれば」と語る彼女のライフワークに迫ります。【talentbookで読む】

「仕事が楽しい」と言える同僚が羨ましかった──コンサルを志すきっかけとの出会い

あと数カ月で30歳を迎えるというころ。私は駐在先のヨーロッパ支社の自席に座りながら、自身の専門性を突き詰めきらないまま30代を迎えてしまうということに焦りを感じていました。

大学院進学試験に失敗し、急遽就職活動に転向、拾われた大手メーカーに駆け込むように入社。予想も希望もしていなかったIT部門に配属されるも、「ここでも成長はできるはず」と同じ場所にとどまっていました。

とどまる間、プロジェクトマネジメントという目的達成のためのプロセスを追求する分野はおもしろいと感じていましたし、希望していた海外駐在も経験させてもらいました。しかし、周りの同僚ほどIT技術そのものに熱意をもって専門性を磨けず、心から「仕事が楽しい」と言えなかったことは常にコンプレックスでした。

そんな中、転換のきっかけは偶然に、そして突然にやって来ました。向かいの席に座る同僚のオランダ人女性が、夜間大学に通っていると話していたのです。当時、私は外部の通信教育プログラムでMBA(経営学)の入門コースを終え、もっと学んでみたいと思っていたところでした。

いろいろと話を聞く中で触発された私は、半ばこじつけと勢いで異国の地で大学院に通うことに。入学金の振込ボタンを押す夜。人生で最も高額な買い物にドキドキしながらも、自分の道を考え、行動したこと、その先に待つ未来に思いを馳せて、とてもワクワクしたのを覚えています。

フルタイムの仕事とかけ持ちで大学院に通うのは本当に大変でした。それでも、週末は朝から夕方までおもしろい授業に身を浸し、夜は活気あるヨーロッパのパブで、目を輝かせながら夢を堂々と語る仲間たちと過ごしていると、だんだんと自分にも変化が現れました。

自分の興味により敏感になりましたし、「自分なんかよりもっとすごい人はたくさんいる」と卑下して興味の種を潰してしまうことも減りました。夢を堂々と宣言することもできるようになりました。そんな変化の最中に、コンサルを志すきっかけとなった「起業」の授業と出会いました。

私は、「チームワークで成しえる究極の成果」としての起業に熱狂しました。仲間とノーアポで地元テニスクラブをまわって練ったスポーツテックの起業案をエレベーターピッチ(エレベーターに乗っているくらいの短い時間で自分自身や自社のビジネスなどについてプレゼンすること)したり、スタートアップの現場を体感しにシリコンバレーに飛んだりもしました。

そんな経験を通して「MBAが終わっても、このおもしろい世界に浸っていたい。新たな事業創造の場に、仕事として関わりたい。たくさんの事業創造の場面を経験したい」という思いを固めていきました。

この人たちと一緒に働きたい──イグニション・ポイントで新しいキャリアを歩む

▲駐在最終日の朝、中心街のカフェにて。思い出や関係を培ってきた地を離れるのは身を切られるような辛さ

その後、日本に帰任し人生初の転職活動を始めましたが、未経験での転職はかなり苦戦しました。

断られるのはつらい。何が正解なのかもわからない。それでも、せっかく思考が変わり、やりたいと思える仕事も新たにできたのに、このまま世間軸で選んだ世界に居続けるのはもっと嫌でした。転職活動に挫折して数カ月後、諦めきれずにまた活動再開をしばらく繰り返していたある日。とあるコンサルファーム専門の転職エージェントの扉を叩くことになります。

そして、イグニション・ポイントを紹介されました。残業時間が少ないというコンサル業界では珍しいとされる特徴や、スタートアップ的なスピード感のあるフットワークで仕事ができる点に興味を持ったものの、じつは初めからピンと来ていたわけではありませんでした。ですが、選考を進める過程で自分が思い描いていた「入社の決め手」にとてもマッチする企業だという確信が強まっていきました。

入社の決め手は3つ。「経営理念を自分ゴトにできるか」、「やりたいことができるポジションか」、「この人達と一緒に働きたいと思えるか」です。

イグニション・ポイントの経営理念は、自身のこれまでの葛藤や変化、起業の現場で見たエナジーから強く同意できるものでしたし、新規事業開発のコンサルティングを主とするストラテジー部門は私のやりたい仕事そのものでした。

