大丈夫?アイドルオタクの懐事情 年間消費額は平均約9万5000円、生活を切り詰めて追っかけをするファンも
ただ、好きなアイドルに大金を使っているファン=高収入というわけではないようだ。転職サイトのキャリアインデックスが、「音楽と年収」に関する調査を行ったところ、興味深い結果が出ている。
20~59歳の就業中の男女1000人に対して「あなたはどのようなジャンルの音楽が好きですか?」とのアンケートを実施したところ、複数回答で最も人気を集めたジャンルは「J-POP」で、全体では63.6%にのぼった。年収の層別では「500万円未満」が67.8%と最も割合が高くなった。
一方「アイドル」の場合は、500万円未満の層では12.2%が「好き」と回答していたが、700万円以上ではわずか4.3%だった。年収700万円以上の層では、アイドルはあまり人気がないようだ。【→詳しく見る】
「歯医者に行く金があるなら推しメン握手したい」という強者ファンも
他のどのジャンルのオタクよりも、年間平均消費金額が多かったアイドルオタク。好きなアイドルに大量の資金を投入するため、自分自身に使うお金はセーブする傾向があるようだ。以前SKE48の松村香織さんが、握手会に来るオタクについて「なんでこんなに歯が無い人たちが集まるんだろう?」と発言したことが、大きな話題を集めた。
地下アイドル現場に通う男性の中には、「歯医者に行く金があるなら握手したい」と話す人もいるという。自分の歯よりも推しメンを優先してしまうのが、ファンの心理なのだろうか。【→詳しく見る】
アイドルのために子どもの大学資金を使い込む困ったファン
熱心にアイドルを追っかけるファンの中には、周囲を困らせている。テレビ番組「ノンストップ!」(フジテレビ)内で、50歳で突然アイドルにのめりこんだ商社マンの姿が紹介された。
ある日、テレビで見かけたアイドルに興味を持ったこの男性は、CDやグッズの購入するだけに飽き足らず、ライブにも行くようになった。やがて会社をサボってまでアイドルを追いかけるようになり、子どもの大学資金150万円まで使い込んでしまったという。
ファンが自分の使える範囲内のお金でアイドルを応援するのであれば、全く問題はない。しかし自分の収入を超えるお金を費やしたり、仕事をサボってまでアイドルを追いかけたりと、家庭や仕事を疎かにしてしまうことは避けたいところだ。【→詳しく見る】
ファンを長く続けるために無理のない範囲でアイドルを応援しよう
握手会などアイドルと間近で会えるイベントに参加するため、CDや写真集を大量購入するファンは少なくない。イベントやコンサートに行くことになれば、遠征費も掛かかり、負担が大きくなる。アイドルと直接触れ合う機会が増えることで、アイドルに自分の顔や存在を覚えてもらえるかもしれない。いわゆる「認知厨」だ。
しかしアイドルのために時間とお金を使い過ぎて家族や職場に迷惑をかけてしまう事態にならないよう、日常生活に支障がない範囲で好きなアイドルを応援したいものだ。