フルリモートワークでも社員が働きやすい環境を整える~「GameWith」の徹底したこだわり~ | キャリコネニュース
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フルリモートワークでも社員が働きやすい環境を整える~「GameWith」の徹底したこだわり~

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変化の激しいゲーム業界において日本最大級のゲームメディアとして確固たる地位を築いているGameWithさん。「ゲームをより楽しめる世界を創る」をミッションに、ゲームメディアから「世界のゲームインフラ」への進化を遂げるべく事業の幅を拡げ、2019年には東証一部に上場するまで成長。2020年11月ホワイト企業認定のプラチナ取得。

フルリモートワーク関連手当の支給、コミュニケーション不足を部活動により解消

――働きやすい社内制度や環境作りに取り組んだ経緯や狙いを教えてください

当社はミッションとして「ゲームをより楽しめる世界を創る」を掲げています。これは「熱中できるゲームを見つけたい」「一緒にゲームをする仲間を見つけたい」など『ゲームユーザーが求めていること』や、「ゲームを知ってほしい」「長くゲームを続けてほしい」という『ゲーム業界が求めていること』を、私たち国内最大級のゲーム情報メディア「GameWith」を通じて実現していきたいと考えています。

そのためには、まずは社員が誇りをもって働き、ゲームを楽しみながらそれを仕事にできている環境の実現が必須だと考えました。従来は当社の主たる事業であるゲームに関する制度が多かったですが、コロナ禍においてリモートワークを導入した際には、この大きな労働環境の変化による社員等の負担感を和らげる施策を実施するなど、企業の根幹になるものは社員であるという考えの基、様々な施策を導入しています。

――貴社の特徴的な取り組み・制度の概要を教えてください

弊社では、下記5つの独自制度があります。

① ゲーム手当(ゲームインセンティブ)の支給
当社が取り扱い対象としているゲームを、月に50時間以上プレイしたら、全ての就業者(社員、契約社員、アルバイト)に手当てを支給しています。こちらは自己申告制です。

② 月例全社集会での優秀ゲーマーの表彰
毎月行われる全社集会において、自薦他薦を問わず、ランキングや大会において優秀な成績を納めた就業者を表彰し、金一封を授与しています。

優秀ゲーマー表彰の様子

優秀ゲーマー表彰の様子

③ 部活
主に競技性のあるゲームタイトルを中心に、部門横断で加入できる「部活動」を推奨しています。
「コンシューマーゲーム部」「ワイン部」「日本酒部」など計9個の部活が存在、社長も「フォートナイト部」に所属しています。

④ 社内コミュニティ
部活をより軽くした自由参加型のコミュニティを展開しています。ゲームをプレイするのではなく、ゲームのストーリーやキャラについての話や、仕事で酷使するIT・周辺機器等について語る場を提供しています。

⑤小学生から大学生までの若い世代に向けた会社見学の実施
2020年4月の当社の新卒採用は3名採用の予定が、2,000名の応募がありました。今、ゲームを仕事にすることが中高生の憧れとなる中、ゲームを職業にすることに関心を持つ若い世代に向けて会社見学を随時実施しています。小学生も親同伴で視察するなど、将来のキャリアについて家族で勉強するケースもあります。

企業訪問時の質疑応答の様子

企業訪問時の質疑応答の様子

――取り組みを展開したことで社内・社外から感じられた効果はありましたか?

それぞれの制度において、生産性の向上につながったり採用活動において効果がありましたので、順にご紹介します。

① ゲーム手当(ゲームインセンティブ)の支給
本来であればゲームをすることで収益にはならないものが、当社であれば手当という形で収入にも寄与します。ユニークな福利厚生であることから採用時の話題になったり、管理系、役職者等のあまりゲームをやらない社員の意識を自社の業界に目を向けることにも成功しています。

② 月例全社集会での優秀ゲーマーの表彰
「ゲームがうまい人が賞賛される会社」を実践するべく、自社内だけでなく、該当タイトルでトップクラスのゲーマーであり続けることがモチベーションになる社員も多くいるためとても有効です。

③部活④社内コミュニティ
このような交流を通じて、部署や職位を超えて交流する動きがみられます。「ゲーム」が共通言語となることで社内コミュニケーションが活性化するだけでなく、リモートワークで希薄化しがちなコミュニケーションのきっかけにもなっているようです。日頃から一緒にゲームをすることで「仲間意識」も高まり、定着率にも寄与しているのではないかと推測しています。フルリモートワークに移行した当社において、業務外のコミュニケーションは重要であり、社風やミッションにも親和性の高いものとなっています。

