コロナで苦しいパチンコ業界が10年ぶりにCM解禁 新規則機の低迷を取り戻せるか

CM解禁でどうなる?

CM解禁でどうなる?

競馬、ボートレース、宝くじ……。昨今これらのCMには、有名なタレントが何人も起用されていて、目にも鮮やかだ。一目して「いや、高畑充希が競馬するわけないじゃん」と思ってしまうくらい。ボートレースのCMもそうだろう。

もっとこう、中年男性のタレントでも起用すればいいのに。業界のイメージ向上のための人選とはいえ、あれほど見ててハマってなさを感じるCMも珍しい。キムタクがマクドナルドを食べているCMだって「ああ、なんか分かるわ」ってなるのに。

さて、そんなギャンブルCM事情に、久しぶりに庶民の娯楽ことパチンコが参戦することになった。(文:松本ミゾレ)

昔は当たり前だったパチンコCM、震災を機に自粛されていた

パチンコ業界ニュースサイト「グリーンべると」が先日、気になる記事を掲載していた。「4月から遊技機のTVCM解禁」という内容のものだ。

ものすごくざっくばらんに書いてしまうと、日本遊技機工業組合が4月1日より、遊技機のテレビCM解禁に踏み切った、という話である。つまりパチンコ台、パチスロ台のCMを放送することになったというわけだ。

といっても、この試みは新しいものではない。元々、パチンコのCMは地上波でガンガン放送されていたものなのだ。僕もテレビで「新・鬼武者」のパチスロCMが流れていたのを見た時、最初「あ、カプコン新しく鬼武者のゲーム出すんだ」と勘違いしてしまったことがあったが、パチンコのCMは、本来当たり前の存在だった。

ただし、5~9時、17~21時の間は放映できないという決まりがあった。これは18歳未満に影響を与えないための措置だ。転機は、2011年に発生した東日本大震災。この後、日工組はテレビCM放映を自粛していたのである。その判断は実に正しいし、まともだと思う。

狙いは新規層開拓 だけど今はそこまでテレビ観ないよね

前述の記事によると、このたびCMが解禁となった背景は、新規則機の販売低調と浸透率の低さがあるという。

実際、パチンコホールに通うユーザーはここ10年で右肩下がり。本格的なコロナ禍に見舞われた昨年においては、さらに目に見えて稼働が減っている。今年もその流れを引きずっており、次々にホールが閉店するという事態が相次いでいる。

記事ではこうした現状CM解禁によってある程度改善できるのではないか……という趣旨の解説が入っている。一方、やはりコロナの影響でパチンコ台の販売状況はかなり厳しいらしく、あるメーカー関係者は「1機種ごとにCMなどのプロモーションをしていく余力がない」ともコメントしている。

まあ、そうだよねという話である。それぐらい今のパチンコ業界全般を取り巻く環境は悪い。そもそも、テレビで遊技機のCMを流すことが集客に繋がる時代なのか……という話でもある。今は、テレビなんて下手すると高齢者ぐらいしか観ないコンテンツ。そりゃ朝、天気予報を観るためにテレビをつける若い人はいるだろうけど、その時間帯では残念ながらパチンコCMは打てないのだ。

この時代に昼間から夕方にかけて、あとは深夜帯でせっせとパチンコCMを打っても、果たしてどれほどの効果があるんだろうか。既にCM解禁となったわけなので、その効果のほどがどれだけあったのか。しばらくしたらまた、パチンコホールの稼働状況を確認してみようと思う。