教員の3割が勤務間インターバル「11時間未満」 毎日4時間以上残業?5年前から上昇傾向 | キャリコネニュース
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教員の3割が勤務間インターバル「11時間未満」 毎日4時間以上残業?5年前から上昇傾向

総務省は7月10日、勤務間インターバルに関するレポートを発表した。レポートは2011~2016年社会生活基本調査のデータをもとに、ホワイトカラー労働者についての勤務間インターバルを推計した。

勤務間インターバルとは、勤務と次の勤務との間隔のことを言う。例えば9~18時までの8時間勤務の場合、就業終了の18時から翌日就業開始9時までの15時間が勤務間インターバルとなる。

なおホワイトカラー労働者とは、職業大分類が「管理的職業従事者」「専門的・技術的職業従事者」「事務従事者」「販売従事者」の人のこと。同調査では極端に短い勤務間インターバルや長い勤務間インターバルが見られる交替制勤務や短時間勤務の者などについては除いている。

技術者・専門職者、営業・販売などはインターバルが短い傾向

教師の勤務間インターバル「11時間未満」が増加

教師の勤務間インターバル「11時間未満」が増加

2016年の状況をみると、最も多いのは「14~15時間未満」。以降、「15~16時間未満」「13~14時間未満」と続く。「13~16時間未満」が57.7%となった。一方、「11時間未満」も10.4%いる。

なお勤務間インターバルが11時間だと、9~18時勤務の場合、4時間残業し22時退社し翌日9時に出社することとなる。ちなみに1営業日あたり4時間以上残業をすると、月の残業時間は長時間労働の判断水準の一つである80時間を超える計算となる。

職業別に見ると一般・会計事務などの「事務従事者」は「14~15時間未満」(25.7%)、「15~16時間未満」(23.8%)に集中している。管理職の「管理的職業従事者」も12~15時間の帯に集中している。一方、技術者・保健医療従事者・教員・クリエイターなどの「専門的・技術的職業従事者」、営業や販売員などの「販売従事者」は勤務間インターバルが短い階級にも広く分布している。

特に「専門的・技術的職業従事者」では、「10~11時間未満」の割合が他の職業分類に比べて高く、「11時間未満」の合計が14.8%となっている。中分類別にみると、「教員」では「11時間未満」が26.3%と他の職業に比べて著しく高い。ホワイトカラー労働者全体についてみた場合(10.4%)の約2.5倍となっている。

「11時間未満」の割合、「教員」では増える一方、「商品販売従事者」では減少傾向

ホワイトカラー労働者の勤務間インターバルの状況を5年前と比較すると、割合の最も高い「14~15時間未満」は2011年(23.9%)から2.2ポイント低下した。一方「11時間未満」(10%)は0.4ポイント上昇している。

男女別にみると「11時間未満」の割合は、男性で0.7ポイント、女性で0.2ポイント上昇している。女性の「14~15時間未満」が29.2%から5.6ポイント減少しているのも特徴的だ。

年齢別に見ると、「25~34歳」の若年層で上昇が目立っている。特に「25~29歳」は7.8%から13.7%となり、5.9ポイント上昇している。

職業別に見ると先述した教員については18.2%から26.3%に上昇しており、男性教員では6.8ポイント、女性教員では10.1ポイント上昇している。一方で「商品販売従事者」は12.4%から6.8%に減少している。

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