桜田元五輪担当大臣のPR漫画が欲望を正直に描きすぎと話題 「もっと上のステージに行きたい」と議員目指す | キャリコネニュース
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桜田元五輪担当大臣のPR漫画が欲望を正直に描きすぎと話題 「もっと上のステージに行きたい」と議員目指す

画像は桜田氏の公式サイトのキャプチャ

画像は桜田氏の公式サイトのキャプチャ

桜田義孝五輪担当大臣が4月10日、辞任した。桜田氏は今年2月、白血病を公表した水泳の池江璃花子選手を「本当にがっかりしている」と評し、サイバーセキュリティ担当大臣だった昨年11付きには「パソコンを使ったことがない」と発言。相次ぐ失言で批判を浴びていた。辞任の決め手は10日夜、自民党の高橋比奈子衆院議員の政治資金パーティで「復興以上に議員が大事」と発言したことだった。

辞任を受け、桜田氏の公式サイトに掲載されている漫画『桜田よしたか物語』に注目が集まっている。生い立ちや議員を目指した理由が描かれたものだが、その内容が「ただ成り上がりたいだけ」と指摘されているのだ。

「成功者と付き合いが増え、自分も大きな人間にならなくてはと思うようになった」

漫画によると、桜田氏は千葉県柏市の農家の生まれ。天候不順で不作でも、農作物がせりで安く買い叩かれる様子を見て「将来は自分で自由にモノを作り自由に値がつけられる仕事につきたい」と思うようになった。

大学入試に失敗した後、アルバイトで大工の仕事を始める。2年働き、周囲のすすめで明治大学の夜間部に入学した。25歳で建設会社を立ち上げ、30歳で柏青年会議所に入所。33歳で理事長になった。

その後、1987年に柏市議会議員、1995年に県議会議員、1996年に衆院選に当選するのだが、出馬を決めた背景として語られているのは

「成功している人たちとのつき合いが増え 彼らの家を直接手がけているうちに だんだんと自分もこの人たちと付き合うにふさわしい 大きな人間にならなくてはと思うようになりました」
「もっと上のステージに行きたい」

という台詞のみ。最後まで読んでも、解決したい課題や実現したい社会像、問題意識などは描かれていなかった。

森喜朗を「善郎」と誤植「自分のボスの名前を間違える時点でもうダメ」

ネットでは漫画を読んだ人から「ただ成り上がりたい、という気持ちだけがわかった」「欲望に忠実」という感想が出ている。評論家の荻上チキさんもツイッターで、

「これを実現したいから政治家になったという動機が描かれず、『成功しているひとたち』と付き合うにふさわしい人間になるため『もっと上のステージに行こう』とだけ描かれてるの、納得感しかない」

と指摘。千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平さんも11日、自身のブログ

「いかにも苦労して成り上がった感動ストーリーのようで、具体的なエピソードに乏しく、政治家のHPによくある、これまでの歩みをイラストで描いたレベルであり、壊滅的に面白くない」

と酷評している。

漫画では自民党の森喜朗氏の名前を「善朗」と誤植している。ネットでは「自分のボスの名前を間違える点でもうダメ」という声も出ていた。

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