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田舎でありがちなこと 「苗字ではなく屋号で呼び合う」「コンビニの駐車場が広い」

僕は宮崎県の北部で生まれ育った。いわゆる生粋の田舎者だ。民放はチャンネルが2つしか映らない地域だったので、子供の頃見たかったアニメも大抵は放送すらされていなかった。

雑誌が店頭に並ぶのも、発売日から3日も4日も後のことだったし、町で一番高い建物はダイエーだった。そのダイエーもいつの間にか解体されて、消防署になっていた。

必然と思春期には都会への憧れも沸いたものだけど、いざ上京してみると都会は都会でルールも多くて、すぐに田舎に引っ込んでしまった。

今は新潟に住んでいるが、このぐらいの適度な田舎で、新幹線で2時間以内に東京にも足を運べるような場所がちょうどいい。(文:松本ミゾレ)

当時の時給は680円、若者は稼ぐために地元を出ていく

都会育ちからすると田舎は羨ましい。

都会育ちからすると田舎は羨ましい。

8月29日、「ガールズちゃんねる」に「田舎者が集まるトピ」なるトピックが登場した。投稿者は「生まれも育ちもド田舎で、若者はほとんど都会に出て、現在私含めて6人しかいません」と話している。

なかなか深刻な過疎地域のようだ。日本って、国土の面積は小さいけど、人口分布にムラがある。その理由は色々あるだろうけど、僕が上京を決意した一番の決め手は最低賃金にあった。

今から15年近く前、僕は高卒で働くことにしたんだけど、当時宮崎県のアルバイトの時給って、たしか680円ぐらい。もっと低かったかもしれない。これではさすがにやってられないので、多くの高卒の若者は県外に出て行く選択をしていた。

田舎は仕事の有無以前に、賃金がクソみたいに安い。都会の金持ちんとこの子供のお小遣いぐらいの額を稼ぐために、何時間も拘束を余儀なくされてしまう。トピックを立てた人物の住む地域には、若者が6人しかいないとのことだが、よく6人も残ったものだ。きっと、家業などで食い扶持にアテがあるということだろう。

「コンビニが出来たと喜んだのにすぐ潰れた」

ではここで、このトピックに寄せられた、田舎に在住している方々の書き込みも紹介してみたい。

「毎日カエルの鳴き声します」
「一番近いバス停まで徒歩20分、バスは往復1便のみです」
「コンビニが出来たと喜んだのにすぐ潰れた」
「家がでかい。コンビニの駐車場が広い」
「隣近所がみんな同じ苗字なので屋号で呼びあってます」

都会ではなかなかあり得ないようなことも、田舎であれば地域は問わず一般的な事例である。バスの本数が少ないという声で思い出したけど、電車もとにかく少ない。都会のように数分おきなんてのはあり得ない話で、1時間に1本、あるいは1日に2本程度ということだって珍しくなかった。

カエルの声もうるさいが、僕が地元にいたときに一番イヤだったのがアシダカグモに出会うことだった。こいつまた大人の掌よりも大きなクモで、走る速さも尋常じゃない。ゴキブリを食う益虫ということだが、見てくれも不気味で、コイツがイヤで地元を離れた部分も大きい。

そうそう、田舎って地域柄、同じ苗字の家も多い。本家と分家が近しい位置に家を構えているなどの理由もあって、やたらややこしいのだ。

地域によっては、同じ苗字の家々が20件ほど固まっているなんてこともある。だからこそ屋号で差別化を図るわけだ。ちなみにうちの屋号は「ひとみ」だった。理由を知る人はいない。とっくに何世代か前に決まっていたことで、由来を知る人も死んでしまった。

そういえば、定年を期に自由になった中高年の中には、田舎に憧れを持つ人も多いという。田舎は土地も安いし、自家栽培の農園をこしらえたりすることもできる。だから都会からわざわざ移住してくる人もいるようだ。念願かなって田舎に移住した人たちの声も、是非聞いてみたい。

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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