外国人労働者向け電話相談会、4月15日開催 過去には「腕を怪我したのに労災申請してくれない」などの相談
外国人労働者弁護団は4月15日(日)、労働問題で困っている外国人が無料で相談できる、電話相談会を実施する。日本語だけでなく、英語・中国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・ビルマ(ミャンマー)語にも対応する。
寄せられた相談に対しては、弁護士が必要に応じた対応を取る。過去には、労災の認定を求めて裁判を起こし、勝訴したケースもある。相談の内容によっては、労働基準監督署や労働組合の紹介も行う。
「お金がなくても相談して」訴訟になれば、法テラスなどを利用し金銭面のサポートも可能
同弁護団は、日本で働く外国人の権利を守るため、2012年12月に約20人の弁護士によって結成された。現在は約50人の弁護士が所属し、解雇や給与の未払いといった問題に対応している。
電話相談会が実施されていない日でも、平日の10時から17時までは、暁法律事務所(東京都新宿区)、ラヴィーダ法律事務所(愛知県名古屋市)に相談することができる。いずれも弁護団に所属する弁護士の事務所だが、対応できる言語は日本語に限られている。
今回行われる「電話相談会」では、日本語以外の相談にも対応できるよう通訳を手配。英語と中国語が堪能な弁護士もおり、各国の労働者からの相談に対応できる体制を整えた。
2013年の開始以来、相談会には、賃金の未払いや解雇・雇い止め、労災など多様な相談が寄せられてきた。あるベトナム人の教育実習生は、小さな戸建てに8人で住まわされていたにも関わらず、毎月2万円の家賃を給与から天引きされていたという。他のベトナム人からは、ステンレス板を落として鼻と腕を怪我したのに、労災の申請をしてもらえないといった相談があった。
電話相談自体は無料だが、弁護士に依頼をする場合にはお金が掛かることもある。しかし法テラスを利用して着手金を出してもらう手続きをするなど、様々な工夫が可能だ。
労働団の代表を務める指宿昭一弁護士は、「たとえお金がなくても、労働問題で困っている人はぜひ相談してほしい」と呼びかけていた。
電話相談会は13時から18時まで実施される。電話番号は03-6427-5902。