投資するならば、最低でも30万円、できたら50万円はほしいところです。それも、貯金や余裕資金が100万円以上あった上での30万円や50万円であることが望ましいです。

理由は、多くの投資が最低10万円からであること。また、余裕資金がないと「このお金がなくなったら」と不安な気持ちが強くなってしまうからです。では、お金がない場合、どうすればよいでしょうか。できることは2つあります。

（1）収入を増やす
（2）節約する

（1）から考えていきましょう。「収入を増やす」と一口にいっても、色々な手段が考えられます。副業をする、転職をする、投資をするなど。「勤めている会社は副業禁止なんです」という場合もあるかもしれません。しかし、勤め先の給料が自分の夢を叶えたり、やりたいことをしたりするのに充分でなく、今後もその見通しが立たないのであれば、転職するのも一つの手でしょう。

副業可能な会社にいても、その時間がない方もいるかもしれません。だとすれば、時間を作る必要があります。結果を出す人は時間を作り出すのも上手です。会社員でも無理なく副業できる方法としては、パートタイムで起業したり、好きなことや得意なことを活かして報酬が得られる「タイムチケット」（https://www.timeticket.jp/）などのスキルシェアサービスを利用したりするやり方があります。

節約するなら固定費から見直そう

続いて（2）の「節約」です。節約にはコツがあります。それは、固定費から削ることです。支出には大きく分けて、2つあります。「固定費」と「変動費」です。「固定費」とは毎月・毎年など定期的に発生する費用で、家賃・水道光熱費・通信費・保険料・習い事・サブスクリプション（定期購読）サービスの会費などが挙げられます。

「変動費」とは、購入する量で大きく金額が変わる費用のことで、食費・日用雑貨費・被服費・娯楽費・医療費などが挙げられます。なぜ、固定費から削ったほうがよいのか。それは、一度減らせば大きな努力をしなくてもストレスなく継続的に節約が続けられるからです。

例えば、携帯電話を大手キャリアから格安スマホに切り替え、毎月の通信費（固定費）が5,000円減ったとしましょう。すると、その格安スマホを使い続ける限り、意識しなくても毎月5000円節約し続けられることになります。

実際に私のお客様で固定費を見直したところ、

・水道光熱費は電力会社を変えたことにより、毎月700円の節約
・通信費は格安スマホに変えたことで8000円から3000円になり、5000円の節約
・自宅用のインターネットとモバイルルータを併用していたが、自宅用のインターネットを解約、5,000円の節約
・保険料も見直して5000円から1600円になり、3400円の節約
・知らない間に入っていたサブスクリプションを解約、500円の節約

以上、ストレスなく毎月1万4600円の節約に成功しました。

しかし、変動費である食費を月に5000円節約しようと思うと、楽しみにしていた家族との外食を1回減らすなど、我慢をすることになります。我慢は続かず、反動で逆に浪費してしまう傾向があります。

資産形成に大切なのは余裕だ

収入を増やすにしろ、節約するにしろ、時間や資金、体力や気持ちに余裕がある状態のほうが長続きしますし、結果が出せる場合が多いです。

以上のように収入アップと節約で資金を増やしてから投資を始めると、最初はわずかですが、少しずつ資産が増えていくようになります。

年収300万円からの資産形成について、今回のまとめです。

・資産形成は最低限の原資の確保から
・原資の確保には収入アップと節約から
・収入アップのためには無理なくできる副業を検討、会社が副業禁止なら転職も視野に
・節約は固定費から行う

今回紹介したやり方で、少しずつでも資産形成を始めてみませんか。

【プロフィール】佐藤祐一

投資家・ファイナンシャルプランナー・社会福祉士。2019年から投資で月収を半年で3倍、1年間で5倍にした経験を活かし、人々の金融リテラシーを高めて、夢を叶えるための資産形成のサポートを実施。取り組んでいる投資は株式投資、不動産投資、FX投資、暗号通貨のマイニング、事業投資など。東京、大阪、京都、愛知など日本各地でお金に関する相談やコンサルティング、株式投資のコンサルなどを平均週6名実施し、年間50名を担当。どの投資にも肩入れせずに、お金の考え方を身に着け、良い投資と悪い投資の見極めをできるようにすることを重視している。現在、タイムチケットで相談を受け付けている。