ただ、何よりも一番の決め手となったのは、どの面接官も素敵だったという点です。私のような、自身の明確な夢を持っており、人と異なる経歴や業界外の意見を持つ者にも寛容でした。素直に「一緒に働きたい」と思える方々でした。

最終面接で社長から「採用」とその場で言われ、未経験ながらも念願のコンサル企業への転職が叶いました。嬉しすぎて、思わず立ち上がって90度のお辞儀をしながら「ありがとうございます!!」と声を張って笑いを誘ってしまったのは恥ずかしかったですが、今では良い思い出です。

ついていけずに泣きそうだった。それでも、会社に自己実現の勇気をもらっていた

▲転職決定後に行った一人旅。愛犬家の方から手作りの写真集をいただくなど、色々な方との出会いや自分を振り返ることができ、結構好きな時間でした

念願のコンサルタントとしての1週目。右も左もわからず緊張する中、アサインされた最初のプロジェクトはシステム開発系の新規事業開発案件でした。知見ある領域なので少しは戦力になれるかもと臨みましたが、コンサルスキルゼロの私は取りつく島もありませんでした。その週は、3回ほど心の中で泣きました。

話の内容が十分に論理的ではない。周りができる調査や資料作成を自分だけができていない。未経験だから仕方ないと思おうにも、どうしても周りと比較してしまい、自分で作り上げた孤独感に早くもどっぷりと浸かってしまいました。

このままではすぐに体調を崩すと察して、その週末に必死にほかの考えを模索しました。そこで試したのが、「足元ではなく、外に目線を移す」こと。翌週から、ほかの人と比較しそうになったら「今は周りよりできないのは当たり前。自分にもできることはないかアウトプットに意識を移そう」と言い聞かせるようにしました。

傷つきたくなくて自然と受け身な姿勢になっていましたが、自分から積極的にタスクを取りにいくように行動も変えました。そうして、必死に「なりたい思考」に近づくためのステップを逆算し、行動し続けたところ、いつの間にか自分の心も軽くなって仕事に集中できるようになっていました。

入社して2カ月が経ったころ、私は地方創生業界の現場経験を得られる短期の副業プロジェクトへの申し込みを検討していました。イグニション・ポイントでは「OKR」という、自身の「ゆたかな人生」のための年次目標を立て、メンターから進捗状況のフォローアップを隔週で受ける人材育成/目標管理プログラムがあります。私は、そこで「自分の興味ある業界に関する知識を深め、対応できる業界幅を拡げる」という目標を立てていました。

転職活動をしていたころは、自己実現手段のひとつとして「副業」に憧れ、地方創生案件を調べていた時期もありました。ですが、まだやりたい仕事に就けず、MBAの知識だけで実務経験を持たない自分にとって申し込みはたいへん勇気のいる行動で、結局、やらず仕舞いで終わっていたのでした。

それが、今では行動に移せるようになった。やりたい仕事に就き、未熟ながらもこの2カ月間本気で頑張ることができたという経験が、私にさらなる自己実現へ踏み込む勇気をくれたと理解しました。その後、拘束時間が長く本業に影響しかねないことがわかって断念し、現在は別の案件を模索中ですが、自身の変化に気づけたことはとてもうれしい発見でした。

これからも、自分らしさを求めて──「私、仕事が楽しいです!」と言えるようになった今

▲最近、友人とエレキギターを始めました(めちゃくちゃ下手ですが、楽しければ良いんです)

当社に入社してもうすぐ半年になろうとしています。人から聞くたびに羨ましく思い、自分が今まで言えなかった「私、仕事が楽しいです!」というセリフ。これを今、声を大にして言えるようになりました。声に出してみての感想ですが、とても清々しい気持ちです。葛藤が長かった分、自分がやりたかった仕事に今やっと就けていることが心からうれしく、また、ありがたく思います。

もちろん、失敗したり、自分のできなさに落ち込んだりする場面はまだまだたくさんあります。毎日のように自己反省する日々ですが、常に新規事業開発だけに集中でき、年齢にかかわらず多様で優秀な人たちと知的議論を交わし、毎日成長のチャンスがあるこの環境を、私はとても気に入っています。

最後になりますが、ここまで読んでくださりありがとうございました。この記事にたどり着いたということは、当社に興味を持ってくださっていたり、ご自身と仕事の関係について悩まれていたりといった背景があるのかもしれません。

どんな事情であれ、私はあなたが自分らしくあれることを、ささやかながら応援しています。私もさらなる自分らしさを求めて、これからも頑張ります。

イグニション・ポイント株式会社

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