「上司から良心に反する指示を受けても従う」新入社員の4割が回答 「友人より職場の飲み会優先」は8割超
日本生産性本部は5月24日、新入社員春の意識調査の結果を発表した。調査は今年3~4月に実施し、同団体主催の教育プログラム等に参加した2018年度新入社員1914人から回答を得た。
入社した会社は第何志望だったかと聞くと、「第一志望」が80.6%で最多。4年連続上昇しており、1997年の設問開始以来、過去最高となっている。
法に触れなければ「どんな手段や方法をとっても問題はない」 過去最高
職場の人たちとの関わり方について聞くと「職場の人達」と「友人」に同時に飲み会へ誘われた場合、「職場の飲み会に出る」(82.3%)が「友人の飲み会に出る」(17.7%)を上回った。また職場の運動会など親睦行事については「参加したい」(78.7%)が多く、新入社員は職場の行事を優先する傾向があるようだ。
しかし上司から会社のためにはなるが、自分の良心に反する手段で仕事を進めるよう指示されたときは36.8%が「指示の通り行動する」と回答していた。最も多かったのは「わからない」(48.8%)で、上司と良心との間で揺れる人が多いことが垣間見えた。
仕事へ対しての姿勢を聞くと、「キャリアプランに反する仕事を、我慢して続けるのは無意味だ」に「そう思う」と回答した人は38%で、昨年度より6.4ポイント増。2006年の設問開始以降、6年連続上昇している。
従来の基準や慣習には反しても、法律に反しないことであれば「どんな手段や方法をとっても問題はない」(23.4%)と回答した人は3年連続増加しており、過去最高となった。
7割が「管理職になりたい」 理由は「様々な仕事がしたい」「高報酬を得たい」
残業量について二者択一で聞くと「残業が少なく自分の時間を持てる職場」(75.9%)が「残業が多くキャリア・能力が高められる職場」(24.1%)を大きく上回った。仕事の進め方や働き方に自由さを求める人が増えているようだ。
ただ、マニュアルに書かれていないことが起きた際、「すぐにストップしてあとは先輩や上司に聞く」(73.9%)が最も多く、「出来るだけ自分で工夫」は26.1%で、過去最低の結果となった。
また管理職になりたい人は68.1%で、7割近くにのぼった。理由としては「様々な業務に挑戦したい」(38.5%)、「より高い報酬を得たい」(36.8%)が多く、以降「自分の裁量で仕事を進めたい」(15.1%)、「認められたい」(9%)と続く。
一方、管理職になりたくない人(31.9%)は「自分の自由な時間を持ちたい」(45.4%)が最多で、以降「専門性の高い仕事がしたい」(25%)、「責任の重い仕事は避けたい」(18.2%)、「組織に縛られたくない」(8.6%)と続く。