40代の4割が「今の若者はやる気がない」と回答 若者は大人の勝手な思い込みに答える必要なんてない
調査時期は2018年5月、18歳から23歳の「若者世代」と、40~49歳の「大人世代」を対象に、「本気で何かに取り組む人(ガチ勢)に対してどう思うか」等を聞いています。有効回答は大人世代の男女から431人と、「若者世代」の男女338人から、インターネットで回答を得たものです。
今どきの若者は「やる気がない(気無力)」「低体温」等と言われることについて、どう思いますか?との質問には、大人世代の41.3%が「そう思う」と答えました。「そんなことはないと思う」は32.9%、「特に気にしない」は25.8%でした。4割を超える大人たちが「今の若者はやる気がない」と考えているようです。
40代が10代や20代の若者と接する機会と言えば、自分の子ども、学校教諭、職場の後輩や部下です。「今の若者」と、「昔の若者」「自分が若い頃」を比べた印象なのでしょう。
一方、若者世代の回答は「実際にそう思う」が18.9%、次いで
「正直いらっとする」(23.7%)
「そんなことはないと思う」(18%)
「なぜそう思うのかわからない」(11.2%)
「間違っていると思う」(5%)
と嫌悪感や不満を示す人が合わせて6割近くという結果でした。他には、「特に気にしない」(19.8%)「当てはまるものがない」(3.4%)との声も。
しかし改めて大人の意見を見れば「そう思わない」「気にしない」人は6割近いのですから、若者が「やる気がない」と思っている大人はそれほど多くありません。ただ、「世代」でくくる批判は大きく感じるし、耳障りなのは確かです。
「若者はいつでもやる気いっぱいであるべき」という思い込み?
「今どきの若い者は」などと若者を批判することは昔からよくあるもので、若者にすればいい迷惑です。かつては「しらけ世代」、「三無主義」などという呼び方もありました。
もしかしたら、年長者には「若者はいつでもやる気いっぱいで、なんでもハツラツと頑張るべき」という思い込みや期待があるのかもしれません。若者だってやる気が出ないときや、分かりやすい”やる気”を表に出せない人もいます。
第一、「今の若者をどう思うか」という質問はちょっとフェアじゃありません。昔の話を持ち出せば、若者は経験していないのですから評価は一方的になってしまいます。
逆に、「今の中高年は大人げない」と感じるエピソードだって、最近はいくらでも聞きます。年を重ねればそれだけ賢明になると思いたいものですが、あいにくそうもいかない人だって多いのです。若者は、こうした「世代」くくりや他人の勝手な思い込みにいちいち答える必要はなく、気にしないほうがいいでしょう。