慌てて向かったところ、Aが「葬儀場のスタッフを怒鳴りつけている場面」に遭遇した。穏やかならぬ状況に身構えた女性だったが、Aの主張は荒唐無稽なものだった。
「世帯数の関係で『親戚一同』の生花代金がきっちり割り切れない金額になったこと、生花が地味な色合いだったこと、待合室でビールを頼んだのに提供を断られたこと…などなど、聞いているのが恥ずかしくなるような内容を繰り返し怒鳴り続けていました」
葬式の場で金の不満を垂れるのも、野暮な話だ。せめて一通り式が終わってからにしてもらいたいところだろう。「生花」についてはこうもまくし立てていた。
「特に恥ずかしかったのが『俺が店を出した時の花はもっと豪華だったぞ!ぼったくりだ!金返せ!』と叫んだ時のこと」
「カラフルな開店祝の生花が豪華なのは当たり前、葬儀の生花が落ち着いた色合いのはごく一般的なことですよ…」と女性が述懐する通り、Aの怒りは理不尽なものだった。
しかし、場の収束を優先した女性は、「血相を変えて怒鳴るAさんをなだめたことを今も覚えています」と話す。式の雰囲気を壊さないためにはそれが一番だっただろう。
最後に女性は、もうこりごりといった様子で次のように書いていた。
「コロナ禍以降も親戚の葬儀が数回ありましたが、どれも家族葬だったので、Aさんに遭遇せずに済んだことにホッとしています」
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