冷凍餃子を”手抜き”と言ってしまっていいのか――。味の素冷凍食品は10月5日、「おいしい餃子の作り方~大きな台所篇」という動画をYouTubeに投稿した。動画では同社販売の冷凍餃子ができあがるまでの144工程を紹介している。
同社公式ツイッターは今年8月、冷凍餃子を食卓に出すと喜ぶ子どもに対し、夫が「手抜き」と発言したことについて言及。「冷凍餃子を使うことは『手抜き』ではなく『手間抜き』ですよ!」と訴えていた。この件がきっかけで動画を投稿したようだ。
キャベツの芯抜きは手作業、目視で餃子の形状をチェック
ネットでは以前も、惣菜のポテトサラダを買おうとした主婦が男性に「ポテトサラダくらい作ったらどうだ」と言われた話が話題になった。世の中には冷凍食品や惣菜を食卓に出すのは愛情がないと考える人もいるのだろう。
動画では、キャベツの芯抜きは手作業で、1日約5000玉カットされていることなどが紹介されている。それだけの量を処理するために毎日包丁を研いでいるという。玉ねぎやニラなどの具材は従業員が目視で確認し、形が不揃いなもの、色が悪いものを手で取り除いている。皮に包んで餃子の形になってからも、目視で形状を確認しているとのことだ。
同社は1972年に冷凍餃子を発売した。以来、家庭での手間を省くことで「ゆとりの時間」を、そして、あえて焼く工程を残すことで「喜び」を提供してきたという。今回の動画について、
「ご家庭で食事を作る人に代わって、当社の従業員が『手間』と『愛情』を込めて『ギョーザ』を作っている様子をお伝えしています。『手間』と『愛情』が込められた冷凍食品を通じて、ゆとりの『時間』と『喜び』を提供し、人々の生活を豊かにしたい、という当社のメッセージを込めて制作しました」
とコメントしている。