ブラック企業を生むサービス残業の実態まとめ 「当たり前」は大間違い!労基署に相談を
サービス残業が問題視されるようになって久しいが、依然改善されているとは言い難い。その理由としては、雇用側の都合以外にも、サービス残業が違法労働であると正しく認識できている労働者がまだまだ少ない、ということもある。サービス残業をとりまく状況についてまとめた。
「月に50時間残業しているのに1円も残業代を支払いません!」
「社員が誰も残業代を申請しないのが当たり前な風潮がある」「周りが当たり前にサービス残業をしているから帰りづらい」など、サービス残業はその職場の雰囲気が原因になっているケースも多い。「空気」に流されているサービス残業も、なかなかその認識はされないものの、立派な違法労働なのだ。
NPO法人労働サポートセンターには「毎週54時間働かされ、月に50時間・年間600時間残業してるんですが、1円も残業代を支払いません!」といった怒りの声が寄せられています。【→詳しく見る】
労基署の調査で8割超が「時間外労働」「サビ残」
サービス残業を強いられた場合、労働者としてはどのような行動に出るのがよいのだろうか。選択肢の一つとして、労働基準監督署への相談がある。労働基準監督署は労働者からの要請を受けて何らかの監督指導することもある。
その労働基準監督署が行った調査によると、監督指導を行った事業場の、約8割に当たる事業所で労基法の違反が認められ、最も多かったのは「違法な時間外労働」、つまりサービス残業であった。【→詳しく見る】
労働基準監督署の相談窓口時間は? 夜もやってるの?
しかし、労働基準監督署の相談窓口の受付時間は大体の場合、相談者の勤務時間と重なっているのでは、という懸念もある。確かに東京労働局の窓口時間は「8時30分~17時15分まで」となっている。
ではどうやって相談すればいいのか?と心配になるかもしれないが、厚労省労働基準局監督課は2014年から「労働条件相談ほっとライン」を開設。平日は22時まで電話相談を受け付けている。また、電話だけでなくメールでも相談可能だ。【→詳しく見る】
働き手がサービス残業を回避するためにできること
サービス残業が問題視されるようになってきてはいるが、そもそも賃金の不払いは違法だ。ワークライフバランスが叫ばれるようになっている昨今においては、特に早急に対処していかなければいけない問題だろう。
一人ひとりの働き手が理不尽を積極的に告発していくことが、ブラック企業を減らす糸口になるはずだ。また、サービス残業が「当たり前」というように常態化している残念な企業も未だ多い。就職するまえに、外からは見えない情報を、その職場に勤める人からの話や会社の口コミなどで参考にできるのはインターネットが普及した恩恵でもある。それを利用しない手はない。
※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。