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独自の視点で九州支店の業務改善を進め、DTKを推進する風土を育んだ社員の記録

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出光興産九州支店で働く満尾 愼治は、積極的に自身のイメージを発信し周りを巻き込む姿勢で、九州支店でメンバーが業務改善活動に取り組む風土を育んできました。これまで満尾が携わってきたプロジェクトを振り返るとともに、業務改善をするうえで大切だと感じていることや今後の課題に迫ります。【talentbookで読む】

業務バランスを見ながら、「より少なく、より良く」をモットーに改善に注力

出光興産の九州支店は、出光の燃料油や潤滑油を取り扱う特約販売店(特販店)とサービスステーション(SS)、需要家との取引を担当しています。九州全域での販売ネットワーク強化に向け、販売施策の推進や、重要なパートナーである特販店の経営強化も担っています。

満尾が所属する販売企画課では、地域に密着した目線を持ったうえで、本社から打ち出された方針を軸として特販店担当の営業スタッフにどのように動いてもらうかを企画・推進しています。

満尾 「具体的には、販売業務全般の調整や管理、業務サポート、SSや取引先に燃料を安定供給するための流通業務部との連携、特販店を迎えた会合をはじめとするイベントの企画や推進などを担当しています」

さらに満尾は、販売企画課の業務を行ないながら、業務プロセスを改善するプロジェクトも進めています。

満尾 「入社して数年たったころからでしょうか、新潟支店での販売担当や、ジェット燃料の販売担当だった際も業務改善は常に意識していました。営業事務担当の目線にも立って、営業が協力して効率化できるところがないか常に探していました。

社外においても、海外取引先とのFAXやりとりを電子化したり、国内大手航空会社の請求書電子化では、先方情シスと直接要件定義したり大変でしたが、先方調達部長より直々にお礼を頂く破格の対応を受け、大いに自信をつけました。『より少なく、より良く』できたときの喜びが大きいですし、もともとそういった合理的なことが性に合うのだと思います」

普段、飲食店で食事をするときにもオペレーションが気になってしまうほど、業務プロセスの高度化に力を注いでいる満尾。業務改善によって新たに生まれた時間は、担当業務外の社内外の動きや新規事業アイデア創出に充てています。また、小さな子供が二人いるので、家事や育児に必要な時間を確保できるのもありがたいです。

満尾 「新規事業創出のためにも、九州支店だけでなく全社の動きを見るよう意識しています。他部署が何を考えてどういった動きをしているか確認するため、アンテナを高く張ることを心がけています」

業務改善の機運が高く、イベントやコミュニケーションの変革に先行

▲JET販売担当時代。お世話になった取引先の皆様との一枚

▲JET販売担当時代。お世話になった取引先の皆様との一枚

満尾が出光興産に入社してから、2021年4月で15年になります。

満尾 「最初の5年間は関西支店で、セルフサービスSSの販売促進を行ない、その後新潟に転勤しました。そこでは特販店の営業を担当し、その後の本社ではジェット燃料の販売をしていました。

また、途中から経営企画部と兼務して新規事業検討に関わり、そこから九州支店に来て2年が経ちます。燃料油販売部門でもさまざまな仕事を経験しているほうだと思います」

満尾が九州支店に異動したのは、出光興産と昭和シェルが経営統合したタイミングでした。九州では両社の支店長とも融和を進めていこうという意識が非常に高かったため、とても仕事がしやすい環境でした。

満尾 「オフィスが別々の頃から九州では融和のためのイベントも行なっていて、特に業務改善の機運が高まっていた印象があります。仕事のやり方など食い違うことは多くあったので、昼食を取りながらオフィス全体で業務改善を議論するランチ会も開催していました。

統合の翌年から、全社で取り組む働き方改革であるDTK(だったらこうしよう)活動が支店でも本格的にはじまりましたが、九州支店ではランチ会などで業務改善の場が既に温まっていたため、非常にスムーズにプロジェクトを進めていける環境となっていました。過去の先輩たちが積み上げてきた環境も相まったのだろうという印象もありますね」

統合直後から融和を進めていたことでDTK活動もスムーズに進みましたが、九州支店でも新型コロナウイルス感染症流行の影響はありました。九州支店が主催していた、パートナーである特販店やSSを招いたオンサイトでのイベント開催が難しくなってしまったのです。

満尾 「そんななか九州支店では、2020年6月、全国に先駆けてキックオフミーティングをオンライン開催しました。前例もなく、最初はとても混乱しました。社内および特販店、SSの皆様の理解、参加を得られるだろうか不安なまま推進していました。しかし、当日は270名ほど参加してくれて、自分のなかでも思い出深い仕事となりました」

コロナ禍では、イベントだけでなくコミュニケーションの在り方も変わりました。本社からメールではなくTeamsを活用していくという方針が出て、満尾はその旗振り役を担うことになったのです。

満尾 「Teamsをはじめて使う人たちは、作法が分からないため最初は混乱していましたが、移行推進を2020年8月頃から地道に行なったところ、Teamsの利用が急増しました。働き方や仕事の進め方を『より少なく、より良い』方向に改善するためには、デジタル化が重要な鍵になりますね」

