スマホに依存する人たちは「根本的な何か」を抱えている 医師は「現実逃避の背景を理解してあげて」 | キャリコネニュース
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スマホに依存する人たちは「根本的な何か」を抱えている 医師は「現実逃避の背景を理解してあげて」

ひとときも手放すことができない

ひとときも手放すことができない

ポケモンGOブームが過熱する中、日常生活や社会生活に支障をきたすほどスマートフォンにのめり込む「スマホ依存」に陥る人が増えているという。8月4日の「みんなのニュース ワンダー」(関西テレビ)が取り上げた。

夫のスマホ依存に悩んだ経験を持つ30代女性。夫は何か気になることがあればすぐスマホで調べる癖があり、子どもが産まれてからは育児についてもスマホで調べ、「こうしろ、ああしろ」と女性に要求する日々が続いた。(文:みゆくらけん)

「俺の居場所だったのに」と嘆く高校生

さらに大事な話をしようとしても、いつもスマホに夢中で聞く耳を持たない。ついカッとなってスマホを取り上げようとしたところ、もみあいになって投げ飛ばされ、病院に行くほどの怪我を負ったのだという。

故意ではない事故であったにしろ、スマホが原因で妻に怪我をさせるとはガキ過ぎる。女性は離婚を決意したが、その理由をこう語る。

「すべてスマホで出てくる情報を基に生きている人。ついていけない」

若者世代のケースも深刻だ。明るく優しい性格で部活にも精を出していた男子高校生が、ある時からスマホにハマり、昼夜問わず、食事中にもゲームをするようになった。

スマホへののめり込みようはハンパではなく、ついには部活も辞め、学校にも行かなくなり、1日中部屋に閉じこもるようになった。スマホゲームの高額請求は20万円を超え、父親がついにブチ切れ、無理矢理スマホを取り上げた。

スマホのない生活に息子はますます無気力になり、悲しそうにこう告げたという。

「ひどいよ。スマホは俺の居場所だったのに……」

社会生活の破綻リスクを指摘しても意味がない

スマホが居場所――。そう、コレがヤバい。スマホ依存に陥る人はスマホ自体が面白過ぎてハマるというより、根本的な「何か別の問題」を抱えている。そしてそこから逃げるように、スマホに依存するのだ。

スマホ依存症の患者を多数みてきた大阪市立大学の片上素久医師は、依存症になっている本人たちにいくら「朝起きれなくなるよ」「学校や会社に行けなくなるよ」と社会生活が破綻する危険性を指摘しても、あまり意味がないという。

それは、本人たちがスマホに現実逃避している事実を分かった上で、止められなくなっているからだ。解決方法としては、

「本人が現実逃避せざるを得ない気持ちを理解してあげる。学校の問題、家庭の問題など、スマホに逃避している背景をまず理解するのが大切」

と説明している。買い物依存症しかり、アルコール依存症しかり。本人が抱える「本問題」からの逃避なのだ。根が深い問題と向き合うのはしんどいが、人間力底上げのチャンスだと前向きに捉えて頑張らなければならない。

寝不足状態に陥ったら「スマホ依存症、一歩手前」

ちなみに片上医師によると、依存症になる一歩手前の要注意ラインは次の通りだ。

・時間や場所をわきまえず無意識にスマホを触っている
・夜遅くまでスマホを触り寝不足状態
・スマホが原因で家族との会話が減った

これでいうと番組生放送出演中にスマホを触っているホリエモンは、依存症ってことか!

スマホ依存に関するMMDの調査によると、15~59歳の男女の約7割が「やや依存している」(52.6%)「かなり依存している」(18.8%)という結果に。スマホ依存は若者だけではなく、広い世代の身近に広がるブラックホールだ。いつハマってもおかしくない。

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