⑤ 小学生から大学生までの若い世代に向けた会社見学の実施
ゲーム業界の啓発と未来のゲーム人材の育成が促進出来ており、徐々に業界のブランディングにつながっています。また、社員が仕事内容を説明したり学生たちと交流することで改めて自身の仕事へのやりがいを再確認し、会社愛が高まっていると思います。

――上記取り組みを制度化し導入から実施、成果があがるまでに苦労したエピソードがあれば教えてください

制度化する際には、当社のミッションやビジョンに合致するかで判断し、合致すると判断したものについては積極的に導入しています。成果がでるまでには一定期間を要するものと考えており、導入後も適宜改定していくことで最適な形を模索しながら実施しています。今は試行錯誤の時期であると考えていますが、その過程もスタートアップの当社としては楽しみながら取り組んでいるところです。

――ホワイト企業の認定取得を目指したきっかけや目的を教えてください

きっかけは、ご案内を頂いたことです。その後、当社の広報担当がその趣旨を調べ、業界の地位向上の一環として認定を取得してみようと考えたのがきっかけです。

――ホワイト企業認定取得後に、社内外から得られた効果はありましたか?

社内からは、第三者から自社の取り組みを評価して頂けたことでモチベーションアップに繋がっていると思います。

社外からは、難易度が高く、用意する資料も多岐にわたっているため見送った場合が多かった中、短い準備期間で資料が用意できたことにまず驚かれました。

コロナ禍でフルリモートワークを導入。在宅手当や物品提供、さらに社外向けに感染防止策としてイベントを企画

――コロナ禍で新設した制度や取り組みがあれば、また、今後課題としていらっしゃる点について教えてください

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当初は「在宅推奨」だったものを、当社社員、お客様、パートナー様の安全確保並びにお客様に安定したサービスを継続的に提供するため、3月末より「フルリモートワーク(在宅勤務)」へ移行しました。フルリモートワークに移行後も積極的にゲームライター等を雇用し、オンラインによる研修等を通じてフルリモートワーク導入前と変わらぬ受け入れ態勢を維持しています。

また、リモートワークに伴う社員の生産性向上を目的に在宅勤務支援制度を導入しました。光熱費や通信費の補助として支給する「リモートワーク手当」と共に、在宅勤務開始1カ月後の社内アンケート結果で、在宅勤務によって49.1%が「生産性が上がった」と回答した一方、「生産性が下がった」という回答が18.8%あったことから、その主な理由となっていたデスクワーク環境の違いやそれによる身体的苦痛を解決するためにデスクやチェアなどの現物支給を実施しました。

社員の自宅に支給されたチェア、デスク、ジェルクッション

社員の自宅に支給されたチェア、デスク、ジェルクッション

さらに、社外向けの社外向けの感染予防企画として、家でゲームをして遊ぶことも感染拡大の防止に貢献できる手段であると捉え、ユーザーが少しでも家で楽しい時間を過ごせるよう新たなサービスや企画を提供することが当社の社会的ミッションでもあると考え、あつまれどうぶつの森(あつ森)を題材にユニークな島のデザインを殿堂入りの島として表彰する自社キャンペーンや、「#PlayApartTogether」に賛同する企業群を取りまとめ、500人規模のフォートナイト大会を開催しました。この大会には応募総数2,000名以上、決勝戦は同時接続数 20,000件以上、視聴回数53万回以上と国内最大規模の大会となりました。

――コロナ禍で今後の課題もあれば教えてください

課題は、コロナ禍をきっかけに、当社は会社も就業環境も大きく変わったことに適切に対応していくことです。

特に当社はリモートワークに移行し、コロナ禍が収まったとしてもこの方針を維持する予定です。従来は考えられなかったこの状況にどう対応していくか、社員の皆さんの不安や不満をくみ取り、適切に対応していくことが重要だと考えています。

――最後にホワイト化を目指す企業様へ一言お願いします

2020年は、コロナ禍をきっかけに多くの企業が経営環境や就業環境の変化を迫られ、従業員の皆さんにとってもストレスが多かった1年だと思います。当社においても何が正しいのか、何をすべきなのかを手探りの中で進めている状態ですが、その過程のチェックとしても今回エントリーさせて頂いた際に「棚卸」が出来たと思います。資料の準備は大変でしたし、他社様の先進的な取り組みにプレッシャーを受けることはありますが企業経営の一環としてホワイト企業認定の審査にチャレンジされることをお薦め致します。

<ホワイト財団のインタビューページ>

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