PCサポートセンターで働く人は、必ずしも「PCオタク」じゃない件

購入したパソコンにトラブルが生じたとき、最初に問い合わせるのが「サポートセンター」などと呼ばれるコールセンターです。最近はメールやチャットでのサポートも受け付けているようですが、困った時には電話が一番手っ取り早いものです。

疑問に的確に答えてくれるサポセンに当たると、おそらくサポセン勤務の人は「みんなPCに詳しい」とか「PCに詳しくないと仕事ができない」と感じるでしょう。しかし実際に働いている人は必ずしもPCに詳しくなく、それでも勤務は十分可能なのです。(文:光明隠歌)

「よくある質問」でカバーできるトラブルが85%

(イラスト:光明隠歌)

(イラスト:光明隠歌)

理由の1つめは、必要な知識は入社してから教育すればいいからです。入社時にPCに詳しい人は、かなり稀なケース。それどころか、それなりにサポセン勤務の長い人でも、PCのトラブルに詳しいかというと微妙なところです。

なぜそうなのかというのが2つめの理由ですが、サポセンに入電される内容の85%は、マニュアル化できる「よくある質問」だからなのです。そういうデータベースをサポセンは持っており、検索してその通りに答えるだけで大抵の対応は完了してしまいます。

逆に言えば、トラブルの85%をカバーできるデータベースを、会社が用意しておかなければいけない、ということになるのですが。

もちろん、残りの15%はマニュアルになかったり、マニュアル通りにやっても解決しないトラブルだったりします。そういう場合には、折り返して検証して調べたり、更に詳しい上司に代わったりするという仕組みができていますので、そこまで難易度の高い知識を要求されません。

ただしパソコン周辺機器メーカのサポセンですと、会社のデータベースやサポセン員にパソコンそのものの知識レベルが低い場合があります。しかしお客様からは、パソコンに関する質問も来ます。そこで助っ人で入った私が、サポセン員さんから、

「ねえ、『ぐーぐるちょーむ』ってなに?」

という謎質問(Google Chromeらしい)を投げかけられる羽目になったりしています。

必要なのは「トラブルを聞き出す」「解決策を試させる」能力

それでは、サポセンで働く人には何も必要がないのかというと、そうではありません。PCの専門知識以上に要求されるのが、

「現物を見ずに、電話を通じてどんな現象が起きているかをお客様から聞き出す能力」
「お客様に理解できるように、トラブル解決方法を説明する能力」

なのです。お客様の中には、開口一番、「何かわからないけどなんか起きて、とりあえずパソコンがおかしい」みたいなことをおっしゃる方が多いのです。

その状態からお客様を落ち着かせて「どういうトラブルが発生してるのか」を聞き出し、「原因として考えられるものは何か」を検索し、「お客様にわかるように説明して解決方法をその場で試してもらう」という能力が求められるのです。

…と書くと、すごく難しい能力が必要そうですが、基本的には相手の気持ちになって分かりやすく話せば大丈夫です。たまに困ったお客様もいますが、そういう対応方法は、おいおい身につけていけばいいのです。

ちなみにですが、会社に所属せずフリーでサポセンをする現在の私も、すべてのパソコントラブルに即答できるわけではありません。レアなトラブルや、どうしても原因が分からないケースは、ネットで同様の現象が出ているか検索して回答することもあります。

こんな偉そうな記事を書いている私も、知識量としては大したレベルではないのです。ただし自分なりにトラブル事例のデータベースを作っていて、ある程度のトラブルについては即答できるよう工夫はしています。

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