マツコ、妊婦加算問題で国の姿勢を批判「増税するなら社会保障を一から見直して」
根本匠厚生労働相が14日、妊婦が病院で診察を受けた際に加算される「妊婦加算」の凍結を発表した。医師がより丁寧で慎重な診察をするための”必要経費”と捉えられていたが、妊婦に経済的負担を課すことへの批判が相次いでいた。
12月17日の『5時に夢中!』(MX系)では、このニュースを取り上げ、マツコ・デラックスさんが社会保障の見直しが必要だと発言した。(文:石川祐介)
若林史江「産後ケアもすごくお金がかかる。なんでまた取られなければならないのかな」
デイトレーダーで一児の母でもある若林史江さんは「妊婦だから飲めない薬がありますよねって気を使わせているのはよくわかる。だから加算が取られるっていう理屈もよくわかる」と妊婦加算が導入されたことへの理解を示す。
「だけど、今回消費増税しますよね?社会保障費に充てるって言ってるんですよね?なんでそれと同時に妊婦加算が来るわけ?そこも社会保障費の一つじゃないのっていう風に思うんですよ」
妊婦を診療する医師への手当てが必要なら、社会保障費を充てればいいということだろう。また、現状でも妊娠・出産に莫大な費用がかかることから、さらに妊婦に負担を課すような制度への不信感をあらわにした。
「欧州とかだと産後ケアなんかも全部見てくれたりするんですけど、日本は全くそれがない。やっぱり産後ケアもすごいお金がかかるんですよ、自分が健康体で元気になるためには。(中略)なんでここ(妊婦加算)でまた取られなければならないのかなと。少子高齢化に逆行していると切実に思いますよね」
マツコ「このまま現状の制度だけやってても何も未来はないよね」
マツコさんも「病院からしてみたら当然の主張だと思うのよ」と納得しつつも、「やっぱり一番の問題は妊婦のこの問題だけではなくて、一体あの増税って何なんだろうっていう」と、消費増税が何のために行われるのかが不明確であることが問題と指摘する。
「結局、増税をするんだったら妊婦加算の問題もそうだし、高齢者医療の問題もそうだし、子育てのこともそうだけど、もっと全般的な社会保障の制度っていうのを、一から考え直すぐらいじゃないと」
様々な問題への対策が付け焼き刃になっているため、抜本的な社会保障制度の見直しが必要だと話す。
「『もう1回、消費税を20%にします。その代わり、それこそ妊婦の時から死ぬまでこれだけ国が守ります。その分皆さんには負担がかかるけど、その分ここは安心できます』っていう大きな指針を見せてくれないと」
若林さんも「将来に安心ができてくると、消費が伸びるんですよ」と世界的に見て社会保障の充実化は消費を促すことができると、マツコさんの意見に共感を示す。そして、マツコさんは「このまま現状の制度だけやってても何も未来はないよね」と現状の社会保障制度にメスを入れることの重要性を説いた。