「本当に友達だったらいい仕事回せ」クリエイターをタダ働きさせる風潮に室井佑月が苦言 | キャリコネニュース
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「本当に友達だったらいい仕事回せ」クリエイターをタダ働きさせる風潮に室井佑月が苦言

人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング曲『残酷な天使のテーゼ』などを手がけた作詞家の及川眠子さんが8月20日、自身のツイッターで「タダで書いて。タダで歌って。タダで演奏して。タダで踊って。プロに向かってそんな要求する人が多い」と投稿し注目を集めている。

22日に放送された『バラいろダンディ』(TOKYO MX系)では、このツイートを発端に、クリエイターにタダ働きを要求する人が多い問題について取り上げた。小説家の室井佑月さんは

「『友達だからタダでいいじゃん』みたいに言われるけど、本当に友達だったらいい仕事回せっちゅうの」

と不満を漏らした(文:石川祐介)

湯川玲子「クリエイションや考え方の価値にお金を払うって認識がない」

バラいろダンディ公式サイトより

バラいろダンディ公式サイトより

室井さんは過去、ある女性誌から「ボランティアに賛同してくれるならタダで原稿を書け」と言われたと明かす。「賛同する気持ちがあるなら原稿料払って。それを寄付するよ。なのに上から目線で『賛同するならタダで書け。原稿料は払いません』みたいな態度で」と、当時のやりとりに今でも釈然としない様子だ。

作家の湯川玲子さんは「日本の産業形態って、物なのよ。物が流通して、そこの物品に払う。クリエイションとか考え方の価値にお金を払うってことに認識がない」と指摘。気軽に「タダ働き」をお願いしてしまう人が多いのはこのためではないか、と見る。湯川さん自身も「何度煮え湯を飲んだことか」とコメント。やはりタダ働きをお願いされた経験があるようだ。

ただ、クリエイティブ系の仕事の特殊性を忘れてはいけないとも補足する。

「時給感覚で『これだけ働いたから』ってことでもなくて、案外この世界って無償で働いて、大きく返ってくるっていうのも一個の経済としてみなければいけない」

時間を拘束されて給料をもらうタイプの仕事とスタイルが違うことも理解する必要があるため、他の出演者らからも「難しいね」という声が出ていた。

「美容師だけど、子どもの髪をタダで切ってと言われた」異業種からも体験談集まる

及川さんのツイートは、

「『目に見えないもの」を売ってる私たちは、つまり『原価のかからない仕事』をしてると思われがちで、だからタダでも構わないでしょ、なのか。今までの資料代に勉強代、結構金かかってんだけどな」

と続く。タダ働きを要求する人は、クリエイターがスキルを身につけるために積み上げてきたことに対する想像力が働いていないのかもしれない。及川さんのツイートには「親しき仲にも礼儀あり」「技術に対しての金銭感覚のない人間が多い」といった賛同の声は多く、

「私はクリエイターではなくITの仕事してますが同感です。 家のパソコンが調子悪いから見てくれってよく頼まれます。いくら払うの?って言いたいです」
「私美容師ですけど子供の髪ぐらいならタダでいいじゃんって言われたこと何回もあります」

と、他業種からの意見も寄せられていた。「タダ働き」要求に辟易している人は多そうだ。

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