イメージを発信し続けることで、協力者は現れる

▲新規事業検討とJET販売を兼務。業務時短し、アイデア捻出に充てる習慣がついた。

▲新規事業検討とJET販売を兼務。業務時短し、アイデア捻出に充てる習慣がついた。

満尾がこれまで担当してきた仕事のほとんどは、ひとりで完結できる、もしくは誰かに巻き込まれるものでした。しかし、九州支店に来てからは自ら人を巻き込む仕事が多くなり、チームを組んで一緒に仕事をすることが増えたのです。

満尾 「九州支店内ではさまざまな人とコミュニケーションを取る機会が多くなったので、巻き込む人が増え、自分が想像している未来を理解してもらうのは非常に難しいと感じるようになりました。

そこで、『こういう働き方をするためにこうしていこう』というイメージを常に発信する意識を持つようにしています。しかし、それでも予想外の反応が返ってくるため、日々勉強であると感じています」

イメージを発信すると、自分が意図していない風にとらえられてしまったり、自分が伝えたいと思っていたこととまったく違うように受け取られてしまったりする場合もあります。

満尾は発信する際、とにかく相手の立場に立って考えることを重視しています。相手の状況を見ずに発信してもまったく共感してもらえないので、相手の状況を想像したり聞き出したりして価値観を擦り合わせたうえで発信しています。

発信を続けていれば、協力してくれる人は現れる。満尾はこれを、FAX受信数を減らすための取り組みから学びました。

満尾 「支店ではまだFAXが主流で、これまでは年間13,000件ほど受信していました。そこでFAX受信を減らすため、こちらから発信するFAX文書にオンラインで回答を頂けるようにQRコードを載せる施策を実施しました。半年くらいは誰からも注目されませんでしたが、諦めずに発信し続けるうちに認められるようになり、ついに全社の成功事例となりました。

新しいことは誰も想像できないため、言葉やイメージで説明してもほとんどの人はついてきてくれません。それでも常に言い続けていると、そのうち聞いてくれる人や真似してくれる人が出てきます。たとえ最初はひとりであっても、諦めずにやり続けるのが大事ですね」

業務改善を進めた結果、満尾自身にも九州支店全体にも変化が見られました。

満尾 「私はこれまで以上に目的や生産性に意識を持つようになり、支店メンバーの意識も変わってきています。他支店から学ぶことが多く、切磋琢磨できる環境に感謝しつつ、非常に心強く感じています。

これまではひとりで突っ走って、振り返れば誰もついてきていないことがよくあったのですが、それも少なくなりました。自分自身、経験から学んで取り組み姿勢を変えてきたことと、皆さんにも成果を感じ頂けている為、と捉えており、喜びややりがいを感じます」

多様な価値観を取り入れる空気づくりを大切にしながら、業務改善を進める

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満尾は、「その作業は本当に必要?」という問題意識が全社的にもっと広がってほしいと思っています。

満尾 「九州支店ではある程度広がってきたと思いますが、部署によってはまだまだそういった意識を持っていないと感じるところもあります。それぞれの価値観があるので強制はできませんが、目的をまず意識し、目的と行動を合致させる風土を育てていきたいですね」

満尾は業務改善を進めるために重要なのは、小さな成功体験を重ねながら周りを巻き込むことだと考えています。

満尾 「すぐできることやすぐ成果が出ることからやっていくのが、何より大切だと思います。成果が出るとフォロワーが生まれ、みんなでアイデアを出し合い、盛り上がり、より改善が進んでいくと考えています。

ひとりでアイデアを出して業務を改善していくこともできると思いますが、アイデアの質と量に限りが出てきます。ですから、小さなことや誰かの真似でも良いのでとにかくやってみて効果を出し、その効果をみんなに実感してもらい、巻き込みながら一緒に取り組んでいくのが大切です」

周りを巻き込むためには、自身が取り組んできたことをしっかりと発信する必要があります。その際、巻き込む人たちの視点を忘れてはいけません。

満尾 「業務改善活動は、まだまだ必要です。しかし、すべてを効率化すれば良いという問題ではありません。巻き込む人たち一人ひとりの多様な価値観をよく聞きながら、ベストなところを探すようにしています。

何かの指標で改善となっても、思いもしないところで、ひずみ、しわ寄せが必ず出てきます。新潟で特販店担当をしていたとき、業務改善を提案したものの、雇用維持を目的に断られたことをよく覚えています。『職種転換も難しく、社会の公器として地域の雇用維持に貢献する』というご意思でした。

目的に照らして、結果の是非を判断する。目的そのものが誤っていたことに気づくこともあるかもしれませんが、その繰り返しが、目的と業務改善プロセスの精度を上げます。お互いの価値観を擦り合わせ、目的を明確にしたうえで『だったらこうしよう』と進めるDTK活動が、非常に重要です。

具体的には、話しやすい環境づくりを意識して相手の価値観を聞き出したり、相手の価値観のほうに話を持っていったりします。相手の人となりを自分が知ることも大事ですが、皆さんに自身を知ってもらうことも心がけています」

業務改善が好きで、メンバーとともに九州支店の業務効率化を進めている満尾。恵まれた環境に感謝しながら、業務だけでなく自分自身も変わり続けられるよう、これからも努力していきます。

出光興産株式会社

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