自称「ブラック企業経営者」が都議選に出馬表明 働き方改革に反発「社員は権利を主張する前に働いて」 | キャリコネニュース
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自称「ブラック企業経営者」が都議選に出馬表明 働き方改革に反発「社員は権利を主張する前に働いて」

自ら「ブラック企業」と称するIT企業・セブンコードの代表取締役、濱野秀昭氏(36)が6月8日、東京都議会議員選挙に出馬することを表明した。無所属で新宿区から立候補する。

キャッチコピーは、「ブラック企業の社長が都民の社畜になります」。昨年末には、テレビ番組で「残業をやめれば日本製の質は下がる」とブラックすぎる主張を展開して炎上した。今度は政界を目指すとのことだが、一体何を企んでいるのか。話を聞いた。

「そもそも規制なんて少ない方がいいんですよ」

濱野秀昭氏

濱野秀昭氏

―まずは個々の政策について、お聞きしたいと思います。ブラック企業の経営者として「働き方改革」についてはどうお考えですか。

改革する前に、社員が自立しろと思います。給料分働いてくれれば文句なんて言いません。搾り取ろうとする経営者なんてごく一部ですよ。でもちゃんと働かなかったり、バックレたりする人も多い。権利を主張する前に、きちんと仕事をしてほしいと思います。辞めたいなら辞めて別の会社に行けばいいのではないですか。
過労で自殺に追い込まれる人もいますが、自殺するくらいなら会社を辞めればいいじゃないですか。自立できていないから辞められないんですよ。

―追い詰められて冷静な判断ができなくなってしまったり、転職する余裕すらないという人が多いからこそ長時間労働への規制が検討されているのではないでしょうか。

そもそも規制なんて少ない方がいいんですよ。規制で縛るというのは人間のレベルが低いんですよ。例えば、飲酒運転での死亡事故が増えて、規制が出来た。人を殺すかもしれないのにやってしまう、でも規制が出来たから飲酒運転を控えるというのはレベルが低いからです。ルールがないと意識が高まらないというのではダメなんですよ。

―では、喫煙規制についてはどのようにお考えでしょうか。

煙草は合法ドラッグだと思っています。会社で会議をしていても「吸ってきていいですか』と言って途中で出て行ったりして、迷惑です。従業員には「やめろ」と言っていますが、ベランダで吸っていますよ。政策としては、マイナンバーとタスポと保険証を連動して、喫煙者の保険料を高くしたいと思います。

「大学は悪徳宗教と同じ。ほとんどの人が大学で学んだことを生かせてない」


社畜と印刷された上着

社畜と印刷された上着

―待機児童が多いことも問題になっています。

学校の空き教室や図書館を使って保育所を開設し、退職後の高齢者に保育士をやってもらえばいいと思います。
高齢者は働くと年金をもらえなくなるので、働きません。しかし働かないとボケてしまうんです。保育士として働いてもらえば高齢者も元気でいられると思います。そのためには働いても年金をもらえるようにする必要があります。高齢者が働いてくれれば、移民に頼らなくても労働力不足を補えるのではないでしょうか。

―尊厳死も容認したいと伺いました。

僕自身が入院したときに、「このまま身内に迷惑を掛けるなら死にたい」と思ったんです。65歳以上になったら、自分で自分の死ぬタイミングを決めて「人生引退式」のセレモニーをやればいいんですよ。尊厳死ができるようになれば、「親の死に目に会えない」ということもなくなると思います。

―若い人についてはどうですか。

高校や大学を無償化するという議論がありますが、高校・大学を無償にする予算と同じだけの予算を高校・大学に進学しないという人たちにも割り振る必要があると思います。高校や大学に行かずに、働いたり、アーティストを目指したりする人をなぜ支援しないのでしょうか。
大学は悪徳宗教と同じです。価値のないものを高値で売りつけるからです。壺と同じですよ。ほとんどの人が大学で学んだことを仕事で生かしません。何のために行くのでしょうか。

―おそらく大学を卒業することで大手企業に就職したいという人が多いのだと思います。

働きたい企業があるなら、そこでアルバイトをすればいいんですよ。就職のための大学なんて意味がありません。中卒でも自社でずっとアルバイトをしてくれていた人と経験のない東大生なら中卒の人を選びますよね。

―近年、夫婦別姓など多様な家族のあり方を認める動きが出てきているかと思います。

結婚については、そもそも一夫一婦制ではなく、多夫多妻制にすればいいと思っています。そうすれば少子化問題の解消にもなるのではないでしょうか。ただし夫や妻が増える度に所得税を高くして、「あいつらは税金を払っているからいいや」と周囲の人に納得してもらえるようにします。

Facebookの「いいね!」で直接民主主義を実現したい

―個別の政策以外にも、意志決定の方法自体を変えたいそうですね。

Facebookを使って直接民主主義を実現しようと思っています。まずは、法案についての賛成と反対と自分の意見を書くんです。そしてFacebookでそのうちのどれがいいか「いいね!」を押してもらいます。「いいね!」を押してもらうのは、有権者からだけではありません。選挙権のない子どもにも押してもらいます。それに東京都だけでなく、日本中、それどころか世界中の人に参加してもらえばいいと思うんです。
そして「いいね!」の多かったものに僕が都議会で投票します。「いいね!」の数に従って採決の票を投じる僕のような議員が10~20%いればいいと思います。いまは国民が意志表示できるのは4年に1回ですが、こうすればもっと頻繁に意志表示ができると思います。

―選挙運動としてはどのようなことをされる予定ですか? かなり突飛な政策を掲げていますが、支持を得られると思いますか?

演説しているところから寝ているところまで24時間、僕の生活を生放送したいと思っています。そのため選挙期間は会社に寝泊まりするつもりです。費用としては公費を除けば、50万円以内に収めたいと思っています。
正直、受かるかどうかわかりません。もし議員になれなくても、多くの人に自分の主張を届けることができたり、議論が盛り上がったりすればいいと思っています。

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