働くみなさん! 新年早々「自爆営業」を強いられていませんか?
あけましておめでとうございます。ナインです。今年もよろしくお願いします。さて、お正月といえばおせち料理ですが、外食や小売などのサービス業で働く方は「自爆営業」強いられていませんか?
私が勤務していたワタミでは、おせち料理を自社工場で作っていました。10月頃になると、店舗には「今年もご愛顧ありがとうございました」という言葉と、豪華なおせち料理の写真が印刷されたポスターが送られてきます。
「買い取りたくなかったら、お客様に売って」
このポスターとともに、おせちの申込用紙が書かれている用紙も一緒に送られてきます。そして店舗勤務の社員には「1人1個」の販売ノルマが設定され、上司からはお客に売れなかったら自分で買い取るよう暗に強制されます。
「毎年のことだけど、おせち頼むね。買い取りたくなかったら、お客様に売って」
裏を返せば「お客様に売れなければ、自分で買い取れ」ということです。ちなみに当時は、1つ1万8000円でした。これが高価かどうかわかりませんが、少なくとも居酒屋で1人数千円の飲食に来たお客様から見ると、かなり高いだろうと思います。
そんなおせちなど到底売れないことを、上司も痛いほど分かっているのでしょう。それでも会社からの指示に従わざるを得ないという、諦めているような言い方でした。本社も社員買い取りがあることを見越しているのか、記入用紙に「申込者が社員かどうか」を確認する欄もありました。
もちろん実際にお客様におせちを勧めたこともありますが、やはり買おうとする人などいませんでした。私の勤務した数年間、先輩社員から「そういう人が1人いたらしい」と伝え聞いたことはありますが、本当かどうかも定かではありません。
急にやらなくなったのは、苦情か諦めか
そもそも12月に店舗でおせちを勧めること自体に、かなり無理があります。この時期の居酒屋は書き入れ時で、普段の他の月より売り上げが1.5倍に跳ね上がる忙しい月。店の売上に直接関係のないおせちを勧めるヒマなどないのですね。
結果はもちろん、12月半ばの締め切りまでにお客様には売れず、私も私の先輩も自腹で買い取りでした。ただしこのおせちノルマは、私が入社して3年近く経った時、何も言われなくなりました。気が付いた頃には終わっていた感じですね。
「結局、おせちって社員しか買わなかったのかな」
と、今年もワタミのおせちがあることを確認して思う、今日この頃です。
自爆営業を強制するノルマをやめたのは、店舗から苦情が来たからなのか、本社が売ることを諦めたのか知りませんが、同じようなケースがあったら、私やキャリコネさんにタレこんでもらえれば職場に問い合わせしますよ。
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