「紹介予定派遣」経験者の6割が直接雇用に結びつく 「就業先に断られた」人はわずか9%
派遣先企業に将来直接雇用されることを前提に、最長6か月間派遣スタッフとして働く「紹介予定派遣」という制度。職場が自分に合うのか見極めてから就業できることもあり、メリットが多いように見えるが、うまく機能しているのだろうか。
人材派遣の求人サイト「はたらこねっと」(運営:ディップ)が利用者459人にアンケートを実施したところ、紹介予定派遣として働いた経験がある64人のうち38人(59.3%)が直接雇用に結び付いたという。
直接雇用の形態は「正社員」「契約社員」で約半数
直接雇用の形態で最も多かったのは、正社員(26%)。以下契約社員(22%)、アルバイト・パート(11%)と続いた。派遣から直接雇用を選んだ理由としては「長く働ける仕事につきたかったから」(59%)、「福利厚生が手厚くなるから」(38%)があがった。
直接雇用となった人からは、「職場の雰囲気や仕事内容がしっかり分かった上で、雇用関係を選択できるのが魅力」とのコメントが寄せられていた。
一方で、直接雇用に結びつかなかった人も41%いるが「就業先の企業に断られた」人はわずか9%。「職場の人間関係・雰囲気がよくなかったから」(24%)、「希望する雇用形態ではなかったから」(21%)といった理由で、求職者側から断るケースが多数。ただし、
「正式雇用時の待遇が、派遣開始時と派遣終了時で食い違っていた。最初より低い待遇を提示されたので、正社員への切り替えを断念した」
というケースも。直接雇用を前提とすると、就業先が雇用条件を見直す提案をしてくる場合もあるが、派遣会社を通じて自分の意思を伝えやすいため、納得できない条件で勤務させられる恐れは低そうだ。
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